2014年5月30日金曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:5月17日~24日)

調査船白山丸は5月17日から24日に能登半島沖~大和堆周辺海域~隠岐諸島北沖でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は、大和堆南部の海域で47.1尾および50.9尾と高く、これらの海域にスルメイカが多く分布していました。本調査の平均CPUEは24.3尾であり、昨年の同時期平均(20.9尾)および過去5年間の同時期平均(20.3尾)を上回りました。定点調査ではないため厳密には比較できませんが、今年5月の日本海沖合のスルメイカの分布量は昨年および過去5年平均をやや上回っていると考えられます。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は19.2cmであり、昨年(18.2cm)および過去5年平均(17.7cm)に比べて大きめでした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~26日)

5月1日から26日の県内水揚量は862トンで、前年同時期(1,174トン)を下回っているものの過去5年平均(726トン)を上回って推移しています。主な漁場は富来沖であり、西海漁港および門前漁港への水揚げが多く、金沢港への水揚げは少なくなっています。

銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、40尾以上入りと30尾入りが大部分を占め、25尾入りと20尾入りは少なくなっており、魚体は前年および過去5年平均よりも小さめです。

石川県周辺海域の水温 (期間:5月23日~27日)

沿岸観測ブイの今期の水温(深度10m)は15.1~17.2℃で、前年同時期との差は-1.5~-0.1℃でした。本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は16~17℃程度であり、過去5年平均との差は+0.25~+0.75℃程度です。能登半島北沖と金沢北西沖には冷水の張り出しがみられます。


石川県主要港の水揚状況 (期間:5月1日~15日)

定置網 フクラギは前年を上回り、スルメイカ・マアジ・カタクチイワシ・ガンド・マイワシは前年を下回りました。マダイの4月上旬から5月中旬の累計は39トンであり、前年および過去5年平均を下回って推移しています。
底びき網・ごち網 アマエビ・ノトエビは前年並みでしたが、ニギス・アカガレイ・ハタハタは前年を下回りました。
刺し網・釣り・その他 サザエ・マダコは前年並みでしたが、ベニズワイガニ・ブリ・ガンド・フクラギ・マダイは前年を下回りました。サヨリ船曳網は漁期終了をむかえました。サヨリの3月上旬から5月中旬の累計は10.7トンであり、前年(9.0トン)を上回り、過去5年平均(13.2トン)を下回りました。

2014年5月15日木曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:5月8日~12日)

沿岸の海面水温 5月12日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は13~15℃台であり、過去5年平均との差は0.0~+0.75℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は13.6~15.3℃で、4月下旬から約2.3℃上昇しました。前年同時期との差は+0.2~+1.3℃、過去3年平均との差は0.0~+1.6℃でした。

港内の水温 今期の水温は13.8~16.1℃で、前年同時期との差は-0.6~+1.3℃、過去3年平均との差は-0.7~+0.6℃でした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~11日)

県沿岸では今月から県外小型いか釣り漁船の操業が始まり、スルメイカの水揚量が徐々に増えてきました。5月1~11日の県内水揚量は83トンであり、前年同時期(122トン)および過去5年平均(157トン)を下回っています。主な漁場が富来沖であるため、西海漁港への水揚げが多く、金沢港への水揚げは前年および過去5年平均より少なくなっています。

銘柄(1箱当たりの入り尾数)別箱数割合をみると、これまでのところ、40尾以上入りが大部分を占めており、前年および過去5年平均よりも魚体は小さめです。

石川県主要港の水揚状況 (期間:4月16日~30日)

定置網 マイワシは七尾地区を中心に23トン水揚げされました。2月上旬から4月下旬の累計は157トンで、前年(3,359トン)および 過去5年平均(1,059トン)を下回って推移しています。カタクチイワシ・スルメイカ・その他フグ類・フクラギ・スズキなどは前年を上回り、マアジ・マダイは前年並み、サバ・カワハギは前年を下回りました。

底びき網・ごち網 アカガレイは橋立港・金沢港・輪島港を中心に54トン水揚げされました。1月上旬から4月下旬の累計は412トンで、前年(441トン)および過去5年平均(405トン)並みで推移しています。ハタハタ・アマエビ・その他フグ類・ノトエビなどは前年を上回り、ニギス・マダラは前年並みでした。

その他(刺し網・釣り・採介藻など) サヨリは1.3トン水揚げされました。3月上旬から4月下旬の累計は8.4トンで、前年(7.6トン)をやや上回るものの過去5年平均(11トン)を下回って推移しています。ガンド・ブリ・フクラギ・ヤナギバチメは前年を上回り、ベニズワイガニ・イワガキは前年並みでした。