調査船白山丸は7月24日から26日に金沢沖の水深400~500mの海域でホッコクアカエビ(アマエビ)の分布量調査を行いました。本調査は2008年から実施しており、縦150㎝×横220㎝のソリ付きの金属枠に長さ10m・網目16節(20.2mm)の袋網を取り付けた漁具を30分間曳網し、稚エビの分布を調べています。
2011年8月に頭胸甲長10mm付近にみられた2010年生まれの卓越年級群(発生量の多い群れ)は、本調査では同15mm付近に成長していることが分かりました。さらに、今回新たに頭胸甲長10mm付近に2011年生まれの卓越年級群の発生が確認されました。2010年生まれ群の分布量は2006年以降に生まれた群の中で最も多く、さらに2011年生まれ群の分布量は2010年生まれ群に匹敵する水準でした。従って、これらの卓越年級群が漁獲サイズに成長する2014年以降、漁獲量は増加すると予想されます。
卓越年級群をうまく利用して、漁獲量や漁獲金額の増加につなげるには、漁獲サイズ未満の稚エビを保護するとともに小型エビの漁獲をひかえることが大切です。漁業者の皆様には、小型個体が多く入網する海域での操業をひかえるか網目拡大して資源の有効利用に努めていただきますようお願いします。
(海洋資源部 四方崇文)
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