2020年3月27日金曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:3月16日~20日)

沿岸の海面水温 3月20日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は11℃台で、過去5年平均との差は+0.5~+1.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温  今期の水温は11.2℃で、3月上旬から0.3℃上昇しました。前年同時期との差は+0.1~+0.2℃、過去3年平均との差は+0.7~+1.0℃でした。

港内の水温 今期の水温は11.1~11.7℃で、前年同時期との差は+0.1~+0.3℃、過去3年平均との差は+0.4~+0.7℃でした。


ズワイガニ漁のまとめ (期間:2019年11月~2020年3月)


2019年漁期(昨年11月~今年3月)の底びき網漁船による県内主要港(橋立港・金沢港・富来港・輪島港・蛸島港・鵜飼港)へのズワイガニの水揚状況は以下のとおりでした。

2019年漁期の雄ガニ(加能ガニ)の水揚量は177トンで、前年(197トン)の90%、過去5年平均(210トン)の84%でした。2011年漁期以降、雄ガニの水揚量は減少傾向にあります。2019年漁期の雌ガニ(香箱)の水揚量は83トンで、前年(105トン)の79%、過去5年平均(142トン)の58%でした。今漁期は出漁隻数が少なく、水揚量は低水準となりました。

2019年漁期の雄ガニのキログラム単価は5,047円で、前年(4,734円)および過去5年平均(4,649円)を上回りました。雌ガニの単価は3,400円で、前年(2,878円)および過去5年平均(2,228円)を上回りました。2015年以降雄ガニおよび雌ガニの単価はともに高水準で推移しています。2019年漁期の総水揚金額(11.8億円)は前年(12.4億円)および過去5年平均(12.7億円)をやや下回りました。

ズワイガニはおおむね7~8歳以降に漁獲対象になるため、資源保護の効果が出るまでには時間がかかりますが、引き続き資源管理への協力をお願いします。

石川県主要港の水揚状況 (期間:3月1日~15日)


定置網 カタクチイワシ・マアジ・マイワシ・ウルメイワシは前年を上回り、スルメイカは前年並み、ブリは前年を下回りました。カタクチイワシは163トン水揚げされました。12月前半から3月前半までの累計は2,392トンで、前年(1,250トン)および過去5年平均(557トン)を上回りました。

まき網 サバ・マアジ主体の水揚げで、合計は前年を上回りました。

底びき網・ごち網 アカガレイ・フグ類・マダラ・ズワイガニは前年を上回り、ニギス・ハタハタは前年並み、アマエビは前年を下回りました。

刺網・釣り・その他 フクラギ・コゾクラ・ヤナギバチメは前年を上回り、ベニズワイガニは前年並み、ガンドは前年を下回りました。

2020年3月13日金曜日

調査船白山丸のアマエビ調査結果 (期間:1月16日~18日)


調査船白山丸は1月16~18日に金沢沖の水深375~500mの海域でアマエビ(標準和名:ホッコクアカエビ)の分布量調査を行いました。この調査は冬期と夏期の年2回実施しており、金属枠に袋網をつけた漁具を30分間曳網し、今後漁獲対象になる小型エビ(若齢エビ)の資源量を調べています。

2歳エビ(2018年生まれ)は1曳網当たり292尾採集されました。この採集尾数は資源量が多かった2010年生まれには及ばないものの、近年の豊漁を支えている2014年生まれよりも多く、2018年生まれは卓越年級群である可能性が高いと考えられます。

今年のアマエビの県内漁獲量は、豊漁であった2015年よりは減少したものの、高水準を維持しています。近年の高水準の漁獲は卓越年級群である2014年生まれに支えられており、今後も継続すると考えられます。

サヨリの漁況の見通し (期間:3月~5月)


石川県では、季節を代表する水産物を「石川の四季のさかな」とし、春の魚としてサヨリを選定しています。サヨリは主に2隻の船で網を曳く船びき網により漁獲され、主漁期は3~5月です。

県内主要港の3~5月の船びき網等によるサヨリの水揚量は、1998年には163トンありましたが、その後減少し、2010年以降は10~30トン程度で推移しています。この長期的な水揚量の減少の主な理由としては、操業隻数の減少があげられます。一方、近年の水揚量の変動と沿岸水温(宇出津港内の水温)との関係を調べたところ、前年の4月中旬~下旬の沿岸水温が低いほど、3~5月の水揚量が多い傾向がみられました。

昨年4月中旬~下旬の宇出津港の平均水温は12.5℃でした。この値を水温と水揚量の関係式に当てはめると、今年3~5月の主要港の船びき網等による水揚量は17.4トンと推定され、前年(17.2トン)並みで過去5年平均(19.4トン)を下回ると予想されます。

石川県周辺海域の水温 (期間:3月1日~5日)


沿岸の海面水温 3月5日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は10~11℃台であり、過去5年平均との差は+0.5~+1.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は11.3~11.5℃で、2月中旬から約0.6℃低下しました。前年同時期との差は+0.0~+0.5℃、過去3年平均との差は+0.8~+1.0℃でした。

港内の水温 今期の水温は10.6~11.8℃で、前年同時期との差は-0.1~+0.4℃、過去3年平均との差は+0.5~+1.3℃ でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:2月16日~29日)


定置網 カタクチイワシ・スルメイカ・サバ・マイワシ・カワハギは前年を上回り、マアジ・マダラは前年並み、ブリは前年を下回りました。
まき網 サバ・カマス主体の水揚げで、前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ズワイガニは前年並み、アカガレイ・ニギス・アマエビは前年を下回りました。
刺網・釣り・その他 ベニズワイガニ・ガンド・マダラ・アマエビ・ナマコは前年を下回りました。