2018年6月28日木曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:6月12日~19日)




スルメイカの資源状況を調べるため、現在、日本海側道県研究機関と国立研究開発法人水産研究・教育機構の試験船が共同して漁場一斉調査を行っており、石川県水産総合センターの調査船白山丸は6月12日から19日に能登半島沖~大和堆周辺海域の定点でイカ釣り調査を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は0.7~38.8尾でした。全調査点の平均CPUEは12.8尾であり、前年(25.3尾)および過去5年平均(25.9尾)を下回ったことから、今年6月の日本海中央部へのスルメイカの来遊量は前年および過去5年平均を下回っていると判断できます。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は19.5cmであり、魚体は過去5年平均(20.7cm)に比べて小さめでした。なお、7月下旬に水産研究教育機構から漁場一斉調査の全体結果と8~12月の漁況の見通しをまとめた「日本海スルメイカ長期予報」が公表されます。本情報でもその概要をお知らせする予定です。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~6月20日)




小型いか釣り漁船によるスルメイカの水揚げは終盤に入っています。今年は漁期開始から水揚げが低調であり、5月1日から6月20日の県内水揚量は701トンで、前年(1,847トン)および過去5年平均(1,753トン)の4割程度に留まっています。6月20日現在、主な漁場は輪島沖にありますが、佐渡、男鹿半島、渡島半島の近海にも漁場が形成されているようです。

銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、今年は20尾入りと25尾入りの比率が高く、前年および過去5年に比べて魚体は大きめとなっています。

大型クラゲ情報 (期間:6月12日~19日)


  • 一般社団法人漁業情報サービスセンターが6月14・19・20日に発表した大型クラゲに関する情報は次のとおりです。
  • 対馬の定置網で6月12~19日に大型クラゲが14個体確認され、壱岐の定置網でも6月12日~13日に2個体確認されています。
  • 石川県内では6月14日に輪島市の定置網に傘径30cmの大型クラゲ1個体の入網がありました。現時点では近日中に本県でのまとまった出現の可能性はないと考えられますが、注意が必要です。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

石川県周辺海域の水温 (期間:6月16日~20日)

沿岸の海面水温 6月20日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は19~21℃台で、過去5年平均との差は-1.5~-0.5℃程度でした。


沿岸観測ブイの水温 今期の水温(深度10m)は16.6~19.6℃で、前年同時期との差は-2.8~+0.4℃、過去3年平均との差は-3.9~+0.0℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:6月1日~15日)


定置網 マイワシ・ブリ・ガンドは前年を上回り、フクラギ・トビウオ・フグ類・サバは前年並み、マアジ・サワラ・サゴシは前年を下回りました。

まき網 マイワシ・サバ・ウルメイワシ・マダイは前年を上回りました。


底びき網・ごち網 ニギス・アカガレイ・ハタハタは前年を上回り、アマエビは前年並みでした。


刺し網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年を上回り、サザエ・マダイ・マダコは前年並み、イワガキ・カワハギは前年を下回りました。

2018年6月14日木曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:5月14日~22日)


調査船白山丸は5月14日から22日に能登半島沖から日本海中央部(大和堆南方海域)でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は舳倉島付近で17.9尾と高かったものの、日本海中央部では0.0~5.0尾と極めて低く、沖合にはスルメイカはあまり分布していないことが分かりました。本調査の平均CPUEは4.0尾であり、前年同時期平均(27.7尾)および過去5年同時期平均(22.1尾)を大きく下回りました。定点調査ではないため厳密に比較できませんが、今年5月のスルメイカの来遊量は前年および過去5年平均を下回っていると考えられます。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は17.1cmであり、魚体は前年(17.9cm)および過去5年平均(18.6cm)より小さめでした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~6日10日)


小型いか釣漁船によるスルメイカの水揚げは後半に入っています。5月1日から6月10日の県内水揚量は485トンで、前年(1,242トン)および過去5年平均(1,354トン)を下回っています。水揚量は5月末から上向いてきましたが、それまでの不漁が影響し、前年の4割程度に留まっています。6月10日現在、主な漁場は輪島・珠洲沖にあります。

銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、今年は20尾入りと25尾入りが多く、前年および過去5年平均に比べて魚体は大きめとなっています。

石川県周辺海域の水温 (期間:6月3日~7日)


沿岸の海面水温 6月7日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は19~20℃台で、過去5年平均との差は±0.0~0.5℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は18.1~19.2℃で、5月下旬から約2.6℃上昇しました。前年同時期との差は-0.9 ~+0.6℃、過去3年平均との差は-0.6~+0.5℃でした。

港内の水温 今期の水温は19.1~22.1℃で、前年同時期との差は+0.3~+2.2℃、過去3年平均との差は+0.4~+1.5℃でした。


石川県主要港の水揚状況 (期間:5月16日~31日)

定置網 マダイは10トン水揚げされました。4月前半から5月後半までの累計は53トンで、前年(110トン)および過去5年平均(113トン)を下回りました。マイワシ・ブリ・ガンド・サバは前年を上回り、フクラギ・フグ類は前年並み、マアジ・サワラ・サゴシは前年を下回りました。

まき網 マイワシ・サバ・カタクチイワシは前年を上回り、マアジは前年並みでした。

底びき網・ごち網 アカガレイは前年を上回り、アマエビ・ニギスは前年並みでした。

刺し網・釣り・その他 イワガキ・サザエは前年並み、ベニズワイガニ・ヤナギバチメは前年を下回りました。