2013年1月22日火曜日

定置網漁業の年間水揚げ状況(平成24年のまとめ)

・集計期間:平成24年1月~12月
・漁業種類:石川県内主要港の大型定置網漁業と小型定置網漁業
・集計対象港:橋立港・金沢港・富来港・輪島港・蛸島港・鵜飼港・松波港・宇出津港・七尾地区

1 水揚量(図1)
石川県内主要港における平成24年の水揚量は12,928トンでした。春にサワラ・カタクチイワシが低調だったこと、夏以降にマアジが低調だったことなどにより平年(過去10年平均)を下回りました(平年比90%、前年比84%)。マサバ・マイワシ・ゴマサバは平年を上回り、ブリ・スルメイカは平年並みでした。

2 水揚金額(図1)
平成24年の水揚金額は39.9億円で、水揚金額に占める割合が高いサワラが低調だったことなどにより平年を下回りました(平年比95%、前年比75%)。ブリ・マサバ・クロマグロは平年を上回り、マアジ・スルメイカは平年並みでした。

3 産地価格(図2)
県内産地価格(定置網漁業)の推移について、平成7年を100とした指数でみると、平成24年は92で前年を上回りました。近年の推移をみると、平成21年・22年に下落した後、23年以降はやや上向きとなっています。
(海洋資源部 木本昭紀)

沿岸観測ブイの水温(1月13日~17日の平均)

・沿岸観測ブイの水温(水深10m)
1月13日~17日の平均水温は12.2℃~12.3℃で、1月上旬に比べ約0.7℃低下しました。内浦海域の水温は、12月以降、過去3年平均に比べ低めで推移しています。

・港内水温(水深1.5m)
1月13日~17日の平均水温は橋立港が10.7℃~12.2℃で、1月上旬に比べ約0.5℃低下しました。宇出津港の水温は過去3年平均に比べ低めで推移しています。

石川県主要港の水揚げ状況(1月1日~10日)

・定置網

ブリは引き続き順調な水揚げが続いており前年を上回りました。11月から1月中旬までの累計水揚量は536トンで過去5年平均の230%でした。ウマヅラハギ(かわはぎ)は前年を上回り、マアジ・マサバ・メジマグロは前年を下回りました。

・まき網
ブリは金沢港主体に前年を上回りました。ガンドは前年を下回り、フクラギは前年並みでした。

・底びき網・ごち網
ズワイガニ・コウバコガニは前年を上回りました。解禁から1月上旬までの累計は、ズワイガニが173トンで過去5年平均の84%、コウバコガニが192トンで過去5年平均の84%でした。11月に荒天が続き操業日数がかなり少なかったことが影響し、いずれも平均を下回りました。ニギス・マダラは前年を上回り、アカガレイは前年並み、アマエビは前年を下回りました。

・その他(刺し網・釣り・採介藻など) 
マダラ・ウマヅラハギ(かわはぎ)は前年を上回り、アカガレイ・ミズダコは前年を下回りました。

2013年1月11日金曜日

寒ブリの水揚げ状況

 県内主要港の定置網による11月~12月の寒ブリ(体重4㎏以上)水揚量(速報値)は416トンと、過去10年平均の約1.9倍を記録しました(図1)。水揚げされた寒ブリのサイズは、大ブリ(7kg以上)が75%(尾数の割合)、中ブリ(4~6㎏台)が25%を占めました(図2)。今後は中ブリを主体に好調な水揚げが続くと考えられ、3月までの最終的な漁獲量は、漁海況情報253号で予測した600トン前後を上回る見込みです。


(海洋資源部 辻俊宏)

石川県主要港の水揚げ状況(12月21日~31日)

・定置網
 ブリは好調だった前年を上回り、順調な水揚げが続いています。マサバ・ウルメイワシ・メジマグロは前年を上回り、スズキ・ウマヅラハギ(かわはぎ)は前年並み、ガンド・フクラギ・マアジは前年を下回りました。
・まき網
 ブリ・ガンド・フクラギはいずれも前年を下回りました。
・底びき網・ごち網
 ズワイガニ・コウバコガニはいずれも前年並みでした。アマエビ・ノロゲンゲ(みずうお)は前年を上回り、アカガレイ・マダラは前年並み、ニギスは前年を下回りました。
・その他(刺し網・釣り・採介藻など)
 マダラ・アカガレイ・ガンドは前年を上回り、マダコ・ミズダコは前年並み、アンコウは前年を下回りました。

平成24年の地先水温(1年間のまとめ)



   平成24年に加賀市橋立港・志賀町赤住地先・能登町宇出津港・七尾市石崎港で実施した水温観測結果(月別の平均水温と平年差)は以下のとおりでした。


・冬(1月~3月)-やや低め-
1月の地先水温は平年並みでしたが、気温の低い日が続いたこともあり、2月以降、水温は低めで推移しました。

・春(4月~6月)-平年並み-
4月の地先水温は内浦海域・七尾湾内で引き続き低めとなりましたが、5・6月は平年並みで推移しました。

・夏(7月~9月)-かなり高め-
梅雨明け後、気温の高い日が続き、7月の地先水温は外浦海域・七尾湾で高めに転じました。8・9月は全ての海域でかなり高めとなり、橋立港・宇出津港における9月の月平均水温は過去30年間で最も高い値を記録しました。

・秋(10月~12月)-平年並み-
10月の地先水温は引き続きかなり高めとなり、全観測点の月平均水温は過去30年間で最も高い値を記録しましたが、11月以降は平年並みに戻りました。

沿岸観測ブイの水温(1月4日~8日の平均)

1 沿岸観測ブイの水温(水深10m) 1月4日~8日の平均水温は12.8℃~13.3℃で、12月下旬に比べ1.4℃低下しました。内浦海域の水温は過去3年平均に比べ低めで推移しています。  

2 港内水温(水深1.5m) 1月4日~8日の平均水温は8.3℃~12.9℃で、12月下旬に比べ1.4℃低下しました。宇出津港・石崎港の水温は過去3年平均に比べ低めで推移しています。