2010年4月1日木曜日

市場調査日誌 カワビシャ

(標準和名)カワビシャ
平成22年3月18日、宇出津港で確認(尾叉長25cm)。

 平成22年3月18日、能登町の定置網で見慣れない魚が水揚げされていました。その魚は市場に並べられた雑魚の山の中にありました。
 これは、「カワビシャ(スズキ目カワビシャ科)」という魚です。
体は高く、左右平べったく厚みが少ない体形で、口先はやや突出しています。体色は黒褐色で、灰色の帯が4本みられました。似た魚で「テングダイ」という魚がいますが、テングダイに比べて、この魚は背ビレの第3,4番目の固いトゲが長いこと、尻ビレの第2番目の固いトゲが長いことが特徴です。
 本種は、銚子以南;中国沿岸、フィリピン、紅海、オマーン、南アフリカの世界各地の暖海域に分布し、沖合(水深40〜400m)の粗い砂底や岩礁域に生息しているよう
です。
 歩留まりは少し悪いようですが、味はとても良く、刺身、塩焼き、煮つけでおいしく食べられます。

海洋資源部

市場調査日誌 テングダイ

(標準和名)テングダイ
平成22年1月7日、宇出津港で確認(尾叉長31cm)。

平成22年1月7日、能登町の定置網で愛嬌ある見た目の魚が水揚げされていました。
これは、「テングダイ(スズキ目カワビシャ科)」という魚です。県内ではこの時期に稀にみることがあります。
体は高く、左右平べったく厚みが少ない体形で、口先はやや突出しています。また背ビレが大きいことが特徴です。
本種は、南日本沿岸、小笠原諸島;赤道をはさむ中・西部太平洋に分布する暖海性の魚です。水深40〜250mに生息しています。
刺身、塩焼き、煮つけ、フライ、ムニエル、唐揚げでおいしく食べられます。

海洋資源部

2010年3月31日水曜日

市場調査日誌 ゴイシウマヅラハギ

(標準和名)ゴイシウマヅラハギ

平成22年1月26日、能登町の市場で確認(全長24cm)

平成22年1月26日、宇出津港の定置網で変わった模様のウマヅラハギが水揚げされて いました。
これは、「ゴイシウマヅラハギ(フグ目カワハギ科)」というカワハギの仲間です。
淡灰色の地色に黒色点がまばらについた模様が特徴です。
ゴイシウマヅラハギは、従来近縁種と混同されていましたが、1989年に別種とされ、
ゴイシウマヅラハギという新称があたえられました。
最新の図鑑でしか確認できないこともあり、あまり情報がないというのが現状です
が、本種は、南日本、東シナ海:南シナ海、インドネシア、オーストラリアの温暖な
海域に分布し、浅い砂地に生息している魚です。

石川県水産総合センター海洋資源部

2010年3月18日木曜日

市場調査日誌 寒コゾクラ

(標準和名)ブリ
平成22年3月12日 能登町魚市場で撮影
ブリは出生魚として有名で、能登ではコゾクラ(体重500g以下)、フクラギ(1kg前
後)、ガンド(2〜4kg)、ブリ(5kg以上)と呼び名が変わります。ブリは、主に2〜
6月に生まれて、100〜150日で全長30cm程度に成長します。その後、さらに成長し11
月には1kg前後のフクラギとなります。つまり、上の写真のサイズのコゾクラが漁獲
されるのは、通常8〜9月頃までということになります。シーズン当初から、「今年
は、やけに小さいのが多いね」と漁業関係者の間で話題でしたが、この時期にコゾク
ラが漁獲されるのは驚きです。
この理由として考えられるのは、成長が極端に悪いか、生まれたのが遅いか(例えば
8月生まれとか)の2つが考えられるわけですが、個人的には、後者と思っています。
耳石日周輪による成長解析を行っているので、その結果から原因を明らかにしたいと
思います。
(海洋資源部 辻 俊宏)