調査船白山丸は2月16日から19日に金沢沖の水深400~500mの海域でホッコクアカエビ(アマエビ)の分布調査を行いました。本調査は2008年から実施しており、縦150㎝×横220㎝のソリ付きの金属枠に長さ10m・網目16節(20.2mm)の袋網を取り付けた漁具を30分間曳網し、稚エビの分布状況を調べています。
2009年8月の調査で頭胸甲長11mm前後にみられた2008年生まれの卓越年級群(発生量の多い群れ)はその後、順調に成長し、今回の調査では頭胸甲長18mm付近に確認されました(図参照)。この群れが漁獲サイズに成長する今年の秋以降、漁獲量は増加すると予想されます。さらに今回の調査では、頭胸甲長14mm付近にも卓越年級群が確認されました。この群れは来年の秋以降、漁獲サイズになりますので、今後数年間はホッコクアカエビの資源状況は良好な状態で推移すると予想されます。
なお、漁獲サイズであっても、サイズの大きいエビほど商品価値は高いので、これらの発生群が大きくなるのを待って漁獲することが漁業経営や資源の有効利用の面から重要です。漁業者の皆様には、小型個体が多く入網する海域での操業をひかえるか網目拡大して資源の有効利用に努めていただきますようお願いします。(海洋資源部 四方崇文)
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