5月に入り沿岸の海水温が上昇し、急潮(※)が発生しやすい条件となってきました。今回は、今後の急潮対策の一助となるよう、昨年の急潮情報から、当時の気象と急潮の発生状況をまとめましたので報告します(下表)。
昨年6~10月に計12回の急潮情報を発行しました。このうち、8~10月には4つの台風と2つの低気圧・前線の通過により、沿岸各地で1ノットを超える強い流れ(急潮)が観測されました。特に、台風17号・19号では輪島沖の舳倉島でそれぞれ24 m/s、28 m/sの強風が吹き、それに伴って曽々木沖では2ノットを上回る非常に強い流れが発生しました。台風の接近に伴って風が強まり、網が抜けなくなる場合がありますので、早めの対策が肝要です。
今年は現時点で台風の発生は1つだけですが、今年も台風の到来にあわせて、適宜、急潮情報を発行する予定です。(奥野充一)
※ 急潮:本県の沿岸では、台風や低気圧、前線の通過等に伴って、定置網等の漁具に被害を及ぼす強い流れ(急潮)が発生することが知られています。
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