2017年6月30日金曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:6月19日~26日)

スルメイカの資源状況を調べるため、現在、日本海側道県研究機関と国立研究開発法人水産研究・教育機構の試験船が共同してスルメイカ漁場一斉調査を行っています。石川県水産総合センターの調査船白山丸は6月19日から26日に能登半島沖~大和堆周辺海域の定点でイカ釣り調査を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は10.5~57.7尾であり、能登半島近海にスルメイカが多く分布し、大和堆周辺海域では分布密度はやや低めでした。全調査点の平均CPUEは25.3尾であり、前年(18.5尾)を上回り、過去5年平均(25.9尾)並みでした。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は19.5cmであり、魚体は前年(20.5cm)および過去5年平均(21.0cm)に比べて小さめでした。なお、7月下旬に水産研究教育機構から漁場一斉調査の全体結果と8~12月の漁況の見通しをまとめた「日本海スルメイカ長期予報」が公表されます。本情報でもその概要をお知らせする予定です。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~6月25日)

小型いか釣り漁船によるスルメイカの水揚げは終盤に入っています。5月1日から6月25日の県内水揚量は1,997トンで、前年(1,150トン)を上回り、過去5年平均(1,876トン)並みとなっています。6月25日現在、能登半島沿岸や積丹半島沿岸に漁場が形成されていますが、新潟県から青森県の沿岸では漁場形成は不活発な模様です。

銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、今年は30尾入りと40尾以上入りの比率が高く、前年および過去5年に比べて魚体は小さめとなっています。

石川県周辺海域の水温 (期間:6月22日~26日)

沿岸観測ブイの今期の水温(深度10m)は19.9~20.9℃で、前年同時期との差は-2.0~-1.1℃、過去3年平均との差は-1.8~-0.3℃でした。本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は20~21.0℃台であり、過去5年平均との差は-1.5~-0.5℃程度でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:6月1日~15日)

定置網 トビウオは52トン水揚げされました。5月前半から6月前半までの累計は75トンで、前年(160トン)および過去5年平均(120トン)を下回りました。フクラギ・サワラ・サゴシ・フグ類・マダイは前年を上回り、ブリ・スルメイカは前年並み、マアジは前年を下回りました。
まき網 サバは前年並み、マイワシ・マアジは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 アマエビは68トン水揚げされました。3月前半から6月前半までの累計は308トンで、前年(383トン)を下回り、過去5年平均(284トン)並みでした。マダラは前年を上回り、ニギス・アカガレイは前年を下回りました。
刺し網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年並み、イワガキは前年を下回りました。

2017年6月15日木曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:5月17日~25日)

調査船白山丸は5月17日から25日に能登半島沖から日本海中央部(大和堆南方海域)でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は5.4~53.0尾であり、日本海中央部にスルメイカが広く分布していることが分かりました。本調査の平均CPUEは27.7尾であり、前年同時期平均(18.9尾)および過去5年同時期平均(21.2尾)を上回りました。定点調査ではないため厳密に比較できませんが、今年5月の日本海沖合のスルメイカの分布量は前年および過去5年平均を上回っていると考えられます。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は17.9cmであり、魚体は前年(18.7cm)および過去5年平均(18.5cm)より小さめでした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~6日8日)

小型いか釣漁船によるスルメイカの水揚げは後半に入っています。5月1日から6月8日の県内水揚量は1,137トンで、前年(819トン)を上回り、過去5年平均(1,342トン)を下回っています。6月11日現在、漁場は西海・門前・珠洲沖にあります。佐渡以北ではまだ本格的な漁場形成はない模様であり、昨年よりも漁場の北上は遅めとなっています。

銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、今年は30尾入りと40尾以上入りが多く、前年および過去5年平均に比べて魚体は小さめとなっています。

石川県周辺海域の水温 (期間:6月5日~9日)

沿岸の海面水温 6月9日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は18~20℃台で、過去5年平均との差は-1.0~±0.0℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は18.1~19.6℃で、5月下旬から約1.0℃上昇しました。前年同時期との差は-0.8~+1.0℃、過去3年平均との差は-0.7~+0.8℃でした。
港内の水温 今期の水温は18.4~20.5℃で、前年同時期との差は-0.9~+0.1℃、過去3年平均との差は-1.4~-0.2℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:5月16日~31日)

定置網 マダイは39トン水揚げされました。4月前半から5月後半までの累計は107トンで、前年(69トン)を上回り過去5年平均(106トン)並みでした。フクラギ・サワラ・サゴシは前年を上回り、ブリは前年並み、マアジは前年を下回りました。
まき網 サバは前年を上回り、マアジは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ニギス・マダラ・フグ類は前年を上回り、アマエビは前年並みでした。
刺し網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年を上回り、イワガキは前年並み、ヤナギバチメは前年を下回りました。