日本海スルメイカ漁場一斉調査が6月中旬から7月上旬に行われました。石川県の調査船白山丸の他、北海道から鳥取県の7道県と日本海区水産研究所の調査船が合計52定点でイカ釣り操業を行い、スルメイカの分布状況や魚体サイズ(外套長)を調べました。全調査点の釣り機1台1時間当たりの釣獲尾数(CPUE)の平均値が資源量の指標になります。今年の平均CPUEは14.1尾であり、前年(17.3尾)および過去5年平均(17.6尾)を下回りました。この結果から、今年の資源量は前年および過去5年平均を下回っていると判断されます。
分布状況と魚体サイズ
北海道周辺海域や大和堆周辺海域ではCPUEが20尾以上の分布密度の高い調査点がありました。北海道周辺海域では小型個体が多く、大和堆周辺海域では大型個体が多く、外套長別の平均CPUE(次頁図)は17cm台と21cm台で高い二峰型の分布組成になりました。
太平洋側の資源状況
太平洋側に分布するスルメイカは10月以降、宗谷海峡および津軽海峡を経由して日本海に来遊します。このため、太平洋側のスルメイカの資源状況は10月以降の日本海の漁況に影響します。太平洋スルメイカ長期漁況予報によると、今年の資源量は前年を下回ると予測されています。
漁況の見込み
以上より、日本海全体では今期の来遊量(漁獲量)は前年および過去5年平均を下回ると予想されます。海域別のいか釣り漁業の漁況は以下のように予想されます。
道北・道央 : 10月以降、漁獲は低調。来遊量は前年並みで過去5年平均を下回る。
道南・津軽 : 10月以降、漁獲は低調。来遊量は前年並みで過去5年平均を下回る。
本州北部日本海 : 好漁場は形成されず、前年・過去5年平均を下回る。
西部日本海 : 好漁場は形成されず、前年・過去5年平均を下回る。
沖合域 : 9~10月に北海道沖で漁場形成。来遊量は前年並みで過去5年平均を下回る。
本予報の詳細については下記URLの資料をご覧ください。
日本海スルメイカ長期漁況予報 : http://abchan.job.affrc.go.jp/gk25/20130723_n.pdf
太平洋スルメイカ長期漁況予報 : http://abchan.job.affrc.go.jp/gk25/20130723_t.pdf
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