今年生まれたブリの幼魚(0歳魚)は7月頃からボウズ(アオコ)やコゾクラ(ツバス)と呼ばれるサイズで定置網に入網し始め、9月にはフクラギと呼ばれるサイズに成長します。今年7月から9月の定置網(主要10港)による水揚量は360トン(速報値)であり、平年(過去10年平 均)の347トンとほぼ同水準でした。しかし、近年は盛漁期がやや遅い傾向にあり、10月以降、水揚量は上向くと考えられます。
10月から翌年3月のフクラギの水揚量と10月の富山湾の200m深水温の間には正の相関関係がみられます。今年の200m深水温(予測値)は平年より高く、この水温を水揚量と水温の関係式に当てはめると、10月から来年3月の水揚量は723トンと見積もられます。今後の海況(水温)により変動する可能性はあるものの今期のフクラギの水揚量は平年(538トン)を上回ると予想されます。
2014年9月30日火曜日
アオリイカの漁況の見通し (予報期間:9月~12月)
秋はアオリイカの漁期ですが、今年8月下旬から9月中旬の定置網による水揚量はわずか2トンと低調です。9月下旬から12月下旬の水揚量(実績値)をみると、2012年のように初秋の水温が高かった年は水揚量が多くなる傾向がみられます。また、漁期始めの水揚量が多い年はその後の水揚量も多い傾向にあります。
宇出津港の9月上旬の水温を「初秋の水温」、8月下旬から9月中旬の水揚量を「漁期始めの水揚量」とし、両データに基づいて9月下旬から12月下旬の水揚量を予測する計算式を得ました。この式から求めた予測値は実績値と概ね一致し、初秋の水温と漁期始めの水揚量からその後の水揚量が予測できることが分かります。今年については、初秋の水温は低めで、漁期始めの水揚量も少ないため、9月下旬から12月下旬の水揚量は108トンと見積もられ、前年および過去5年平均を下回ると予想されます。
宇出津港の9月上旬の水温を「初秋の水温」、8月下旬から9月中旬の水揚量を「漁期始めの水揚量」とし、両データに基づいて9月下旬から12月下旬の水揚量を予測する計算式を得ました。この式から求めた予測値は実績値と概ね一致し、初秋の水温と漁期始めの水揚量からその後の水揚量が予測できることが分かります。今年については、初秋の水温は低めで、漁期始めの水揚量も少ないため、9月下旬から12月下旬の水揚量は108トンと見積もられ、前年および過去5年平均を下回ると予想されます。
石川県周辺海域の海面水温 (期間:9月21日~25日)
石川県主要港の水揚状況 (期間:9月1日~15日)
定置網 サワラ・サゴシ・ガンド・カマスは前年を上回り、フクラギ・マアジ・アカイカは前年並み、シイラ・アオリイカは前年を下回りました。
まき網 フクラギ・ガンドは前年を上回り、サバ・マアジ・ブリは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ニギス・アマエビ・クチボソガレイ・ミズウオ・マダラなどは前年を上回り、アカガレイは前年並み、ハタハタは前年を下回りました。
刺網・釣り・その他 ベニズワイガニ・ヤナギバチメは前年を上回り、サザエは前年を下回りました。
まき網 フクラギ・ガンドは前年を上回り、サバ・マアジ・ブリは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ニギス・アマエビ・クチボソガレイ・ミズウオ・マダラなどは前年を上回り、アカガレイは前年並み、ハタハタは前年を下回りました。
刺網・釣り・その他 ベニズワイガニ・ヤナギバチメは前年を上回り、サザエは前年を下回りました。
2014年9月16日火曜日
石川県周辺海域の水温 (期間:9月7日~11日)
調査船白山丸のアマエビ調査結果 (期間:9月9日~10日)
調査船白山丸は9月9~10日に金沢沖の水深400~500mの海域でアマエビ(ホッコクアカエビ)の分布量調査を行いました。本調査は2008年から実施しており、縦150cm×横220cmの金属枠に長さ10m・網目16節の袋網を付けた漁具を30分間曳網し、稚エビの分布を調べています。
2013年1月に頭胸甲長17mm付近にみられた2010年生まれの群れは順調に成長し、今回の調査では漁獲対象サイズである同20mm以上になったことが確認されました。
2013年1月に頭胸甲長14mm付近にみられた2011年生まれの群れも順調に成長し、今回の調査では同19mm前後に成長したことが確認されました。この群れは来年には漁獲対象サイズになるものと考えられます。
2010年生まれの群れは2006年以降に生まれた群れの中で発生量が最も多く、2011年生まれの発生量もかなり多いと考えられます。2010年生まれは既に漁獲対象となっており、底びき網漁船の漁獲量に増加の兆しが見え始めています。来年には2011年生まれも漁獲対象に加わることから、今後、アマエビの漁獲量は増加するものと見込まれます。
2013年1月に頭胸甲長17mm付近にみられた2010年生まれの群れは順調に成長し、今回の調査では漁獲対象サイズである同20mm以上になったことが確認されました。
2013年1月に頭胸甲長14mm付近にみられた2011年生まれの群れも順調に成長し、今回の調査では同19mm前後に成長したことが確認されました。この群れは来年には漁獲対象サイズになるものと考えられます。
2010年生まれの群れは2006年以降に生まれた群れの中で発生量が最も多く、2011年生まれの発生量もかなり多いと考えられます。2010年生まれは既に漁獲対象となっており、底びき網漁船の漁獲量に増加の兆しが見え始めています。来年には2011年生まれも漁獲対象に加わることから、今後、アマエビの漁獲量は増加するものと見込まれます。
石川県主要港の水揚状況 (期間:8月16日~31日)
定置網 フクラギは富来港・輪島港・七尾地区を中心に112トン水揚げされ、前年および過去5年平均を上回った。コゾクラ・サワラ・サゴシなどは前年を上回り、シイラ・カマスなどは前年を下回りました。
まき網 ガンドは前年を上回り、フクラギは前年並み、サバ・ブリは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 沖合底びき網のアマエビは前年を上回りました。
刺網・釣り・その他 サザエ・アカラバチメ・ヤナギバチメ・バイガイ・アマダイ・スズキなどは前年を上回り、ベニズワイガニは前年並み、カワハギは前年を下回りました。アカイカの7月中旬から8月下旬の累計は0.3トンであり、前年(17.7トン)および過去5年平均(5.2トン)を大きく下回っています。
まき網 ガンドは前年を上回り、フクラギは前年並み、サバ・ブリは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 沖合底びき網のアマエビは前年を上回りました。
刺網・釣り・その他 サザエ・アカラバチメ・ヤナギバチメ・バイガイ・アマダイ・スズキなどは前年を上回り、ベニズワイガニは前年並み、カワハギは前年を下回りました。アカイカの7月中旬から8月下旬の累計は0.3トンであり、前年(17.7トン)および過去5年平均(5.2トン)を大きく下回っています。
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