10月22日に能登町の定置網で体重3.4kgのマスノスケ(写真)が漁獲されました。英名キングサーモンの名が示すとおり、本種はサケマス類で最大の種であり、体長147cm(体重57kg)にも達した記録があります。今回漁獲された個体はまだ若く小型のものといえます。アジアでは主にカムチャッカ半島の河川で生まれ、日本周辺では春から初夏にかけて北海道・東北の太平洋側沿岸を回遊します。日本海でもごく稀に漁獲され、福井県若狭湾が採捕記録の南限となっています。石川県では、1999年3月以来の採捕記録となりますが、秋季の採捕は今回が初めてです。現在は日本産のサケの回帰時期であり、それらの群れに混じって回遊してきたのかもしれません。
2013年10月31日木曜日
調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:10月18日~23日)
石川県周辺海域の水温 (期間:10月21日~25日)
今期の沿岸観測ブイ(深度10 m)と港内(深度1.5m)の水温は21.8~22.9℃で、前年同時期との温度差は-0.5~+0.5℃、過去3年平均との温度差は-0.1~+0.7℃でした。本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は19~22℃程度であり、過去5年平均との差は-0.5~+1.0℃となっています。
石川県主要港の水揚状況 (期間:10月11日~20日)
定置網 フクラギ・マアジは七尾地区を中心にそれぞれ89トンおよび41トンの水揚げがあり、前年を上回りました。カマスは前年並みで、マサバ・シイラ・サワラ・サゴシ・アオリイカは前年を下回りました。
まき網 マアジは前年を上回り、ガンド・ブリは前年並み、マサバ・フクラギは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ニギス・アマエビ・アカガレイは前年並みでした。9月上旬から10月中旬の累計は、ニギス・アカガレイでは前年同期の88%および90%、アマエビでは135%となっています。アンコウは前年を下回りましたが、マダラは前年を上回りました。
その他(刺し網・釣り・採介藻など) ベニズワイガニは前年並みでした。ガンド・ヤナギバチメは前年を上回りましたが、カワハギ・マダイ・アオリイカは前年を下回りました。
まき網 マアジは前年を上回り、ガンド・ブリは前年並み、マサバ・フクラギは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ニギス・アマエビ・アカガレイは前年並みでした。9月上旬から10月中旬の累計は、ニギス・アカガレイでは前年同期の88%および90%、アマエビでは135%となっています。アンコウは前年を下回りましたが、マダラは前年を上回りました。
その他(刺し網・釣り・採介藻など) ベニズワイガニは前年並みでした。ガンド・ヤナギバチメは前年を上回りましたが、カワハギ・マダイ・アオリイカは前年を下回りました。
2013年10月18日金曜日
日本海海況予報 (予報期間:10月~12月)
関係県研究機関と独立行政法人水産総合研究センターがとりまとめた日本海海況予報が発表されました。10~12月の海況の見通しは下記のとおりです。
対馬暖流の水温 表面水温、並びに50m深水温は平年に比べて「やや高め」で経過する。
冷水域の張り出し 島根沖冷水域は「平年並み」、山陰・若狭沖冷水域は「かなり弱め」、佐渡島沖および入道埼沖冷水は「平年並み」で経過する。
暖水域の動き 能登半島北西暖水域は東部が分離して佐渡島北方に移動する。能登半島北西暖水域の西部と隠岐諸島東方暖水域は合体して、能登半島北西に大型暖水域を形成する。佐渡島南方・佐渡島北方・艫作崎沖の暖水域は北東に移動して消滅する。鬱陵島東方には新たな暖水域が形成される。
対馬暖流の水温 表面水温、並びに50m深水温は平年に比べて「やや高め」で経過する。
冷水域の張り出し 島根沖冷水域は「平年並み」、山陰・若狭沖冷水域は「かなり弱め」、佐渡島沖および入道埼沖冷水は「平年並み」で経過する。
暖水域の動き 能登半島北西暖水域は東部が分離して佐渡島北方に移動する。能登半島北西暖水域の西部と隠岐諸島東方暖水域は合体して、能登半島北西に大型暖水域を形成する。佐渡島南方・佐渡島北方・艫作崎沖の暖水域は北東に移動して消滅する。鬱陵島東方には新たな暖水域が形成される。
大型クラゲ情報 (期間:9月24日~10月15日)
調査船白山丸は、9月24~25日に禄剛埼沖から金沢沖の海域で大型クラゲの分布量調査を実施しました。航行中、目視確認した大型クラゲは1個体のみでした。表層トロール網による採集調査を8カ所で実施しましたが、大型クラゲの入網はありませんでした。
県内では、10月以降、底びき網で1曳網当たり1~5個体、外浦の定置網で1日1ヶ統当たり最大10個体程度の入網が続いています。
独立行政法人水産総合研究センターが9月21~25日に国際フェリーで実施した目視調査によると、黄海および対馬海峡西水道における大型クラゲの出現量は、前年同時期よりも少なく、日本沿岸で大型クラゲの出現が少なかった2008・2010・2011年と同水準でした。
10月以降の大型クラゲの分布域は京都府から岩手県および北海道の沿岸に広がっていますが、出現量が多い海域は日本海西部沿岸から日本北部沿岸へと移りつつあります。現在、日本海西部沿岸で出現量の増加は確認されていませんが、引き続き、出現動向に注意願います。
県内では、10月以降、底びき網で1曳網当たり1~5個体、外浦の定置網で1日1ヶ統当たり最大10個体程度の入網が続いています。
独立行政法人水産総合研究センターが9月21~25日に国際フェリーで実施した目視調査によると、黄海および対馬海峡西水道における大型クラゲの出現量は、前年同時期よりも少なく、日本沿岸で大型クラゲの出現が少なかった2008・2010・2011年と同水準でした。
10月以降の大型クラゲの分布域は京都府から岩手県および北海道の沿岸に広がっていますが、出現量が多い海域は日本海西部沿岸から日本北部沿岸へと移りつつあります。現在、日本海西部沿岸で出現量の増加は確認されていませんが、引き続き、出現動向に注意願います。
石川県周辺海域の水温 (期間:10月12日~16日)
石川県主要港の水揚状況 (期間:10月1日~10日)
定置網 フクラギは七尾地区・富来港・輪島港を中心に105トンの水揚げがあり、前年を上回りました。マアジ・マイワシは前年を上回りましたが、サワラ・サゴシ・カマス・アオリイカは前年を下回りました。
まき網 マサバ・マアジ・フクラギ・ブリは前年を上回り、ガンドは前年並みでした。
底びき網・ごち網 アマエビは金沢港を中心に24トンの水揚げがあり、前年を上回りました。その他、ヤリイカ・マダラ・スガレイなども前年を上回りました。アカガレイは前年並みであり、ニギスは前年を下回りました。
その他(刺し網・釣り・採介藻など) アカラバチメ・ヤナギバチメ・マダイは前年並みでしたが、ベニズワイガニ・カワハギは前年を下回りました。
まき網 マサバ・マアジ・フクラギ・ブリは前年を上回り、ガンドは前年並みでした。
底びき網・ごち網 アマエビは金沢港を中心に24トンの水揚げがあり、前年を上回りました。その他、ヤリイカ・マダラ・スガレイなども前年を上回りました。アカガレイは前年並みであり、ニギスは前年を下回りました。
その他(刺し網・釣り・採介藻など) アカラバチメ・ヤナギバチメ・マダイは前年並みでしたが、ベニズワイガニ・カワハギは前年を下回りました。
2013年10月15日火曜日
急潮情報(台風26号)
10月15日06時の気象庁情報によれば、大型で強い勢力の台風26号は北東に向けて速度を上げ、16日に関東付近に接近する予想です。関東付近での勢力は、中心気圧955hPa,中心付近の最大風速35m/sと予想されています。
これに伴い、石川県沿岸では15日夜から16日にかけて北東から北寄りの風が非常に強まり、舳倉島では北東~北北東18~22m/sが予想されています。
1991年以降、舳倉島で20m/sを超える北東風が観測されたケースは、僅か6件と少なく、10月に観測された1事例は、平成16年の台風23号のケースが該当します。
平成16年の台風23号は、図中点線の経路をたどり、舳倉島で最大23m/sの強い北東風が観測され石川県沿岸は大時化となりました。内浦沿岸では舳倉島での最大風速の観測から約20時間後に1.6ノットの下り潮が観測されました。
この台風による時化と急潮により内浦・外浦両海域で多数の定置網に甚大な被害が発生しました(被害額推定1.5憶円)。
台風26号による時化と急潮に厳重な警戒が必要です。台風は進行速度が速いため今後の気象情報に注意して天候の急変に十分な警戒を払い、網を撤
去するなどの防災対策を実施してください。
これに伴い、石川県沿岸では15日夜から16日にかけて北東から北寄りの風が非常に強まり、舳倉島では北東~北北東18~22m/sが予想されています。
1991年以降、舳倉島で20m/sを超える北東風が観測されたケースは、僅か6件と少なく、10月に観測された1事例は、平成16年の台風23号のケースが該当します。
平成16年の台風23号は、図中点線の経路をたどり、舳倉島で最大23m/sの強い北東風が観測され石川県沿岸は大時化となりました。内浦沿岸では舳倉島での最大風速の観測から約20時間後に1.6ノットの下り潮が観測されました。
この台風による時化と急潮により内浦・外浦両海域で多数の定置網に甚大な被害が発生しました(被害額推定1.5憶円)。
台風26号による時化と急潮に厳重な警戒が必要です。台風は進行速度が速いため今後の気象情報に注意して天候の急変に十分な警戒を払い、網を撤
去するなどの防災対策を実施してください。
2013年10月10日木曜日
フクラギの漁況の見通し (予報期間:10月~来年3月)
今年生まれたブリの幼魚(0歳魚)は、石川県では7月頃からボウズ(アオコ)やコゾクラ(ツバス)と呼ばれるサイズで定置網に入網し始め、9月にはフクラギと呼ばれるサイズに成長します。今年の県内主要10港の定置網による水揚量は、漁期当初(7~8月)には平年並みからやや少なめでしたが、9月中旬以降、外浦海域を主体に比較的好調であり、7~9月の累計は349トン(速報値)で過去10年平均(328トン)の106%となっています。
ブリの幼魚については、7月の水揚量が少ない年は10~3月の水揚量が多くなるという関係がみられます。この関係に今年7月の水揚量の20トンを当てはめると、10月~来年3月の水揚量は490トンと見積もられます。水温など今後の海況により変動する可能性もありますが、最終的には過去10年平均(468トン)並みの水揚量になると予想されます。
ブリの幼魚については、7月の水揚量が少ない年は10~3月の水揚量が多くなるという関係がみられます。この関係に今年7月の水揚量の20トンを当てはめると、10月~来年3月の水揚量は490トンと見積もられます。水温など今後の海況により変動する可能性もありますが、最終的には過去10年平均(468トン)並みの水揚量になると予想されます。
カマスの漁況の見通し (予報期間:10月~12月)
石川県沿岸の定置網では9月に入ってカマス(アカカマス)の水揚げが徐々に増えています。8~12月の水揚量を調べたところ、漁期始めである9月の水揚量が多い年は10~12月の水揚量も多くなるという関係がみられました。この関係に今年9月の水揚量の32.5トンを当てはめると、今年10~12月の水揚量は156トンとなり、過去5年平均(178トン)をやや下回ると予想されます。
石川県周辺海域の水温 (期間:10月3日~7日)
石川県主要港の水揚状況 (期間:9月21日~30日)
定置網 サワラ・サゴシは富来港・輪島港を中心に100トンの水揚げがあり、前年を上回りました。フクラギ・シイラ・カマス・マアジ・マサバ・マイワシ・ウルメイワシは前年を上回りましたが、アオリイカは前年を下回りました。
まき網 ガンド・フクラギは前年を上回りましたが、マサバ・ブリは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 アマエビは金沢港を中心に26トンの水揚げがあり、前年を上回りました。その他、ニギス・マダラ・アンコウ・アカガレイなども前年を上回りました。
その他(刺し網・釣り・採介藻など) ベニズワイガニ・カワハギ・サワラ・サゴシ・カマスは前年を上回り、サザエは前年並みでした。
まき網 ガンド・フクラギは前年を上回りましたが、マサバ・ブリは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 アマエビは金沢港を中心に26トンの水揚げがあり、前年を上回りました。その他、ニギス・マダラ・アンコウ・アカガレイなども前年を上回りました。
その他(刺し網・釣り・採介藻など) ベニズワイガニ・カワハギ・サワラ・サゴシ・カマスは前年を上回り、サザエは前年並みでした。
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