2020年8月14日金曜日

小型いか釣りの水揚量 (期間:5月1日~7月31日)

■ 小型いか釣り漁船によるスルメイカの水揚げは終わりをむかえています。5~7月の県内水揚量は4,323トンで、前年(2,854トン)および過去5年平均(1,819トン)を上回りました。漁海況情報449号では、5~7月の水揚量は前年および過去5年平均を下回ると予想しましたが、予想を上回る水揚げになりました。

■ 銘柄別にみると、20尾入りと25尾入りの割合は48%で、過去5年平均(40%)よりも高くなりました。魚体サイズは漁期前半は30~40尾入が多く小さかったものの、期間全体では過去5年平均を上回りました。

■ 延べ入港隻数を集計したところ、5~7月の入港隻数は5,924隻であり、過去5年平均(3,977隻)を上回り、前年(5,935隻)並みとなりました。
 例年、6月下旬以降、漁場が新潟県以北に移り、本県沿岸で操業する漁船が少なくなりますが、今年は前年と同様に漁場の北上が遅く、前年並みに入港隻数が多くなりました。さらに、今年は入港1隻当たりの水揚量も多かったことから、期間全体の水揚量を大きく押し上げました。

大型クラゲ情報 (期間:7月15日~8月7日)

■ 水産研究教育機構、並びに漁業情報サービスセンターが8月7日までに発表した大型クラゲに関する情報は以下のとおりです。
日本海
 長崎県(対馬)の定置網では、大型クラゲの入網が続いていますが、1日当たりの入網個体数は1~20個体(傘径30~70cm)であり、まとまった入網はみられません。
 本州日本海側の定置網では、大型クラゲ(傘径30~100cm)の入網が散発的にみられ、島根県では7月15日~8月6日に1日当たり1~20個体、兵庫県では8月7日に1個体、京都府では8月2~5日に11個体、福井県では8月2日に1個体、石川県では8月5~7日に2個体、新潟県では8月3日に1個体が確認されています。

対馬海峡
 水産研究教育機構が8月5~6日に行った博多・対馬間フェリーによる目視調査、並びに広島大学が8月1日に行ったセスナ機による目視調査では、大型クラゲは確認されませんでした。

東シナ海
 水産研究教育機構が7月20~26日に行った調査船陽光丸による調査では、大型クラゲが目視により996個体が確認され、調査ネットにより2個体(傘径64cm)が採集されました。

■ 日本海側各県では、散発的な入網がみられるようになっており、今後の動向に注意が必要です。

石川県周辺海域の水温 (期間:8月1日~8月5日)

沿岸の海面水温  8月5日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は25~26℃台で、過去5年平均との差は-2.0~-1.0℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温  今期の水温は24.7~25.4℃で、7月中旬から約2.0℃上昇しました。前年同時期との差は-2.4~-0.5℃、過去5年平均との差は-2.1~-0.7℃でした。
港内の水温  今期の水温は24.9~27.1℃で、前年同時期との差は-2.7~-1.6℃、過去5年平均との差は-2.3~-2.2℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:7月16日~31日)

■ 定置網
 フクラギ・コゾクラ・トビウオは前年を上回り、サワラ・サゴシ・マアジ・サバは前年並み、シイラ・マダイ・マイワシは前年を下回りました。マアジは44トン水揚げされました。4月から7月の累計は418トンで、前年(374トン)を上回り、過去5年平均(738トン)を下回りました。
■ まき網
 フクラギ・コゾクラ・ガンドは前年を上回り、サバ・マアジは前年を下回りました。
■ 底びき網・ごち網
 沖合底びき網のアマエビは前年を上回りました。
■ 刺網・釣り・その他
 ベニズワイガニは前年を上回り、サザエ・マダコ・ヤナギバチメは前年並みで、メッキダイ・アマダイは前年を下回りました。