2013年9月30日月曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:9月22日~26日)

沿岸の海面水温 9月26日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は23~24℃台で、過去5年平均との差は-0.5~+0.5℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は25.2~26.0℃で、9月中旬から約0.6℃低下しました。前年同時期との差は-2.1~-1.5℃、過去3年平均との差は-0.7~+1.2℃でした。

港内の水温 今期の水温は25.4~26.8℃で、前年同時期との差は-1.9~+0.1℃、過去3年平均との差は-0.3~+1.4℃でした。

アオリイカの漁況の見通し (予報期間:9月~12月)

石川県沿岸の定置網では9月に入ってアオリイカの水揚げが徐々に増えていますが、8月下旬から9月中旬の水揚量は約5トンと鈍い出足となっています。9月中旬から12月下旬の水揚量(実績値)をみると、2012年のように初秋の沿岸水温が高かった年は水揚量が多くなる傾向がみられます。また、漁期始めの水揚量が多い年は漁期全体の水揚量も多い傾向にあります。そこで、宇出津港の9月上旬の平均水温を「初秋の沿岸水温」、8月下旬から9月上旬の水揚量を「漁期始めの水揚量」とし、両者から9月中旬から12月下旬の水揚量を予測する計算式を得ました。この計算式から求めた水揚量の予測値は実績値と概ね一致し、初秋の沿岸水温と漁期始めの水揚量から、その後の水揚量が予測できることが分かります。今年については、初秋の沿岸水温が2000年・2010年・2012年ほど高くなく、漁期始めの水揚量も少なめであることから、9月中旬から12月下旬の水揚量は過去5年平均並みの170トン程度になると予測されます。

石川県主要港の水揚状況 (期間:9月11日~20日)

定置網 カマスは6.8トン水揚げされました。8月上旬から9月中旬の累計は10.7トンで、前年(59トン)・過去5年平均(31トン)を下回っています。フクラギ・コゾクラ・マイワシは前年を上回りましたが、シイラ・サワラ・サゴシは前年を下回りました。

まき網 フクラギ・コゾクラ・マイワシ・マサバ・マアジは前年を上回りました。

底びき網・ごち網 アマエビは前年を上回り、過去5年平均並みの水揚げでした。アカガレイは前年を上回り、ニギス・ハタハタは前年を下回りました。

その他(刺し網・釣り・採介藻など) アカラバチメ・ヤナギバチメは前年を上回り、カワハギ・サザエは前年を下回りました。

2013年9月20日金曜日

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:9月5日~12日)

調査船白山丸は9月5日から12日に日本海中央部の大和堆周辺海域から北海道積丹半島西沖でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は、大和堆周辺海域で39.2尾~62.0尾、積丹半島西沖で43.0尾と高く、これらの海域にスルメイカが高密度に分布していました。本調査の平均CPUEは38.3尾で、前年9月調査(65.2尾)および過去5年間の9月調査平均(44.5尾)を下回りました。本調査で漁獲したスルメイカの平均外套長は23.7cmで、前年(24.8cm)に比べて魚体はやや小さめでした。

石川県周辺海域の海面水温 (期間:9月13日~17日)

沿岸の海面水温 9月17日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は25~26℃台で、過去5年平均との差は-0.5~+0.75℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は25.9~26.9℃で、9月上旬から約0.7℃低下しました。前年同時期との差は-2.0~-1.8℃、過去3年平均との差は-1.7~0.0℃でした。


港内の水温 今期の水温は26.9~27.9℃で、前年同時期との差は-1.8~-1.6℃、過去3年平均との差は-1.3~-0.8℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:9月1日~10日)

定置網 フクラギは前年を上回りましたが、コゾクラ・シイラ・マアジ・サワラ・サゴシ・カマス・アオリイカなどは前年を下回りました。

まき網 ブリ・フクラギは前年を上回りましたが、マサバ・マアジは前年を下回りました。

底びき網・ごち網 今月から底びき網の沿岸操業が始まり、ニギス・アマエビ・ハタハタなど主要魚種が水揚げされています。アマエビは前年を上回り、過去5年平均並みの順調な滑り出しとなっています。ニギスは前年並み、ハタハタ・アカガレイは前年を下回りました。

その他(刺し網・釣り・採介藻など) ベニズワイガニ・カワハギ・ハタハタなどは前年を上回りましたが、スズキ・マダイは前年を下回りました。アカイカ(ケンサキイカ)の水揚げは8月下旬まで好調でしたが、9月に入って減少し、過去5年平均並みに近づきつつあります。

2013年9月9日月曜日

調査船白山丸のアマエビ調査結果 (期間:8月20日~22日)

調査船白山丸は8月20~22日に金沢沖の水深400~500mの海域でアマエビ(ホッコクアカエビ)の分布量調査を行いました。本調査は2008年から実施しており、縦150cm×横220cmの金属枠に長さ10m・網目16節の袋網を付けた漁具を30分間曳網し、稚エビの分布を調べています。

2011年8月に頭胸甲長10mm付近にみられた2010年生まれの群れは、本調査では同19mm付近に順調に成長していることが確認されました。また、2012年7月に同10mm前後であった2011年生まれの群れは同15mm付近に成長していると考えられます。

2010年生まれの群れの分布量は2006年以降に生まれた群れの中で最も多く、2011年生まれの群れも比較的多いと考えられます。従って、これらが漁獲サイズに成長する2014年以降、漁獲量は増加すると予想され、今年9月以降の操業でも20mm前後の小型エビが入網すると考えられます。アマエビ資源をうまく利用して水揚げを増やすには、単価の高い大型エビになるのを待って漁獲することが大切です。漁業者の皆様には、小型エビが多く入網する海域での操業をひかえるなど資源の有効利用に努めていただきますようお願いします。

大型クラゲ情報 (期間:8月28日~9月3日)

県内では8月28日に羽咋・高松沖と舳倉島で大型クラゲが今期初確認されました。

8月29日には高松沖から門前の沿岸海域の定置網などに1~3個体入網しました。底びき網が解禁となった9月1日から2日にかけては、金沢沖の水深500m・加賀沖の水深200mの海域で底びき網1回曳網当たり1~3個体の入網が報告されています。9月3日には門前と西海の定置網で各1個体の入網が確認されました。

県外の最近1週間の出現動向をみると、対馬周辺~対馬東沖の底びき網では1回曳網当たり最大20個体(傘径70cm)、兵庫県や福井県の定置網では各1個体(同30~80cm)の入網が報告されていますが、出現は散発的で入網数が急増する傾向はみられていません。引き続き、大型クラゲの動向に十分に注意願います。

石川県周辺海域の海面水温 (期間:8月30日~9月3日)

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は27.1~28.2℃で、8月中旬から約0.4℃低下しました。前年同時期との差は-1.3~-0.4℃、過去3年平均との差は-0.9~-0.2℃でした。8月中旬以降、全ての観測ブイで水温は低下する傾向にあります。

港内の水温 今期の水温は27.8~27.9℃で、8月中旬から約0.9℃低下しました。前年同時期との差は-3.5~-1.2℃、過去3年平均との差は-2.6~-1.0℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:8月21日~31日)

定置網 コゾクラは七尾地区を中心に53トン水揚げされました。7月上旬から8月下旬の累計は124トンで、前年(77トン)を上回り、過去5年平均(122トン)並みで推移しています。マイワシ・ソウダガツオ・アカイカなどは前年を上回り、マアジ・ヒラマサ・カマスなどは前年を下回りました。

まき網 フクラギは富来港を中心に370トン水揚げされました。7月上旬から8月下旬の累計は697トンで、前年(326トン)および過去5年平均(370トン)を上回っています。マサバ・マアジ・ガンドは前年を下回りました。

その他(刺し網・釣り・採介藻など) アカイカ(ケンサキイカ)は4.8トン水揚げされました。7月上旬から8月中旬の累計は17.7トンで、前年(1.4トン)・過去5年平均(1.6トン)を上回っています。ベニズワイガニ・カワハギ・ヤナギバチメなどは前年を上回り、サザエ・ハタハタ・アマダイなどは前年を下回りました。