2014年11月14日金曜日

寒ブリの漁況の見通し (予報期間:11月~来年3月)

本県の寒ブリ漁は11月後半から始まり12~1月が盛漁期となります。11月から翌年3月の県内主要10港の定置網による寒ブリ(体重4kg以上)の水揚量は、年々の変動は大きいものの、近年は400トン以上の比較的高い水準で推移しています。今年、寒ブリになる2010~2012年生まれは総じて高い資源水準を維持していますが、北上期(5~6月)の水揚量は92トン(過去10年平均の56%)と低調でした。

寒ブリの水揚量は海況(200m深水温)に強く影響されます。佐渡島北沖の200m深水温が比較的高いことに加えて、能登半島北沖に冷水域が強く差し込むと、豊漁になる傾向があります。今年12月の200m深水温の予測では、能登半島北沖の冷水の差し込みは弱く、暖水域に覆われるものと見込まれています。過去10年間の北上期の水揚量と12月の200m深水温との関係式から、今期の定置網による寒ブリの水揚量は418トンと見積もられました。今後の海況や気象によって変動する可能性はありますが、今期の水揚量は過去10年平均(648トン)を下回ると予想されます。

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