2018年10月31日水曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:10月19日~23日)

 
 
沿岸の海面水温 10月23日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は20~21℃台で、過去5年平均との差は±0.0~+0.5℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は21.4~22.2℃で、10月上旬から約1.3℃低下しました。前年同時期との差は+0.2~+1.6℃、過去3年平均との差は+0.3~+1.1℃でした。

港内の水温 今期の水温は19.9~21.9℃で、前年同時期との差は+0.4~+2.2℃、過去3年平均との差は+0.1~+1.2℃でした。

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:10月11日~17日)

調査船白山丸は10月11日から17日に日本海中央部(大和堆北東付近)から渡島半島西沖の海域でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は6.1~117.7尾であり、日本海中央部では漁獲は振るいませんでしたが、渡島半島西沖では好漁であり、スルメイカが高密度に分布していました。本調査で漁獲したスルメイカの魚体サイズ(外套長)については、日本海中央部では19.4cm(外套長の平均値)と小さかったものの渡島半島沖では25.8cmと大きいことがわかりました。

石川県主要港の水揚状況 (期間:10月1日~15日)

定置網 ソウダガツオ・カワハギは前年を上回り、シイラは前年並み、カマス・フクラギ・コゾクラ・サバは前年を下回りました。サワラ・サゴシは198トン水揚げされました。9月前半から10月前半までの累計は772トンで、前年(231トン)および過去5年平均(375トン)を上回りました。

まき網 ブリ・フクラギ・コゾクラは前年を上回り、ガンドは前年を下回りました。サバは525トン水揚げされました。8月前半から10月前半までの累計は1,277トンで、前年(520トン)および過去5年平均(489トン)を上回りました。

底びき網・ごち網 メッキダイ・アンコウは前年を上回り、アマエビは前年並みでした。ニギスは59トン水揚げされました。9月前半から10月前半までの累計は151トンで、前年(156トン)および過去5年平均(158トン)並みでした。

刺網・釣り・その他 アカラバチメは前年を上回り、メッキダイ・アマダイは前年並み、ベニズワイガニは前年を下回りました。

2018年10月17日水曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:10月5日~9日)

沿岸の海面水温 10月9日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は23℃台で、過去5年平均との差は±0.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は22.8~23.9℃で、9月中旬から約1.9℃低下しました。前年同時期との差は-0.2~+1.1℃、過去3年平均との差は-0.3~+1.1℃でした。

港内の水温 今期の水温は22.9~23.8℃で、前年同時期との差は+0.1~+1.5℃、過去3年平均との差は+0.4~+1.9℃でした。

フクラギの漁況の見通し (予報期間:10月~来年3月)

 今年生まれたブリの幼魚(0歳魚)は、本県では7月頃からボウズ(アオコ)やコゾクラ(ツバス)と呼ばれるサイズで定置網に入網し始め、10月にはフクラギと呼ばれるサイズにまで成長します。今年7~9月の主要10港定置網による水揚量は167トン(速報値)であり、過去10年平均(303トン)を大きく下回っています。

盛漁期(10~11月)は11月における富山湾の50m深の水温が高いほど好漁に、越冬期(12~3月)は1月における能登半島北西沖の50m深の水温が低いほど好漁になる関係がそれぞれみられます。今期の水温予測値(※)から水揚量を予測したところ、合計468トンと見積もられました。今後のフクラギ漁は本格化していくものの、10月~来年3月のフクラギの水揚量は期間を通して、過去10年平均をやや下回って推移すると予想されます。
※日本海区水産研究所・拡張版日本海海況予測システム(JADE2)より

カマスの漁況の見通し (予報期間:10月~12月)

石川県の定置網では9月に入ってカマス(アカカマス)の水揚げが徐々に増えてきましたが、9月の水揚量は29トン(速報値)であり、前年(82トン)および過去5年平均(46トン)を下回っています。

8~9月の宇出津港内の水温および9月の水揚量から、10~12月の定置網による水揚量を予測することができます。今期の定置網による水揚量は193トン程度と見積もられ、前年(364トン)および過去5年平均(326トン)を下回ると予想されます


石川県主要港の水揚状況 (期間:9月16日~30日)

定置網 カワハギは前年並み、サワラ・サゴシ・フクラギ・コゾクラ・マアジは前年を下回りました。

まき網 サバ・ブリは前年を上回り、ガンド・フクラギ・コゾクラは前年を下回りました。

底びき網・ごち網 ホッケ・ノドグロは前年を上回り、アマエビ・アンコウは前年並み、ニギス・ハタハタアカガレイは前年を下回りました。

刺網・釣り・その他 アマダイ・メッキダイは前年を上回り、サザエは前年並み、ベニズワイガニ・カワハギは前年を下回りました。

2018年10月4日木曜日

急潮情報(台風25号)2018-07-02

■ 本日15時45分気象庁発表の台風情報によれば, 15時現在, 宮古島の東南東約190 kmに位置する大型で強い台風25号は東シナ海へと北上した後日本海へ抜け, 7日未明頃から能登半島周辺に最接近する見込みです.

■ 台風25号は, 2004年の台風15号に進路・進行速度ともによく似ています. 台風15号では舳倉島で最大風速27 m/sを観測する非常に強い南西風が吹き, 県内全域の定置網に甚大な被害をもたらしました. 今回の台風25号では風の吹く時間はやや短い可能性があるものの, 石川県最接近時の勢力は当時の台風15号と同程度で, 舳倉島で25 m/s以上の非常に強い南西風が吹く見込みです. 台風に伴い, 現時点の予想としては,
・外浦海域: 7日朝に下り潮1.0 kt程度
・内浦北部(珠洲周辺): 7日朝と8日朝に下り潮1.5 kt程度
・内浦南部(能都~七尾): 7日夜~8日朝に上り潮1.5 kt程度

の急潮が発生すると考えられます. また, 外浦ではその後8日夜頃まで潮が早い状況が持続し, 内浦では10日ごろまで20時間弱程度の周期で, 早い上り潮と下り潮が繰り返して発生すると予想されます. なお, 台風の今後の勢力や進路次第では, さらに強い急潮が発生する可能性があります. また, 波浪による被害にも警戒が必要です.

引き続き気象情報・急潮情報等に十分警戒し, 網抜き等の急潮対策を確実に実施するようお願いします.

2018年10月2日火曜日

急潮情報(台風25号)2018-07-01

■ 本日12時40分気象庁発表の台風情報によれば, 12時現在, フィリピンの東に位置する猛烈な勢力の台風25号は非常に強い勢力を保って北上し, 日本海へ向けて進む見込みです.

■ 台風25号は, 県内の定置網に大きな被害をもたらした2004年の台風15号に類似した進路をとると予報されており, 現時点での勢力は当時の台風を上回っています. 台風25号は今後日本海に抜けて能登半島北方を通過する恐れがあり, この場合, 石川県周辺で非常に強い南西風が吹き, 県内全域で大きな被害につながる強い急潮が発生すると予想されるため, 警戒が必要です.
■ 今後の気象情報・急潮情報等に十分注意し, 必要に応じていつでも網抜き等の急潮対策を実施できるよう準備をお願いします.