2016年10月28日金曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:10月20日~24日)

沿岸の海面水温 10月24日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は20~21℃台であり、過去5年平均との差は±0.0~+0.5℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は21.0~21.7℃で、10月中旬から約0.5℃低下しました。前年同時期との差は+0.0~+0.9℃、過去3年平均との差は-0.1~+0.8℃でした。
港内の水温 今期の水温は20.8~21.6℃で、前年同時期との差は+0.3~+1.6℃、過去3年平均との差は-0.1~+1.1℃でした。

大型クラゲ情報 (期間:10月7日~10月24日)

国立研究開発法人水産研究・教育機構と般社団法人漁業情報サービスセンターが10月24日までに発表した大型クラゲに関する情報、および水産総合センターが確認した情報は次のとおりです。
① 東シナ海 10月13~17日に水産研究・教育機構が陽光丸を用いて行った東シナ海における目視調査では大型クラゲは確認されませんでした。
② 対馬海峡 10月18日に水産研究・教育機構が行った博多・釜山間の国際フェリーでの目視調査では大型クラゲは確認されませんでした。
③ 日本海(石川県は別記) 富山県では9月30日に入善沖の底びき網で、10月4日に魚津沖の定置網で1個体ずつ入網が確認されました。山陰から北部日本海および岩手県北部の広範囲で入網が続いておりますが、山陰を中心に活力が落ちた個体やへい死した個体の入網が増加しています。
④ 石川県 加賀海域の底びき網では1曳網当たり数個体の入網が続いていますが、能登半島外浦沿岸での入網は定置網を含めて減少傾向にあります。また、水産研究・教育機構の東シナ海と対馬海峡での調査結果等から新たな来遊は少ないと考えられますが、富山県での入網もありましたので、内浦海域でも十分ご注意ください。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの確認情報がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

ソウシハギに注意 !!

9月中旬に石川県沿岸でソウシハギが混獲されました。この魚(写真)は内臓にパリトキシンという強い毒があり、間違って食べると筋肉痛・しびれ・呼吸困難・不整脈などを起こし、死亡に至ることもあります。ウマヅラハギやウスバハギに似ていますが、体全体に青いまだら模様があり、尾びれが大きく長いことから見分けることができます。今後も県内沿岸で混獲される可能性がありますので、食べたり販売したりすることのないよう注意してください。

石川県主要港の水揚状況 (期間:10月1日~15日)

定置網 サワラ・サゴシ・サバは前年を上回り、フクラギは前年並み、マアジは前年を下回りました。
まき網 ブリは前年を上回り、ガンドは前年並み、サバは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 アマエビは金沢を中心に45トン水揚げされました。9月上旬から10月中旬までの累計は191トンで、前年(222トン)並みで過去5年平均(149トン)を上回りました。ニギス・マダラは前年を上回りました。
刺網・釣り・その他 カワハギは前年を上回り、ベニズワイガニは前年並みでした。

2016年10月14日金曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:10月4日~10日)

調査船白山丸は10月4日から10日に大和堆周辺海域でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は5.5~31.2尾でした。本調査の平均CPUEは15.0尾であり、前年同時期平均(15.2尾)とほぼ同じで、過去5年同時期平均(18.3尾)をやや下回りました。定点調査でないため厳密には比較できませんが、今期の大和堆周辺海域におけるスルメイカの分布量は過去5年平均をやや下回っていると考えられます。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は22.4cmであり、前年(22.5cm)と同程度で、過去5年平均(23.3cm)に比べて魚体は小さめでした。なお、今年度の白山丸によるスルメイカ漁場調査は今航海で終了となります。

石川県周辺海域の水温 (期間:10月7日~11日)

沿岸の海面水温 10月11日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は21~22℃台であり、過去5年平均との差は-0.5~+0.0℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は22.3~23.0℃で、9月下旬から約1.1℃低下しました。前年同時期との差は+0.9~+1.2℃、過去3年平均との差は-0.5~+0.1℃でした。
港内の水温 今期の水温は22.1~23.2℃で、前年同時期との差は+1.1~+2.2℃、過去3年平均との差は-0.4~+0.5℃でした。

カマスの漁況の見通し (予報期間:10月~12月)

石川県の定置網では9月に入ってカマス(アカカマス)の水揚げが徐々に増えています。9月の水揚量は25.0トンであり、前年(49.8トン)および過去5年平均(46.6トン)を下回って推移しています。

夏・秋期の沿岸水温が高く、そして初漁期の水揚量が多いほど、10~12月の水揚量は多くなる傾向がみられます。これらの関係に基づき、8~10月の能登沖と宇出津港内の表面水温および9月の水揚量から、定置網による10~12月の水揚量を予測することができます。今期の水揚量は485トン程度と推定され、前年(667トン)を下回り、過去5年平均(297トン)を上回ると予想されます。

大型クラゲ情報(期間:9月24日~10月6日)

■ 一般社団法人漁業情報サービスセンターが10月6日までに発表した大型クラゲに関する情報は次の通りです。
日本海(石川県以外) 山陰から北部日本海の広範囲で、定置網・底びき網・まき網で散発的な入網が続いています。9月24日には北海道の定置網に初入網がありました。9月下旬から10月にかけて、北部日本海や太平洋側での出現が目立ってきています。いずれも少量で、漁業被害になるような出現は確認されていません。9月26~27日に水産研究・教育機構の調査で目視、9月27日に島根県の調査で目視、9月29日に秋田県の調査で底びき網への入網、10月3日には鳥取県および新潟県の調査で入網がありました。いずれも1~10個体の少量でした。
■ 石川県内では、加賀・外浦海域の定置網で1日当たり1~40個体、底びき網で1曳網当たり1~20個体の入網が続いていおり、傘径100cmを超える大型個体も多く入網しています。内浦海域では現在入網情報はありませんが、十分注意してください。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

石川県主要港の水揚状況 (期間:9月16日~30日)

定置網 サワラ・サゴシはサゴシを主体として、西海を中心に268トン水揚げされました。9月の累計は576トンであり、前年(397トン)および過去5年平均(154トン)を上回りました。サバは前年を上回り、フクラギ・ガンドは前年並み、マアジは前年を下回りました。
まき網 ブリは493トン水揚げされました。8月上旬から9月下旬までの累計は920トンで、前年(213トン)および過去5年平均(214トン)を上回りました。フクラギは前年を上回り、ガンドは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ニギスは西海・金沢を中心に81トン水揚げされました。9月の累計は160トンで、前年(108トン)および過去5年平均(105トン)を上回りました。マダラは前年を上回り、アマエビは前年を下回りました。
刺網・釣り・その他 アカイカは0.6トン水揚げされました。7月上旬から9月下旬までの累計は10.3トンで、前年(4.2トン)過去5年平均(7.1トン)を上回っています。サザエは前年並み、ベニズワイガニは前年を下回りました。

2016年10月5日水曜日

急潮情報(台風18号) 2016-5-3


■本日5時45分発表の気象庁台風予報によれば、強い勢力の台風18号は、本日夜遅く能登半島に最接近すると予想されています。※前回の急潮情報発表時(10月3日18時)より進路予想が北側に変わりました。

■本県の概ね全沿岸海域では、5日夜遅くから6日未明にかけて20m/sを超える非常に強い南西寄りの風が吹くと予想されています。

■それに伴い、加賀海域および能登外浦海域では、6日未明に1~1.5ノットの急潮(下り潮)が、能登内浦海域では6日昼過ぎに1ノット前後の急潮(上り潮)が発生するものと予測されます。

■台風18号による時化と急潮に厳重な警戒が必要です。今後の気象情報等に十分注意し、網抜き等の急潮対策を実施するようお願いします。



2016年10月3日月曜日

急潮情報(台風18号)2016-5-2


■本日15時50分発表の気象庁台風予報によれば、猛烈な強さの台風18号(中心気圧915hPa、中心付近の最大風速55m/s)は、6日未明には能登半島に最接近すると予想されています。
■台風18号が現在の予想進路(予想中心線)で進んだ場合、加賀海域では、6日未明に20m/sを超える強い南西風が吹き、概ね同時刻に1~1.5ノットの急潮(下り潮)が発生すると思われます。能登外浦海域および能登内浦海域では、6日未明に15m/s前後の北寄りの強風が吹くものの、急潮が発生する可能性は低いと思われます。

■しかしながら、予想進路(予想中心線)は能登半島上にあるため、僅かのズレにより、風向・風速が大きく変わります。もし、現在の予想進路より北側のコースを通過した場合、能登外浦海域や能登内浦海域でも急潮が発生する可能性が極めて高くなります。

■今後の気象情報・急潮情報等に十分注意するとともに、適時・適切な急潮対策(網抜き等)を講じるようお願いします。