2020年6月30日火曜日

石川県周辺海域の海面水温 (期間:6月16日~20日)

沿岸の海面水温  6月20日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は20~21℃台で、過去5年平均との差は-0.5~+0.5℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温  今期の水温は20.3~21.1℃で、6月上旬から約1.7℃上昇しました。過去5年平均との差は+0.4~+1.5℃でした。
■ 港内の水温 今期の水温は20.6~22.7℃で、前年同時期との差は-0.2~+1.4℃、過去5年平均との差は+0.2~+1.2℃でした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~6月22日)

■本県沿岸の小型いか釣り漁船による水揚げは終盤に入っています。
 5月1日から6月22日の県内水揚量は2,475トンであり、前年の1,482トン、過去5年平均の1,343トンを上回っています。
 6月22日現在、漁場は主に西海・門前・輪島沖にあります。
 佐渡以北ではまだ本格的な漁場形成はない模様であり、漁場の北上は遅めとなっています。

■ 銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、今年は20尾入りと25尾入りの割合が39%と高く、前年および過去5年平均に比べて魚体は大きめとなっています。

石川県主要港の水揚状況 (期間:6月1日~15日)

■定置網  スルメイカ・サバ・サワラ・サゴシは前年を上回り、マイワシ・トビウオは前年並み、ブリは前年を下回りました。
 フクラギ・コゾクラは富来・輪島の外浦を中心に233トン水揚げされました。4月前半から6月前半までの累計は564トンで、前年(203トン)および過去5年平均(425トン)を上回
りました。
 マアジは宇出津・七尾地区を中心に85トン水揚げされました。4月前半から6月前半の累計は184トンで、前年(200トン)並みであり、過去5年平均(422トン)を下回りました。
 
■まき網  サバ・マアジは前年を上回り、マイワシ・ウルメイワシは前年を下回りました。

■底びき網・ごち網  アマエビ・スルメイカ・マダラ・ハタハタは前年並み、ニギスは前年を下回りました。

■刺網・釣り・その他  ベニズワイガニは前年並みでした。ヤナギバチメは輪島を中心に10トン水揚げされました。3月前半から6月前半までの累計は70トンで、前年(96トン)および過去5年平均(109トン)を下回りました。

アユ釣りが解禁されました。


 6 月 16 日、県内の主な河川で今シーズンのアユ釣りが解禁されました。
 当日は 14 日に降った大雨の影響により、多くの河川で水が濁るなど条件の悪い中でのシーズン到来となったため、例年に比べて人出は少なくなりましたが、いくつかの河川では解禁を待ちわびた愛好者が朝から釣りを楽しむ姿が見られました。

 アユは全国各地に分布しており、 1 年という短い一生のうちに海と川を行き来する回遊魚です。
 本県では秋( 10 月~ 11 月上旬)になると河川の下流域で産卵が見られます。約 2 週間後にふ化した仔アユは海(河口付近の沿岸域)へと下り、冬 の間はプランクトンを食べて成長します。
 春( 4 月~ 6 月上旬)になると河川に遡上し、川底の藻類(コケ)を主食とするようになります。

 内水面水産センターでは、毎年、手取川におけるアユの遡上状況調査を行っています。今年は暖冬の影響もあってか、例年よりも早く遡上が始まり、サイズも大きいものが多く確認されました。また各漁協によると、今年は県内の多くの河川でアユの遡上が多くみられており、成長も良好とのことから、河川状況の回復 等 により釣果が上がることを期待しています。これから秋の産卵期 にかけて、たくさんのアユが太 公望を楽しませてくれることでしょ う。 (山岸 大)

七尾湾貝桁 網 操業が終了しました。

今年度の七尾湾貝桁網操業が終了しました。 操業期間は 4 月 19 日~ 6 月 15 日で、操業船 5 隻によりトリガイ 164kg 、アカガイ 954 ㎏が水揚げされました。

トリガイの漁獲量は、昨年度( 1,621 ㎏)の約1/10 となり、過去 10 年平均( 3,745 ㎏)と比較しても 非常に 低調な水揚げとなりました。漁獲されたトリガイは大・中銘柄で、漁期序盤は 1 キロあたり 3,000 円前後と低値の取引となりましたが、徐々に回復し漁期終盤には大銘柄で 1 キロあたり 8,000 円を超える日もありました。一方、アカガイの漁獲量は好調であった昨年度( 2,243 ㎏)よりは少ないものの、過去 10 年平均( 1,169 kg)並み の水揚げとなりました。  (川田 桃子)



2020年6月29日月曜日

急潮情報(低気圧)2020-Ⅰ


6月29日09時00分の気象庁気象情報によれば、九州の西方には前線を伴った低気圧があって、明日(火)にかけて日本海へ進み、明後日(水)の朝から昼頃には能登沖に接近する見込みです(下図)。

これに伴い、加賀~輪島沖の海上では、7月1日(水)早朝から昼過ぎにかけて、南南西~西南風が15~18m/sまで強まる予想です。

本県の沿岸部では下記のとおり急潮が発生する恐れがあります。

能登外浦海域:1日夜遅くから2日朝に1~1.5ノット程度の下り潮
内浦北部海域(小泊~小浦):2日昼頃から夕方に1~1.5ノット程度の上り潮
内浦南部海域(鵜川~七尾灘浦):2日夜遅くに1ノット程度の上り潮

今後の気象情報・急潮情報等に十分注意するとともに、漁具の点検・管理に努め、適時に迅速な急潮対策が講じられるようお願いします。

2020年6月15日月曜日

石川県主要港の水揚状況 (期間:5月16日~31日)

定置網  マイワシ・ブリ・サワラ・サゴシは前年を上回り、フグ類・サバ・マダイ・カタクチイワシは前年を下回りました。マイワシは929トン水揚げされましたが、2月から5月の累計は8,356トンで、前年(5,228トン)および過去5年平均(6,941トン)を上回りました。マダイは11トン水揚げされましたが、4月から5月の累計は35トンで、前年(66トン)および過去5年平均(97トン)を下回りました。

巻き網  マイワシ・サバ主体の水揚げで、いづれも前年を上回りました。

底びき網・ごち網  マダラ・アカガレイは前年を上回り、アマエビ・二ギス・ハタハタは前年を下回りました。アマエビは70トン水揚げされましたが、3月から5月の累計は188トンで、前年(239トン)および過去5年平均(258トン)を下回りました。

刺網・釣り・その他  ベニズワイガニ・ヤナギバチメは前年を下回りました。

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:5月18日~26日)

■ 調査船白山丸は5月18日から26日に能登半島沿岸から日本海中央部(大和堆付近とその南西)でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(※)は、日本海中央部では0.4~22.3尾であり、スルメイカは不漁であった昨年(0.0~12.0尾)よりもやや多く分布していました。一方、能登半島沿岸のCPUEは6.7~32.9尾と日本海中央部より高く、スルメイカの来遊は比較的良好でした。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値17.6cmで、前年(16.3cm)より大きく、過去5年平均(17.8cm)並みでした。

小型いか釣りのスルメイカ水揚状況 (期間:5月1日~6月7日)

■ 本県沿岸の小型いか釣り漁船による水揚げは中盤に入っています。5月1日から6月7日の県内水揚量は1,360トンであり、前年の1,035トン、過去5年平均の874トンを上回っています。水揚げは5月中旬まで低調でしたが、5月下旬から急激に上向いてきました。原因については、今のところはっきりしませんが、今後の漁獲動向等も踏まえ、分析を進めていきたいと考えています。6月7日現在、漁場は主に西海・門前沖にあります。
■ 銘柄(1箱当たりの入り尾数)別の箱数割合をみると、今年は20尾入りと25尾入りの割合が34%と高く、前年および過去5年平均に比べて魚体は大きめとなっています。

石川県周辺海域の水温 (期間:6月3日~7日)

■ 沿岸の海面水温 6月7日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は18~19℃台で、過去5年平均との差は-0.5~±0.0℃程度でした。
■ 沿岸観測ブイの水温 今期の水温は18.8~19.4℃で、5月下旬から約3.7℃上昇しました。前年同時期との差は-1.2~-0.1℃、過去5年平均との差は-0.3~+0.6℃でした。
■ 港内の水温 今期の水温は18.0~21.5℃で、前年同時期との差は-1.8~-0.5℃、過去5年平均との差は-1.0~+0.9℃でした。