2016年3月30日水曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:3月21日~25日)

沿岸の海面水温 3月25日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は10~11℃台で、過去5年平均との差は+0.5~+1.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は10.7~11.6℃で、3月中旬から0.1℃上昇しました。前年同時期との差は+0.2~+0.7℃、過去3年平均との差は+0.6~+0.9℃でした。
港内の水温 今期の水温は11.1~11.7℃で、前年同時期との差は+0.3~+0.7℃、過去3年平均との差は+0.8~+1.0℃でした。

ズワイガニ漁のまとめ (期間:2015年11月~2016年3月)

2015年漁期(昨年11月~今年3月)の底びき網漁船による県内主要港(橋立港・金沢港・富来港・輪島港・蛸島港・鵜飼港)へのズワイガニの水揚状況は以下のとおりでした。

2015年漁期のズワイガニの水揚量は217トンで、前年(229トン)の95%、過去5年平均(304トン)の71%でした。2011年漁期以降、ズワイガニの水揚量は減少傾向にあります。2015年漁期のコウバコの水揚量は155トンで、前年(200トン)の78%、過去5年平均(195トン)の80%でした。2011年以降、コウバコの水揚量は横ばいでしたが、今漁期は減少しました。
2015年漁期のズワイガニのキログラム単価は4,981円で、前年(3,872円)および過去5年平均(3,073円)を上回りました。コウバコの単価は2,135円で、前年(1,442円)および過去5年平均(1,462円)を上回りました。2011年から2014年にかけては、ズワイガニの単価は上昇傾向にある一方で総水揚金額は横ばいでしたが、2015年漁期はズワイガニ・コウバコともに単価が大きく上昇し、総水揚金額(14.1億円)も前年(11.8億円)および過去5年平均(11.8億円)を上回りました。
本県の底びき網漁業者は資源を保護するためにコウバコの漁期短縮やミズガニの禁漁など資源管理に積極的に取り組んでいます。ズワイガニはおおむね7~8歳以降に漁獲対象になるため、資源保護の効果が出るまでには時間がかかりますが、今後水揚量の増加が期待されます。

石川県主要港の水揚状況 (期間:3月1日~15日)

定置網 マイワシは801トン水揚げされました。2月上旬から3月中旬までの累計は1,479トンで、前年(1,811トン)を下回り、過去5年平均(981トン)を上回りました。スルメイカ・サバ・マダラは前年を上回り、マアジは前年を下回りました。
まき網 サバは前年並みでした。金沢・七尾地区でブリ・ガンドの水揚げがありました。
底びき網・ごち網 ハタハタは前年を上回り、アカガレイ・ニギスは前年並みでした。
その他(刺し網・釣り・採介藻など) ベニズワイガニは前年を上回り、フクラギ・ガンド・マダラは前年を下回りました。

2016年3月15日火曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:3月6日~10日)

沿岸の海面水温 3月10日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は10~11℃台で、過去5年平均との差は+1.0~+1.5℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は10.8~11.9℃で、2月下旬から約0.2℃低下しました。前年同時期との差は+0.3~+1.1℃、過去3年平均との差は+0.5~+1.6℃でした。
港内の水温 今期の水温は10.9~11.6℃で、前年同時期との差は+0.6~+1.3℃、過去3年平均との差は+1.0~+1.9℃でした。

サヨリの漁況の見通し (予報期間:3月~5月)

石川県では、季節を代表する水産物を「石川の四季のさかな」とし、春の魚としてサヨリを選定しています。サヨリは2隻の船で網を曳く船曳網により3~5月に主に漁獲されます。

県内主要港の3~5月の船曳網によるサヨリの水揚量は長期的には減少傾向にあり、1998年に69.5トンあった水揚量は、2000年代後半以降低迷し、2013年には8.1トンにまで減少しました。この長期的な水揚量の減少の主な理由としては、操業隻数の減少があげられます。一方、近年の水揚量の変動と沿岸水温(宇出津港内の水温)との関係を調べたところ、2月下旬の沿岸水温が低いほど、3~5月の水揚量が少ない傾向がみられました。

今年2月下旬の宇出津港の水温は11.4℃でした。この値を水温と水揚量の関係に当てはめると、今年3~5月の主要港の船曳網による水揚量は16.4トンと見積もられ、前年(14.4トン)並みで、過去5年平均(12.2トン)を上回ると予想されます。

石川県主要港の水揚状況 (期間:2月16日~29日)

定置網 スルメイカは七尾地区を中心に114トン水揚げされました。12月上旬から2月下旬までの累計は252トンで、前年(493トン)および過去5年平均(362トン)を下回りました。ウルメイワシは前年並みで、マアジ・マダラ・マイワシ・カタクチイワシ・カワハギは前年を下回りました。
まき網 ブリを中心とした水揚げでした。サバは前年並みでした。
底びき網・ごち網 ハタハタは金沢を中心に20トン水揚げされました。2月上旬から下旬までの累計は37トンで、前年(15トン)を上回り、過去5年平均(68トン)を下回りました。ホタルイカは前年を上回り、アカガレイ・ニギス・アマエビ・ズワイガニは前年を下回りました。
その他(刺し網・釣り・採介藻など) ベニズワイガニは前年並みで、マダラ・ガンド・アマエビは前年を下回りました。