2015年5月29日金曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:5月15日~21日)

調査船白山丸は5月15日から21日に能登半島沖~日本海中央部(大和堆南方海域)でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は、北緯38度29分・東経134度32分の操業点で54.4尾、北緯38度22分・東経134度15分の操業点で26.6尾と高く、これらの海域にスルメイカが多く分布していました。本調査の平均CPUEは24.3尾であり、前年同時期平均(24.3尾)と同等で、過去5年の同時期平均(18.6尾)をやや上回りました。定点調査ではないため厳密には比較できませんが、今年5月の日本海沖合のスルメイカの分布量は前年並みで、過去5年平均をやや上回っていると考えられます。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は19.0cmであり、前年(19.2cm)並みで、過去5年平均(18.1cm)よりも大きめでした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~20日)

5月1日から20日の県内水揚量は350トンで、前年(530トン)および過去5年平均(496トン)を下回っています。季節はずれの台風の影響で入港隻数が少なく、この関係もあり水揚量が低調になったと考えられます。漁場は珠洲沖にまで形成されており、門前・西海・蛸島への水揚げが多く、金沢への水揚げは少なく、例年よりも北寄りに漁場が形成されています。
銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、30尾入りと25尾入りが大部分を占め、40尾以上入りが少なく、前年および過去5年平均に比べて魚体は大きめです。

石川県周辺海域の水温 (期間:5月21日~25日)

本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は15.0~17.5℃程度であり、過去5年平均との差は±0.0~+2.0℃程度です。沿岸観測ブイの今期の水温(深度10m)は15.2~17.7℃で、前年同時期との差は-0.4~+2.0℃、過去3年平均との差は-0.6~+1.5℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:5月1日~15日)

定置網 マダイは32.9トン水揚されました。4月上旬から5月中旬までの累計は67トンであり、前年(67トン)並みで、過去5年平均(94トン)を下回りました。マイワシ・ガンドは前年を上回り、フクラギは前年を下回りました。

まき網 マイワシ主体の水揚でした。

底びき網・ごち網 ハタハタ・アマエビは前年を上回り、アカガレイ・ニギスは前年並み、マダラは前年を下回りました。

刺し網・釣り・その他 ガンド・ヤナギバチメ・フクラギは前年を上回り、ベニズワイガニ・イワガキは前年並み、ブリは前年を下回りました。

2015年5月15日金曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:5月7日~11日)

沿岸の海面水温 5月11日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は12~15℃台で、過去5年平均との差は±0.0~+1.5℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は14.8~16.7℃で、4月下旬から約3.1℃上昇しました。前年同時期との差は+0.7~+1.7℃、過去3年平均との差は+1.1~+1.9℃でした。

港内の水温 今期の水温は15.5~18.0℃で、前年同時期との差は+1.8~+3.2℃、過去3年平均との差は+1.9~+2.3℃でした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~10日)

県沿岸では今月から県外小型いか釣り漁船の操業が始まり、スルメイカの水揚量が徐々に増えてきました。5月1~10日の県内水揚量は133トンであり、前年同時期(50トン)および過去5年平均(84トン)を上回っています。西海と門前への水揚量は前年および過去5年平均を上回っていますが、金沢への水揚げは少なめとなっています。

銘柄(1箱当たりの入り尾数)別箱数割合をみると、25尾入りと30尾入りが多く、40尾以上入りが少なく、前年および過去5年平均に比べて魚体は大きめです。

石川県主要港の水揚状況 (期間:4月16日~30日)

定置網 マイワシは七尾を中心に1,504トン水揚げされました。2月上旬から4月下旬の累計は4,290トンで、前年(158トン)および過去5年平均(1,060トン)を上回って推移しています。カワハギ・ガンドなどは前年を上回り、サバ・ブリは前年並み、スルメイカ・マアジなどは前年を下回りました。

底びき網・ごち網 アカガレイは橋立・金沢を中心に45トン水揚げされました。1月上旬から4月下旬の累計は389トンで、前年(412トン)および過去5年平均(412トン)並みで推移しています。ソウハチは前年を上回り、ハタハタ・アマエビ・ニギスは前年並み、その他フグ類・マダラ・ノトエビなどは前年を下回りました。

その他(刺し網・釣り・採介藻など) サヨリは3.3トン水揚げされました。3月上旬から4月下旬の累計は11.2トンで、前年(7.4トン)および過去5年平均(7.8トン)を上回って推移しています。スルメイカは前年を上回り、ベニズワイガニは前年並み、ガンド・フクラギ・ヤナギバチメは前年を下回りました。