2019年11月15日金曜日

石川県周辺海域の海面水温 (期間:11月3日~7日)


沿岸の海面水温 11月7日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は19~20℃台で、過去5年平均との差は±0.0~1.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は19.8~20.3℃で、10月下旬から約0.9℃低下しました。過去3年平均との差はー0.1~+1.3℃でした。

港内の水温 今期の水温は19.2~19.9℃で、前年同時期との差はー0.5~-0.4℃、過去3年平均との差は+0.3~+0.8℃でした。



寒ブリの漁況の見通し (予報期間:11月~来年3月)


本県の寒ブリ漁は11月後半頃に始まり、12~1月に盛漁期を迎えます。県内主要10港の定置網による寒ブリ(11~3月に漁獲される体重4kg以上のブリ)の水揚量は来遊状況の影響を受けて大きく変動し、昨年漁期には平年(過去10年平均)をやや上回りました。

寒ブリの水揚量は北上期(5~6月)の水揚量と南下期(12月)の水温から予測できます。北上期の水揚量が多い年は南下するブリも多いと考えられます。南下期の富山湾の水温が高く、能登半島北西沖の水温が低いと、ブリが本県沿岸に来遊しやすいため水揚量が多くなる傾向にあります。
今年の北上期の水揚量は384トンと平年を上回りました。海況数値モデルによると、今年12月の富山湾の100m深水温は平年並みで、能登半島北西沖の100m深水温は平年より低めになると予想されています。これらに基づく予測式から、今期の寒ブリ漁の水揚量は854トンと見積もられ、前年(698トン)および平年(614トン)を上回ると予想されます。

ズワイガニの水揚状況 (期間:11月6日~10日)


11月6日にズワイガニ漁が解禁されました。かなざわ総合市場と橋立港の11月10日までの水揚量は雄ガニ(加能ガニ):15.4トン、雌ガ二(香箱):23.0トンでした。雄ガニは前年(23.3トン)および過去5年平均(23.1トン)を下回っています。雌ガ二は前年(38.9トン)および過去5年平均(49.7トン)を下回っています。

本県を含む富山県以西の日本海におけるズワイガニ資源量は前年並みと見積もられています(水研機構日水研資料)。そのため、当該海域において今漁期は大きな漁獲量の落ち込みはないものと考えられます。

石川県主要港の水揚状況 (期間:10月16日~31日)

定置網 サワラ・サゴシ・カワハギは前年を上回り、フクラギ・コゾクラ・アオリイカは前年並み、サバ・マアジ・シイラは前年を下回りました。カマスは22トン水揚げされました。9月前半から10月後半までの累計は32トンで、前年(82トン)および過去5年平均(164トン)を下回りました。
まき網 ブリ・ガンド・フクラギ・コゾクラ・マアジは前年を上回りました。
底びき網・ごち網 ニギス・ヤリイカ・ハタハタは前年を上回り、アカガレイは前年並み、アンコウは前年を下回りました。アマエビは59トン水揚げされました。9月前半から10月後半までの累計は207トンで、前年(197トン)および過去5年平均(212トン)並みでした。
刺網・釣り・その他 ベニズワイガニ・スルメイカは前年を上回り、ヤナギバチメは前年を下回りました。