本県の寒ぶり漁は11月後半より始まり、12~1月が最盛期となります。定置網における「寒ぶり」漁獲量(体重4㎏以上,11月~翌年3月)は年によって大きく変動するものの、近年は少なくとも200トン以上の比較的高い水準で推移しています(図1)。また、日本海北部海域の資源水準も「中ぶり」(4~7㎏台)を主体に高い水準を保っています。
本県における寒ぶり漁獲量は、春期北上期(5~6月)の「ぶり」漁獲量が多いほど多く、さらに11月上旬の日本海北部(青森・秋田沖合)の水深100m層水温が低いほど、多くなる傾向が見られます。本年の春期漁獲量は269トンと平年(過去10年平均)を上回っています。また、11月上旬の日本海北部の100m層水温も平年並みからやや低めを示しています。以上のことから、今シーズンの寒ぶり漁は、「中ぶり」主体であるが、平年(527トン)を上回る600トン前後の漁獲量が期待されます。
(海洋資源部 辻俊宏)
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