2019年7月26日金曜日

日本海スルメイカ長期予報 (予報期間:8月~12月)

来遊状況 スルメイカ漁場一斉調査が6月中旬から7月上旬に行われました。石川県の調査船白山丸の他、北海道から鳥取県の7道県と日本海区水産研究所の調査船が合計65定点でイカ釣り操業を行い
、スルメイカの分布や魚体サイズ(外套長)を調べました。全調査点の釣機1台1時間当たりの釣獲尾数(CPUE)の平均値が来遊量の指標になります。今年の平均CPUEは7.40尾であり、前年(10.16尾)および過去5年平均(15.31尾)を下回りました。従って、今年の来遊量は前年および過去5年平均を下回っていると判断されます。

分布状況と魚体サイズ 隠岐諸島から能登半島までの沿岸、並びに北海道沿岸ではCPUEは比較的高かったものの沖合域や本州北部沿岸ではCPUEは極めて低く、スルメイカが漁獲されない定点もありました。今年は前年および過去5年平均に比べて、外套長17cm以上の個体の分布量が少なく、例年ほとんど漁獲されない16cm未満の個体の分布量は多く、全体として魚体が小さいことが分かりました。

太平洋側の分布状況 太平洋側に分布するスルメイカは10月以降、宗谷海峡および津軽海峡を経由して日本海に来遊するため、太平洋側の分布状況は10月以降の日本海の漁況に影響します。太平洋スルメイカ長期漁況予報によると、8~9月の来遊量は常磐~三陸海域と津軽海峡~道東海域で前年を下回ると予想されています。

漁況の見込み 以上より、日本海全体では今期の来遊量(漁獲量)は前年および過去5年平均を下回ると予想されます。海域別の来遊量の予想は以下のとおりです。


道北・道央:前年および過去5年平均を下回る。

道南・津軽:前年並みで、過去5年平均を下回る。

本州北部日本海および西部日本海:近年同様、漁場は形成されにくい。

沖合域:前年および過去5年平均を下回る。11月まで道西沖、11月以降は大和堆付近が漁場となる。

本予報の詳細については下記URLの資料をご覧ください。

日本海スルメイカ長期漁況予報 : http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2019/20190725_n/

太平洋スルメイカ長期漁況予報 : http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2019/20190725_t/

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