2013年9月30日月曜日

アオリイカの漁況の見通し (予報期間:9月~12月)

石川県沿岸の定置網では9月に入ってアオリイカの水揚げが徐々に増えていますが、8月下旬から9月中旬の水揚量は約5トンと鈍い出足となっています。9月中旬から12月下旬の水揚量(実績値)をみると、2012年のように初秋の沿岸水温が高かった年は水揚量が多くなる傾向がみられます。また、漁期始めの水揚量が多い年は漁期全体の水揚量も多い傾向にあります。そこで、宇出津港の9月上旬の平均水温を「初秋の沿岸水温」、8月下旬から9月上旬の水揚量を「漁期始めの水揚量」とし、両者から9月中旬から12月下旬の水揚量を予測する計算式を得ました。この計算式から求めた水揚量の予測値は実績値と概ね一致し、初秋の沿岸水温と漁期始めの水揚量から、その後の水揚量が予測できることが分かります。今年については、初秋の沿岸水温が2000年・2010年・2012年ほど高くなく、漁期始めの水揚量も少なめであることから、9月中旬から12月下旬の水揚量は過去5年平均並みの170トン程度になると予測されます。

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