(標準和名)イセゴイ
平成21年11月9日、能都町市場で確認(尾叉長47.2cm、体重1.4kg)
イセゴイの片身
市場調査日誌 イセゴイ
平成21年11月9日、宇出津港の定置網で体色が銀色で、大きな鱗を持つ魚が水揚げされました。地元定置網の漁業者から、何の魚なのか?売れる魚なのか?魚を持って帰って調べてほしいと依頼がありました。
センターに持ちかえり、さっそく図鑑を調べてみると、「イセゴイ(カライワシ目カライワシ科)」という魚であることがわかりました。口、眼が大きく、背ビレが長くのび、尻ビレが深く2叉しているのが特徴です。本種は、主に、南日本やインド洋・太平洋に分布する暖海性の魚で、全長は1mに達します。県内での確認は珍しく、食用として扱われていないようです。県内では秋から初冬にみられることがあるようで、センターでは、平成16年12月10日、平成17年10月12日に確認しています。
刺身で食味を行うことにしましたが、大きな鱗を剥がすのが大変なことや、身がかなり柔らかいため、皮を引く時に身が崩れてしまいました。それに加えて、小骨が多く、刺身にするのにかなり手間がかかることを実感しました。結局、魚体の割には刺身がかなり少なくなってしまいました。
身はとろけるような食感で、魚でありながら身の柔らかいアマエビを食べた感覚に似ていました。また、お雑煮の餅のように口の中に張り付くような粘りを感じました。味は臭みがなく可も不可もないといったところですが、刺身にするときの手間を考えれば、あまり刺身向きではないと思われました。
最後に、魚体を提供いただきました小浦大敷網組合の皆様に感謝申し上げます。
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