2018年7月30日月曜日

日本海スルメイカ長期予報 (予報期間:8月~12月)


来遊状況 スルメイカ漁場一斉調査が6月中旬から7月中旬に行われました。石川県の調査船白山丸の他、北海道から鳥取県の7道県と日本海区水産研究所の調査船が合計45定点でイカ釣り操業を行い、スルメイカの分布や魚体サイズ(外套長)を調べました。全調査点の釣機1台1時間当たりの釣獲尾数(CPUE)の平均値が来遊量の指標になります。今年の平均CPUEは10.16尾であり、前年(11.89尾)および過去5年平均(16.10尾)を下回りました。従って、今年の来遊量は前年および過去5年平均を下回っていると判断されます。
分布状況と魚体サイズ 能登半島沿岸から日本海中央部ではCPUEはやや高く、外套長21cm未満の個体が多く分布していました。北海道沿岸でもCPUEは比較的高く、道北・道央では同19cm未満の個体、道南では同19cm以上の個体が多く分布していました。今年は外套長19cm以上の個体の分布量は前年並みで、同19cm未満の個体の分布量は前年より少ないことが分かりました。
太平洋側の分布状況 太平洋側に分布するスルメイカは10月以降、宗谷海峡および津軽海峡を経由して日本海に来遊するため、太平洋側の分布状況は10月以降の日本海の漁況に影響します。太平洋スルメイカ長期漁況予報によると、8~9月の来遊量は常磐~三陸海域では前年を下回り、津軽海峡~道東海域では前年並みと予想されています。
漁況の見込み 以上より、日本海全体では今期の来遊量(漁獲量)は前年および過去5年平均を下回ると予想されます。海域別の来遊量の予想は以下のとおりです。

道北・道央:前年および過去5年平均を下回る。
道南・津軽:前年並みで、過去5年平均を下回る。
本州北部日本海および西部日本海:近年同様、漁場は形成されにくい。
沖合域:前年および過去5年平均を下回る。11月まで道西沖、11月以降は大和堆付近が漁場となる。

本予報の詳細については下記URLの資料をご覧ください。
日本海スルメイカ長期漁況予報 : http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2018/20180720_n/
太平洋スルメイカ長期漁況予報 : http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2018/20180720_t/

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