2010年11月8日月曜日

「イセゴイ」が水揚げされました

 11月5日に石川県漁協加賀支所から、体色が銀色で大きな鱗を持つ魚が水揚げされたので調べてほしいと依頼がありました。
当センターで確認したところ、「イセゴイ」という魚であることがわかりました。
口、眼が大きく、背ビレが長くのび、尻ビレが深く2叉しているのが特徴です。主に、南日本やインド洋・太平洋に分布する暖海性の魚で、全長は1mに達します。昨年も11月9日に能登町沿岸の定置網で漁獲されており、県内では秋から初冬に漁獲されることがあるようです。
 食べることはできますが、身は金属をなめた時のような味がすると言われており、販売されることは少ないようです。当センターでも食味試験を行ったことがありますが、大きく硬い鱗を剥がすのが大変なことや、身がかなり柔らかく崩れてしまうこと、それに加えて、小骨がかなり多く、卸すのにかなり手間がかかりました。臭みや変な風味はありませんでしたが、魚でありながら雑煮の餅のように口の中に張り付く粘りを感じました。(海洋資源部 奥野充一)

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