2013年7月29日月曜日

石川県主要港の水揚状況 (期間:7月11日~20日)

定置網
 マイワシ・マサバ・アカイカは前年を上回り、マアジ・トビウオ・フクラギは前年を下回りました。

まき網
 マアジ・マサバは前年を上回り、マイワシは前年を下回りました。

底びき網・ごち網
 沖合底びき網(大和堆周辺海域で操業)のアマエビは前年を下回りました。

その他(刺し網・釣り・採介藻など)
 サザエ・ベニズワイガニ・カワハギなどは前年を下回りました。

小型いか釣り
 スルメイカは前年を下回りました。

石川県周辺海域の海面水温 (期間:7月20日~24日)

 今期の沿岸観測ブイの水温(深度10m)および港内水温(深度1.5m)は24.8~26.5℃で、前年同時期との温度差は-1.7~+1.2℃でした。本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は24~26℃程度であり、過去5年平均との差は-0.25~+1.0℃となっています。

日本海スルメイカ長期予報 (予報期間:8月~12月)

資源状況
 日本海スルメイカ漁場一斉調査が6月中旬から7月上旬に行われました。石川県の調査船白山丸の他、北海道から鳥取県の7道県と日本海区水産研究所の調査船が合計52定点でイカ釣り操業を行い、スルメイカの分布状況や魚体サイズ(外套長)を調べました。全調査点の釣り機1台1時間当たりの釣獲尾数(CPUE)の平均値が資源量の指標になります。今年の平均CPUEは14.1尾であり、前年(17.3尾)および過去5年平均(17.6尾)を下回りました。この結果から、今年の資源量は前年および過去5年平均を下回っていると判断されます。

分布状況と魚体サイズ
 北海道周辺海域や大和堆周辺海域ではCPUEが20尾以上の分布密度の高い調査点がありました。北海道周辺海域では小型個体が多く、大和堆周辺海域では大型個体が多く、外套長別の平均CPUE(次頁図)は17cm台と21cm台で高い二峰型の分布組成になりました。

太平洋側の資源状況
 太平洋側に分布するスルメイカは10月以降、宗谷海峡および津軽海峡を経由して日本海に来遊します。このため、太平洋側のスルメイカの資源状況は10月以降の日本海の漁況に影響します。太平洋スルメイカ長期漁況予報によると、今年の資源量は前年を下回ると予測されています。
漁況の見込み
 以上より、日本海全体では今期の来遊量(漁獲量)は前年および過去5年平均を下回ると予想されます。海域別のいか釣り漁業の漁況は以下のように予想されます。

道北・道央 : 10月以降、漁獲は低調。来遊量は前年並みで過去5年平均を下回る。
道南・津軽 : 10月以降、漁獲は低調。来遊量は前年並みで過去5年平均を下回る。
本州北部日本海 : 好漁場は形成されず、前年・過去5年平均を下回る。
西部日本海 : 好漁場は形成されず、前年・過去5年平均を下回る。
沖合域 : 9~10月に北海道沖で漁場形成。来遊量は前年並みで過去5年平均を下回る。
本予報の詳細については下記URLの資料をご覧ください。
日本海スルメイカ長期漁況予報 : http://abchan.job.affrc.go.jp/gk25/20130723_n.pdf
太平洋スルメイカ長期漁況予報 : http://abchan.job.affrc.go.jp/gk25/20130723_t.pdf






2013年7月19日金曜日

沿岸・港内の海水温 (期間:7月12日~16日)

沿岸の海面水温
 7月16日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は24~25℃台で、過去5年平均に比べて0.5~1.5℃高めとなっています。

沿岸観測ブイの水温
 今期の水温は23.8~25.6℃で、7月上旬から約1.4℃上昇しました。前年同時期との温度差は+1.1℃~+2.6℃、過去3年平均との温度差は+0.6~+1.8℃でした。

港内の水温
 今期の水温は23.5~26.7℃で、前年同時期との温度差は-1.4~+2.7℃、過去3年平均との温度差は-2.4~+1.7℃でした。

 

日本海海況予報 (予報期間:7月~9月)

 関係県研究機関と独立行政法人水産総合研究センターがとりまとめた日本海海況予報が発表されました。7~9月の海況の見通しは下記のとおりです。

対馬暖流の水温
 表面水温は「かなり高め」、50m深水温は「平年並み」で経過する。
冷水域の張り出し
 島根沖冷水域は「やや強め」、山陰・若狭沖冷水域は「かなり弱め」、佐渡島沖・入道埼沖冷水域は「平年並み」で経過する。

暖水域の動き
 隠岐諸島北東暖水域は東に移動して能登半島北西暖水域と合体する。能登半島北西暖水域はやや西に移動した後ほぼ停滞する。能登半島東の暖水域は消滅する。佐渡島・男鹿半島暖水域は弱まりながら北に移動して男鹿半島北西に位置する。

ソウシハギに注意 !!

 7月16日に石川県沿岸でソウシハギが混獲されました。この魚(写真)は内臓にパリトキシンという強い毒があり、間違って食べると筋肉痛・しびれ・呼吸困難・不整脈などを起こし、死亡に至ることもあります。ウマズラハギやウスバハギに似ていますが、体全体に青いまだら模様があり、尾びれが大きく長いため見分けることができます。今後も県内沿岸で混獲される可能性がありますので、食べたり販売したりすることのないよう注意してください。

石川県主要港の水揚状況 (期間:7月1日~10日)

定置網
 マイワシ・カタクチイワシ・マサバ・スルメイカは前年を上回り、マアジ・トビウオ・サワラ・サゴシは前年を下回りました。

底びき網・ごち網
 沖合底びき網(大和堆周辺海域で操業)のアマエビは前年を下回りました。
その他(刺し網・釣り・採介藻など)
 ベニズワイガニ・サザエ・マダコ・アカガレイ・カワハギなどは時化の影響もあって前年を下回りました。

小型いか釣り
 スルメイカは蛸島港・宇出津港を中心に20トンの水揚げがありました。

2013年7月10日水曜日

大型クラゲ情報 (期間:6月17日~26日)

 独立行政法人水産総合研究センターが7月4日までに発表した大型クラゲに関する調査情報は次のとおりです。
 水産総合研究センターの調査船陽光丸は6月17~23日に東シナ海で目視調査とネット調査を行い、右図の斜線の海域で大型クラゲの出現を確認しました。ネット調査では0~3個体(傘形30~66cm)が入網、目視調査(航行中5~10分間当たり)では最大で344個体(20~50cm)が確認されました。

 広島大学は6月22~26日に青島と上海を結ぶ日中フェリーで目視調査を行い、右図の黒塗海域で大型クラゲの出現を確認しました。黄海の青島沖では9個体(10~30cm)、中央部では6個体(10~20cm)、東シナ海の上海沖では小規模な集団(20~50cm)が確認されました。日中フェリーの調査から求めた分布密度は0.007~0.02個体/100m2であり、「大型クラゲ出現注意報(注)」の基準となる0.1個体以上/100m2には達していません。

 現時点では、今年の発生量の多少を評価することは困難ですが、潮流の予測に基づいて今後の大型クラゲの動きを見積もると、分布域の先端は7月20日頃に対馬海峡付近に達する見込みです。

 注: 本年度より、大型クラゲの大量発生の恐れがある場合、水産総合研究センターは「大型クラゲ出現注意報」を発表することとなりました。対象海域は対馬海峡・日本海・太平洋の3区分となっています。

石川県周辺海域の海面水温 (日付:7月4~8日)

 今期の沿岸観測ブイの水温(深度10m)および港内水温(深度1.5m)は22.6~24.9℃で、前年同時期との温度差は+0.7~+2.0℃でした。本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は23~24℃程度であり、過去5年平均との差は+0.75~+1.25℃で、高めに推移しています。

石川県主要港の水揚状況 (期間:6月21日~30日)

定置網
 トビウオは富来港・輪島港を中心に73トン水揚げされました。5月上旬から6月下旬の累計は207トンで、前年(271トン)を下回り、過去5年平均(166トン)を上回って推移しています。マアジは七尾地区・宇出津港を中心に92トン水揚げされました。5月上旬から6月下旬の累計は788トンで、過去5年平均(712トン)をやや上回っています。その他、フクラギ・カタクチイワシ・サワラ・サゴシ・スルメイカ・マサバ・ブリ・マイワシは前年を上回りました。

まき網
 マイワシの水揚量は587トンで、前年並みでした。5月上旬から6月下旬の累計は2,850トンで、前年(1,309トン)を上回って推移しています。ウルメイワシ・ブリ・マアジは前年を上回り、マサバは前年を下回りました。

底びき網・ごち網
 ニギス・アカガレイ・アマエビ・ハタハタ・ホッケは前年並みでした。
その他(刺し網・釣り・採介藻など)
 ベニズワイガニ・サザエは前年を上回り、イワガキは前年を下回りました。

小型いか釣り
 スルメイカは輪島港・蛸島港を中心に214トンの水揚げがありました。5月上旬から6月下旬の累計は2,539トンで、前年・過去5年平均を上回りました。