本県の寒ブリ漁は11月後半より始まり、12~1月が盛漁期となります。県内主要10港の定置網による寒ブリ(体重4㎏以上、11月~翌年3月)の水揚量は、年による変動が大きいものの、近年は200トン以上の比較的高い水準で推移しています。今年寒ブリとなる2011~2013年生まれの資源水準は総じて高いものの、北上期(5~6月)の水揚量は136トン(過去10年平均の46%)と低調に推移しました。
寒ブリの漁模様は海況(200m深水温)に強く影響されます。佐渡島北沖の水温が比較的高いことに加えて、能登半島北沖に冷水域が強く差し込むと、豊漁になる傾向があります。しかしながら、今年12月の200m深水温の予測によると、能登半島北沖の冷水の差し込みは弱く、広く暖水域に覆われるものと見込まれています。
過去10年間の北上期の水揚量と12月の200m深水温との関係式から、今期の定置網による寒ブリの水揚量は356トンと見積もられました。今後の海況や気象状況によって変動する可能性はあるものの、今期の寒ブリ漁は、昨年と同水準で、過去10年平均(630トン)を下回る低調な漁模様になると予想されます。
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