2010年1月28日木曜日

石川県 寒ブリの水揚げ状況(1月中旬までの速報値)

 石川県沿岸の定置網漁業では寒ブリの漁期を迎えていますが、漁獲量は平年をかな
り下回っています。
 今漁期は11月上旬に宇出津港でまとまった水揚げがありましたが、その後は低調
に推移しており、蛸島港・宇出津港・七尾地区における12月の漁獲量は19トン
で、平年をかなり下回りました。1月の漁獲量(20日までの速報値)も平年を下回
る水準で推移しています。

12月の漁獲量(漁海況情報165号)

○定置網
主要10港合計は977トンで、平年(過去10カ年平均)並みの漁獲量でし
た。
最も多く漁獲されたのはマアジの351トンで、宇出津港・七尾地区主体に
平年をかなり上回りました。フクラギは171トンで平年をやや上回りました。
ブリは19トンで平年をかなり下回りました。

○底びき網
主要10港合計は263トンで、平年をやや下回る漁獲量でした。
最も多く漁獲されたズワイガニは、雄(加能ガニ)が68トン雌(コウバコガ
ニ)が60トン
で、いずれも平年をやや上回りました。11月からの累計は雄が
平年の117%、雌が平年の129%でした。アマエビは27トンマダラは13トン
で、いずれも平年をやや上回りました。

○まき網
主要10港合計は632トンで、平年並みの漁獲量でした。
最も多く漁獲されたのはブリの448トンで、平年をかなり上回りました。ガンドは
84トンで平年をやや上回りました。フクラギは39トンで平年をかなり下回り
ました。

○刺 網
主要10港合計は93トンで、平年並みの漁獲量でした。
最も多く漁獲されたのはマダラの47トンで、輪島港主体に平年をかなり上回り
ました。
ウマヅラハギ(かわはぎ)は12トンで平年並みでした。アンコウは6トンで平年を
かなり下回りました。

○釣 り
釣りの主要10港合計は57トンで、平年並みの漁獲量でした。
最も多く漁獲されたのはマダラの44トンで、平年をかなり上回りました。フクラギ
は2トンで平年をかなり下回りました。
いか釣り(小型)の主要10港合計は2トンで、平年をかなり下回る漁獲量でし
た。

平成21年の石川県地先水温とりまとめ結果

地先水温の状況(平成21年1〜12月) 

 平成21年に外浦海域地先(加賀市橋立港・志賀町赤住地先)、内浦海域地先(能
登町宇出津港)、七尾湾地先(七尾市石崎港)で実施した水温観測結果(月別の平均
水温と平年差)をお知らせします。

○冬(1月〜3月)   −やや高めからかなり高め−
平均水温は、外浦海域・内浦海域ともやや高めからかなり高めで推移しました。特
に2月は気温がかなり高めで推移したこともあり、志賀町地先では過去17年間で最
も高い平均水温を記録しました。
○春(4月〜6月)  −平年並み−
 外浦海域の平均水温は平年並みからやや高めで推移しました。内浦海域では5月ま
で平年並みで推移しましたが、6月はやや低めとなりました。
○夏(7月〜9月)  −かなり低め−
 平均水温は、外浦海域・内浦海域ともやや低めからかなり低めで推移しました。曇
りや雨の日が多く、気温がかなり低めで推移したこともあり、橋立港では8月に過去
20年間で最も低い平均水温を記録し、志賀町地先・宇出津港でも平年を2℃以上下
回りました。
○秋(10月〜12月) −平年並み−
 夏の低温傾向は、10月に入り平年並みへ戻りました。外浦海域では12月まで平
年並みで推移し、内浦海域では12月にやや高めとなりました。