2009年11月20日金曜日

大型クラゲ情報第19号

平成21年度 大型クラゲ情報(11月5〜18日) 第19号
 県内の定置網、底曳網等の入網情報
小松市の刺し網やごち網で30〜100個体/網の入網。(傘径40〜120cm)
内浦海域の定置網で10〜1,000個体/統の入網。(傘径30〜100cm)
底曳網で15〜100個体/網の入網。(傘径40〜100cm)。

 県外の定置網等の情報
京都府から福井県の定置網では多いところで1,000〜10,000個体/統の入網が継続。
(傘径30〜100cm)
富山県の定置網で1〜3,000個体/統の入網。(傘径30〜60cm)

 目視情報
対馬海峡では上対馬北沖にやや高密度分布域があった外は減少傾向にある。(傘径20
〜80cm)

 今後の見通し 
大型クラゲは、京都府、福井県の定置網で大量入網が続いていることから今後も県内
沿岸への来遊が予想されます。また、富山湾内の滞留も想定されることから引き続き
十分な大型クラゲ対策を行ってください。
石川県水産総合センター

2009年11月19日木曜日

市場調査日誌 ハクセイハギ

(標準和名)ハクセイハギ

平成21年11月18日、能登町市場で確認(全長25 cm)。

市場調査日誌 ハクセイハギ
平成21年11月18日、宇出津港の定置網で見慣れないカワハギが水揚げされていました。 これは、「ハクセイハギ(フグ目カワハギ科)」という魚です。
体はやや長く、側扁する。第1背ビレ棘が長くて強く、眼の上方にある。尾の付け根には2対の大きな棘があることが特徴です。体色は淡灰色または淡褐色の地色に白色斑点が散在し、さらに小黒色点がまばらについています。
本種は、相模湾以南、インド洋・西太平洋域に分布する暖海性の魚です。幼魚は流れ藻(も)につき、成長するとサンゴ礁域に生息するようになるそうです。幼魚期に流れ藻と一緒に対馬暖流に乗って日本海を北上し、はるばる本県沿岸に到達したのかもしれません。
沖縄では食用となっているようです。

市場調査日誌 センニンフグ

(標準和名)センニンフグ 平成21年11月18日、宇出津港で確認(尾又長51.5 cm)。

市場調査日誌 センニンフグ
平成21年11月18日、宇出津港の定置網で見慣れないフグが獲れました。これは、「センニンフグ(フグ目フグ科)」という魚です。
(注意!)
体のあらゆる部位に毒性があり、販売することが禁止されていますので、ご注意ください。

沖縄県衛生環境研究所の報告書(2006)によると、沖縄近海産のセンニンフグは、筋肉・皮膚・精巣・卵巣・肝臓等の部位にテトロドトキシンという強力な神経毒を持っていると報告されています。過去に食中毒事例が起きているようです。
体側に幅広い1銀白色帯が縦走し、体の背方は暗灰色で多数の小黒色点が散在し、体の腹方は銀白色であるのが特徴です。また、体表の、背面と腹面、あるいは腹面のみに小棘の分布域があります。本種は、南日本、インド洋・西太平洋域に分布する暖海性の魚で、体調は1mにもなるようです。

2009年11月13日金曜日

大型クラゲ情報第18号

平成21年度 大型クラゲ情報(11月5〜13日) 第18号
 県内の定置網、底曳網等の入網情報
小松市の刺し網で10〜300個体/網の入網。(傘径60〜100cm)
外浦海域の定置網(対策網使用)で50〜1,000個体/統の入網。(傘径30〜60cm)。
内浦海域の定置網で100〜800個体/統の入網。(傘径30〜100cm)
底曳網では20〜50個体/網の入網。(傘径30〜100cm)。

 県外の定置網等の情報
福井県の定置網では多いところで1,500〜30,000個体/統の入網が継続。(傘径80〜
100cm)
富山県の定置網で1〜300個体/統の入網。(傘径30〜60cm)

 目視情報
内浦海域の長手埼から祿剛埼沖、能登島から灘浦沖で高密度の分布を確認。(傘径50
〜100cm)

 今後の見通し 
大型クラゲは、京都府、福井県の定置網で大量入網が続いており、今後も県内の外浦
海域への接岸や内浦海域への流入が予想されます。十分な大型クラゲ対策を行ってく
ださい。
      石川県水産総合センター

2009年11月11日水曜日

市場調査日誌 イセゴイ

(標準和名)イセゴイ

平成21年11月9日、能都町市場で確認(尾叉長47.2cm、体重1.4kg)

        イセゴイの片身

市場調査日誌 イセゴイ

平成21119日、宇出津港の定置網で体色が銀色で、大きな鱗を持つ魚が水揚げされました。地元定置網の漁業者から、何の魚なのか?売れる魚なのか?魚を持って帰って調べてほしいと依頼がありました。

 センターに持ちかえり、さっそく図鑑を調べてみると、「イセゴイ(カライワシ目カライワシ科)」という魚であることがわかりました。口、眼が大きく、背ビレが長くのび、尻ビレが深く2叉しているのが特徴です。本種は、主に、南日本やインド洋・太平洋に分布する暖海性の魚で、全長は1mに達します。県内での確認は珍しく、食用として扱われていないようです。県内では秋から初冬にみられることがあるようで、センターでは、平成161210日、平成171012日に確認しています。

 刺身で食味を行うことにしましたが、大きな鱗を剥がすのが大変なことや、身がかなり柔らかいため、皮を引く時に身が崩れてしまいました。それに加えて、小骨が多く、刺身にするのにかなり手間がかかることを実感しました。結局、魚体の割には刺身がかなり少なくなってしまいました。

身はとろけるような食感で、魚でありながら身の柔らかいアマエビを食べた感覚に似ていました。また、お雑煮の餅のように口の中に張り付くような粘りを感じました。味は臭みがなく可も不可もないといったところですが、刺身にするときの手間を考えれば、あまり刺身向きではないと思われました。

 最後に、魚体を提供いただきました小浦大敷網組合の皆様に感謝申し上げます。

内浦海域観測速報11月

内浦海域観測速報
平成21年11月
11月9日に定点観測を実施した。
内浦海域の各水深層の平均水温と平年差は以下の通り。

表層  19.5℃ "やや低め"
30m深 19.4℃ "やや低め"
50m深 19.3℃ "やや低め"
100m深 18.5℃ "やや高め"

表層から100m深までは18〜19℃台であった。
内浦海域の50m深の水温分布は変化が少ないが、宇出津沖から飯田湾にかけてやや高
めであった。七尾湾の5m深の水温は、17.0〜18.6℃で"やや低め"から"平年並
み"であった。
宇出津地先水温は、19.8℃(11月10日現在)で、これまでの低めから平年並みに回復
した。

石川県水産総合センター 海洋資源部

2009年11月5日木曜日

大型クラゲ情報第17号

 平成21年度 大型クラゲ情報
(10月28〜11月3日) 第17号

 県内の定置網、底曳網等の入網情報
外浦海域の定置網で10〜1,000個体/統が入網。(傘径30〜80cm)。
内浦海域の定置網では20〜1,000個体/統の入網。(傘径30〜100cm)
底曳網では3〜30個体/網の入網。(傘径30〜100cm)。

 県外の定置網等の情報
福井県の定置網で150〜20,000個体/統の入網が継続。(傘径80〜100cm)
富山県の定置網で5〜800個体/統の入網。(傘径30〜60cm)

 目視情報
能登半島北西沖合、若狭湾沖合に高密度の分布を確認。

 今後の見通し 
大型クラゲは、県内や福井県の定置網の多いところでは1,000個体/統以上の入網があり、能登半島北西の沖合海域で高密度の分布域確認されていることから、今後も本県への来遊が予想されます。十分な大型クラゲ対策を行ってください。
石川県水産総合センター

大型クラゲ出現情報配信システムへ(JAFIC) <http://www.jafic.or.jp/kurage/m/>

2009年11月2日月曜日

内浦海域観測速報

内浦海域観測速報
2009年10月14日発行

10月6日に定点観測を実施した。
内浦海域の各水深層の平均水温と平年比は以下の通り。
表層 22.6℃ "平年並み"
30m深 22.5℃ "平年並み"
50m深 21.6℃ "平年並み"
100m深 16.0℃ "やや高め"
内浦海域の50m深の水温分布は沿岸よりで高め、沖合で低めであった。
七尾湾の5m深の水温は、22.5~23.0℃で"やや低め"から"平年並み"。
宇出津地先水温は、21.8℃(10月13日現在)で平年に比べて1℃程度の低めで推移。


詳しくは速報本文(ホームページ又は漁協支所配布)をご覧下さい。

平成21年度石川県ブリ情報

平成21年度石川県ブリ情報
2009年10月26日発行

11月〜翌年3月の見通し(定置網漁業)

フクラギ・・平年並み
ガンド  ・・前年を上回る
ブ リ ・・平年並み(来遊時期も平年並み)

・フクラギは、モジャコの加入状況、県内の漁獲量の推移傾向から平年並みと予測されます。
・ガンドは、資源水準が中位にあり、4−8月の本県以北の漁獲量が概ね平年を上回ったことから、本県以北への来遊状況は良いと考えられます。さらに、ここ2,3年弱かった佐渡沖冷水の張り出しが「平年並み」になることから、漁獲量は平年を上回ると予測されます。
・ブリは、資源水準が中位にあり、4−8月の本県以北の漁獲量も、概ね平年を上回った。これら来遊状況および入道埼の冷水の勢力から、平年並みの漁獲量と予測されます。
・今年は、南下期のブリの遊泳水温である18℃等水温線が南寄りに位置すると予測されており、初漁日は、昨年・一昨年より早く、11月下旬から12月上旬(平年並みの来遊時期)になると考えられます。

詳しくは平成21年度石川県ブリ情報本文(ホームページ又は漁協配布)をご覧下さい。

大型クラゲ情報 第16号

大型クラゲ情報
平成21年10月28日
第16号
(10月22日〜10月27日)
☆県内の定置網、底曳網等の入網情報
外浦海域の定置網で入網個体数は日変動があるものの、10〜5,000個体/統が入網。(傘径30〜50cm)。
内浦海域の定置網では3〜200個体/統の入網。(傘径30〜100cm)
底曳網では7〜200個体/網の入網。(傘径30〜100cm)。
☆県外の定置網等の情報
兵庫県、福井県の定置網の多いところで400〜5,000個体/統の入網が継続。(傘径50〜100cm)
☆目視情報
日本海沖合域では、能登半島西方、隠岐諸島周辺に高密度海域を確認。
☆今後の見通し
大型クラゲは入網個体数に日変動があるものの、福井県沿岸や能登半島西方沖合で高密度の分布域が確認されていることから、今後も本県への来遊が予想されます。十分な大型クラゲ対策を行ってください。
(石川県水産総合センター 海洋資源部)


大型クラゲ出現情報配信システムへ(JAFIC)