2020年5月29日金曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:5月16日~20日)


沿岸の海面水温 5月20日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は16℃台で、過去5年平均との差は-0.5~+1.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は15.1~16.6℃で、5月上旬から約1.4℃上昇しました。前年同時期との差は-1.0~+0.2℃、過去5年平均との差は-0.6~-0.2℃でした。

港内の水温 今期の水温は15.4~17.6℃で、前年同時期との差は-3.0~-1.0℃、過去5年平均との差は-0.5~-0.3℃でした。


小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~25日)


本県沿岸の小型いか釣り漁船によるスルメイカの水揚げは中盤にさしかかっています。5月1日から5月25日の県内水揚量は287トンであり、前年の428トン、過去5年平均の459トンを下回っています。水揚げは5月中旬まで低調でしたが、5月下旬から上向いてきました。5月24日現在、漁場は加賀・金沢・西海・門前沖にあります。

銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、今年は20尾入りと25尾以上入りの割合が34%と高く、前年および過去5年平均に比べて魚体は大きめです。

石川県主要港の水揚状況 (期間:5月1日~15日)


定置網 フクラギ・コゾクラ・ブリ・サバ・ウルメイワシは前年を上回り、カタクチイワシは前年並み、ガンド・マアジは前年を下回りました。マイワシは1,509トン水揚げされました。2月前半から5月前半までの累計は7,758トンで、前年(4,545トン)および過去5年平均(6,622トン)を上回りました。マダイは16トン水揚げされました。4月前半から5月前半までの累計は24トンで、前年(47トン)および過去5年平均(70トン)を下回りました。

まき網 マイワシ・マサバ主体の水揚げで、合計は前年を上回りました。

底びき網・ごち網 アカガレイは前年を上回り、ハタハタは前年並み、ニギス・フグ類は前年を下回りました。アマエビは32トン水揚げされました。3月前半から5月前半までの累計は118トンで、前年(153トン)および過去5年平均(172トン)を下回りました。

刺網・釣り・その他 ヤナギバチメ・マダイは前年並み、ベニズワイガニは前年を下回りました。

2019年に発生した急潮について


5月に入り沿岸の海水温が上昇し、急潮(※)が発生しやすい条件となってきました。今回は、今後の急潮対策の一助となるよう、昨年の急潮情報から、当時の気象と急潮の発生状況をまとめましたので報告します(下表)。

昨年6~10月に計12回の急潮情報を発行しました。このうち、8~10月には4つの台風と2つの低気圧・前線の通過により、沿岸各地で1ノットを超える強い流れ(急潮)が観測されました。特に、台風17号・19号では輪島沖の舳倉島でそれぞれ24 m/s、28 m/sの強風が吹き、それに伴って曽々木沖では2ノットを上回る非常に強い流れが発生しました。台風の接近に伴って風が強まり、網が抜けなくなる場合がありますので、早めの対策が肝要です。

今年は現時点で台風の発生は1つだけですが、今年も台風の到来にあわせて、適宜、急潮情報を発行する予定です。(奥野充一)

※ 急潮:本県の沿岸では、台風や低気圧、前線の通過等に伴って、定置網等の漁具に被害を及ぼす強い流れ(急潮)が発生することが知られています。

2020年5月15日金曜日

石川県周辺海域の海面水温 (期間:5月3日~7日)

沿岸の海面水温 5月7日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は14~15℃台で、過去5年平均との差は±0.0~+0.5℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は13.7~15.2℃で、4月下旬から約0.9℃上昇しました。過去5年平均との差は-0.6~+0.2℃でした。

港内の水温 今期の水温は14.0~16.7℃で、前年同時期との差は-0.6~+0.4℃、過去5年平均との差は±0.0~+0.5℃でした

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~12日)

■ 県沿岸では今月から県外小型いか釣り漁船の操業が始まりました。5月1~12日の小型いか釣り漁船によるスルメイカ水揚量は60トンで、前年同時期(55トン)並みでしたが、過去5年平均(97トン)は下回りました。漁場は金沢・西海・門前沖ですが、過去5年平均に比べると金沢への水揚げ割合が高くなっています。

■ 銘柄(1箱当たりの入り尾数)別箱数割合をみると、30尾入りと40尾以上入りが全体の85%を占めており、過去5年平均に比べて魚体はやや小さい状況となっています。





石川県主要港の水揚状況 (期間:4月16日~30日)

定置網 マイワシ・ブリ・サバは前年を上回り、カタクチイワシ・マダイは前年を下回りました。マイワシは2,875トン水揚げされました。2月 か ら 4 月 の 累 計 は 6,816 ト ン で 、 前 年(3,376トン)および過去5年平均(5,909トン)を上回りました。カタクチイワシは16トン水揚げされました。1月から4月の累計は2,261トンで、前年(1,377トン)および過去5年平均   (376トン)を上回りました。

まき網 水揚げはほとんどなく、マイワシがわずかに水揚げされました。

底びき網・ごち網 フグ類は前年を上回り、ニギス・アカガレイ・アマエビ・ハタハタは前年を下回りました。

刺網・釣り・その他 ベニズワイガニ・フグ類・アカラバチメは前年を上回り、ヤナギバチメは前年を下回りました。ヤナギバチメは輪島を中心に6.4トン水揚げされました。3月から4月の累計は28.5トンで、過去5年平均(62トン)を下回りました。