外浦海域の釣り・刺し網ではマダラの漁期となり、前年に引き続き順調な水揚げが続いています。
石川県内主要港におけるマダラ水揚げ量(釣り・刺し網)の推移を見ると、平成15年漁期まで約10年間不漁が続きましたが、平成16年漁期に急増し464トンを記録しました(下図)。これは平成13年に生まれたマダラの資源水準がかなり高かったことによるものです。この群れは平成14年(1歳)に底びき網でまとまって混獲され(上図)、その後、平成16年漁期(4歳)以降に刺し網・釣りの漁獲の主体となり、3年間に渡り300トンを超える水揚げが続きました。
その後は減少したものの、平成21年漁期に再び急増し、漁獲量は700トンを超えました。これは資源水準のかなり高い平成18年生まれが4歳となり漁獲の主体になったことによるものです。平成21年漁期・22年漁期は内浦海域の定置網でも好漁となり、水揚げ量は昭和61年以来24年ぶりに100トンを超えました。
平成23年漁期(今年の冬)は、この群れが6歳となり引き続き漁獲の主体になると思われますので、前年に続き好漁となり水揚げ量は平年を上回ることが期待されます。
また、平成23年は底びき網でマダラの小銘柄(1歳魚主体)が比較的まとまって混獲されています。1月~11月の水揚げ量は、平成18年生まれが1歳魚として混獲された19年に次ぐ水準であることから、平成22年生まれの資源水準が比較的高い可能性があり、今後の動向に注目したいと思います。
(海洋資源部 木本昭紀)
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