2018年7月30日月曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:7月15日~19日)


沿岸の海面水温 7月19日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は25~26℃台で、過去5年平均との差は±0.0~+1.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は23.0~25.7℃で、7月上旬から約2.2℃上昇しました。前年同時期との差は-3.3~-0.5℃、過去3年平均との差は-2.5~+1.3℃でした。

港内の水温 今期の水温は24.6~28.1℃で、前年同時期との差は-0.9~+1.2℃、過去3年平均との差は+0.1~+2.3℃でした。

日本海スルメイカ長期予報 (予報期間:8月~12月)


来遊状況 スルメイカ漁場一斉調査が6月中旬から7月中旬に行われました。石川県の調査船白山丸の他、北海道から鳥取県の7道県と日本海区水産研究所の調査船が合計45定点でイカ釣り操業を行い、スルメイカの分布や魚体サイズ(外套長)を調べました。全調査点の釣機1台1時間当たりの釣獲尾数(CPUE)の平均値が来遊量の指標になります。今年の平均CPUEは10.16尾であり、前年(11.89尾)および過去5年平均(16.10尾)を下回りました。従って、今年の来遊量は前年および過去5年平均を下回っていると判断されます。
分布状況と魚体サイズ 能登半島沿岸から日本海中央部ではCPUEはやや高く、外套長21cm未満の個体が多く分布していました。北海道沿岸でもCPUEは比較的高く、道北・道央では同19cm未満の個体、道南では同19cm以上の個体が多く分布していました。今年は外套長19cm以上の個体の分布量は前年並みで、同19cm未満の個体の分布量は前年より少ないことが分かりました。
太平洋側の分布状況 太平洋側に分布するスルメイカは10月以降、宗谷海峡および津軽海峡を経由して日本海に来遊するため、太平洋側の分布状況は10月以降の日本海の漁況に影響します。太平洋スルメイカ長期漁況予報によると、8~9月の来遊量は常磐~三陸海域では前年を下回り、津軽海峡~道東海域では前年並みと予想されています。
漁況の見込み 以上より、日本海全体では今期の来遊量(漁獲量)は前年および過去5年平均を下回ると予想されます。海域別の来遊量の予想は以下のとおりです。

道北・道央:前年および過去5年平均を下回る。
道南・津軽:前年並みで、過去5年平均を下回る。
本州北部日本海および西部日本海:近年同様、漁場は形成されにくい。
沖合域:前年および過去5年平均を下回る。11月まで道西沖、11月以降は大和堆付近が漁場となる。

本予報の詳細については下記URLの資料をご覧ください。
日本海スルメイカ長期漁況予報 : http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2018/20180720_n/
太平洋スルメイカ長期漁況予報 : http://www.fra.affrc.go.jp/pressrelease/pr2018/20180720_t/

大型クラゲ情報 (期間:6月26日~7月16日


国立研究開発法人水産研究・教育機構が7月9・10日に、一般社団法人漁業情報サービスセンターが7月6・11・18日に発表した大型クラゲに関する情報は次のとおりです。

日本海 6月29日~7月16日に長崎県対馬・五島を中心として、定置網に傘径30~100cmの大型クラゲが1~8個体入網しました。

東シナ海 6月26~30日に水産研究・教育機構の調査船陽光丸で行われた大型クラゲの目視調査では、東シナ海西部における出現量(平均密度)は0.021個体/100m2で、前年同時期(0.053個体/100m2)を下回りました。また、6月19~20日に国際フェリーで行われた目視調査では、東シナ海における出現量(平均密度)は0.005個体/100m2で、前年同時期(0.0003個体/100m2)を上回りました。7月10~13日に仁川・連雲港間の国際フェリーで行われた目視調査では、青島南沖で傘径30~70cmの小規模な集団が目撃されました。上海・大阪間の国際フェリーによる目視調査でも、済州島北沖及び対馬南沖で傘径50~100cmの小規模な集団が目撃されました。

黄海 6月27~29日に国際フェリーで行われた目視調査では、黄海における航海上では目撃がなく、前年同時期(0.0001個体/100m2)を下回りました。
対馬海峡  6月26日に国際フェリーで行われた目視調査では、対馬海峡東水道では1個体のみ確認され、西水道では目撃されませんでした。7月10日に国際フェリーで行われた目視調査では、東水道で20個体、西水道で15個体確認され、傘径は30~100cmでした。

水産研究・教育機構の大型クラゲの出現状況(7月9日発表)によると、発表時点での大型クラゲの分布状況は、昨年同様、低水準にとどまっています。しかし、それ以降も対馬海峡で目撃情報があることから注意が必要です。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

石川県主要港の水揚状況 (期間:7月1日~15日)


定置網 マアジは69トン水揚げされました。4月前半から7月前半までの累計は350トンで、前年(708トン)および過去5年平均(806トン)を下回りました。サワラ・サゴシ・シイラ・マダイ・ガンドは前年を上回り、トビウオは前年並み、フクラギ・コゾクラ・サバは前年を下回りました。

まき網 マイワシ・サバ・ブリ・ウルメイワシは前年を上回り、マアジは前年並みでした。

底びき網・ごち網 沖合底びき網のアマエビは前年を下回りました。

刺し網・釣り・その他 アカガレイ・マダコ・ホッケは前年を上回り、ベニズワイガニ・アマダイ・メッキダイは前年並み、サザエ・フグ類は前年を下回りました。

2018年7月27日金曜日

急潮情報(台風12号)2018-02-02

■ 本日6時45分気象庁発表の台風情報によれば, 6時現在, 硫黄島の南東約80 kmに位置する台風12号は, 太平洋をしばらく北進したのち西北西に進路を取り, 28日夜ごろに東海地方周辺に上陸し, 本州上空を西進する見込みです.

■ 台風の勢力は昨日の予報よりも強まりましたが, 進路はかなり南寄りになり, 日本海に抜けない予報となりました. 石川県周辺では28日夕方から29日朝に, 北東~東の風が強まりますが, 最大風速は舳倉島付近で最大16 m/s程度と予想されています. 急潮が発生する可能性は低いと考えられますが, 台風の中心付近の風速は強いことから,波浪等による被害に警戒が必要です.
■ 今後の気象情報に十分注意するとともに, 必要に応じて適切な対応をとるようお願いします.

2018年7月25日水曜日

急潮情報(台風12号)2018-02-01

■ 本日15時50分気象庁発表の台風情報によれば, 15時現在、沖ノ鳥島近海に位置する台風12号は, 太平洋を北進し, 28日夜から29日未明ごろに本州に上陸し, 29日昼頃には日本海に抜ける見込みです.

■ 上陸後は勢力が弱まると考えられるので, 直ちに網抜き等の対策が必要な急潮をもたらすような強風が吹く可能性は低いと思われます. しかしながら, 予報円は大きく, 進路が定まっていないこともあり, 今後の台風の発達状況や進路によって大きく進路が変化しますので, 警戒を怠らないようお願いします.
■ 今後の気象情報・急潮情報等に十分注意するとともに, 必要に応じて柔軟な対応がとれるよう準備をお願いします.

2018年7月12日木曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:6月30日~7月4日)

沿岸の海面水温 7月4日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は22~23℃台で、過去5年平均との差は-2.0~±0.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は20.8~22.7℃で、6月下旬から約3.6℃上昇しました。前年同時期との差は-0.6~+0.5℃、過去3年平均との差は-0.5~+0.4℃でした。

港内の水温 今期の水温は21.7~24.8℃で、前年同時期との差は+0.6~+1.7℃、過去3年平均との差は+0.3~+1.3℃でした。

大型クラゲ情報 (期間:6月19日~7月4日)

国立研究開発法人水産研究・教育機構が7月4日に、一般社団法人漁業情報サービスセンターが7月6・7日に発表した大型クラゲに関する情報は次のとおりです。

日本海 対馬の定置網で6月21日~7月4日に1カ所当たり1~2個体(傘径30~60cm)の、大型クラゲの散発的な入網がありました。また、五島の定置網で6月21・22日に1カ所当たり3~6個体(傘径30~60cm)、福井県越前町の定置網で7月1・4日に1個体ずつ(傘径15~20cm)入網しました。

東シナ海 水産研究・教育機構の調査船陽光丸は6月25日~7月1日に東シナ海で目視調査等を行い、東シナ海西部で傘径20~100cmの大型クラゲの分布を確認しました。なお、ネット調査では入網がありませんでした(前年は1個体)。

黄海 広島大学は6月19日~29日に仁川(韓国)・連雲港(中国)間と上海・大阪間の国際フェリーで目視調査を行い、仁川・連雲港間では視認されませんでした。仁川・連雲港間における前々年度、前年度同期の最大密度は13.3個体/100m2、0.015個体/100m2であり、今年度は前年度と同様、前々年度を大きく下回りました。なお、上海・大阪間では済州島南沖で傘径50~100cmの小規模な集団(最大密度0.16個体/100m2)を視認しました。

東シナ海および黄海における分布状況から、現時点では日本周辺海域における大型クラゲの大量出現の可能性は低いと考えられますが、対馬で少量ながら入網が続いていることから、石川県でも注意が必要です。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。


石川県主要港の水揚状況 (期間:6月16日~30日)

定置網 トビウオは60トン水揚げされました。5月前半から6月後半までの累計は123トンで、前年並み(148トン)で過去5年平均(175トン)を下回りました。ガンド・サバは前年を上回り、フクラギ・サワラ・サゴシは前年並み、マアジ・ブリは前年を下回りました。

まき網 マイワシ・サバは前年を上回り、ウルメイワシは前年並み、マアジは前年を下回りました。

底びき網・ごち網 ニギス・アカガレイ・ハタハタは前年を上回り、アマエビは前年並み、マダラは前年を下回りました。

刺し網・釣り・その他 メッキダイは前年を上回り、イワガキ・マダコは前年並み、ベニズワイガニ・サザエ・ヤナギバチメは前年を下回りました。

小型いか釣り 25尾入りと30尾入りが主体で、前年並みでした。

2018年7月4日水曜日

急潮情報(台風7号)2018-01-03

■ 本日06時50分気象庁発表の台風情報によれば, 6時現在、松江市の北西約170㎞に位置する台風7号は, 日本海を進み, 本日夕方ごろに能登半島に最接近すると予想されています。台風7号は, 昨日の急潮情報時点よりも中心付近の勢力はやや強まったものの, 進路はやや遠くなりました.

■ 予報通り進んだ場合, 舳倉島付近では本日16時ごろから翌3時ごろまで, 15 m/s程度の南西風が連吹し, 19時ごろには最大16 m/sに達する見込みです.
今回の台風に伴い流速は, 外浦では本日夜から明日午前中に下り潮最大0.8 kt程度, 内浦では明日昼前から午後にかけて上り潮最大0.6 kt程度となると考えられます.
■ 昨日の時点よりも風の予報が弱まり, 急潮が発生する可能性は低くなりましたが, 強い風が長時間吹き続けることから, 最新の気象情報等を確認するとともに, 操業等にあたっては十分注意してください.

2018年7月3日火曜日

急潮情報(台風7号)2018-01-02

■ 本日07時45分気象庁発表の台風情報によれば, 7時現在、五島市の南南西約150㎞に位置する強い台風7号は, 対馬海峡から日本海に抜け, 4日夕方ごろに能登半島に最接近すると予想されています。台風7号は, 昨日の急潮情報時点よりもやや遅く, 勢力を保って進むと考えられ, 能登半島最接近時は台風の状態を保つ可能性があります.

■ 予報通り進んだ場合, 能登半島周辺では4日15時ごろから14 m/s以上の南西風が吹き, 21時ごろには最大で18 m/sを超え, 翌1:00ごろまでは15 m/s程度の強風が吹き続ける見込みです. 外浦では4日夜から下り潮が強まり, 内浦では5日昼頃に上り潮が強まり, 各地で最大で1ノットを超える急潮が発生する可能性があります.
■ 台風7号の今後の勢力・進路によっては, 最大で20 m/s程度まで風力が強まる可能性もあります. 今後の気象情報・急潮情報等に十分注意するとともに, 網抜き等の急潮対策を積極的に行うようお願いします.

2018年7月2日月曜日

急潮情報(台風7号)2018-01-01

■ 本日08時50分気象庁発表の台風情報によれば, 8時現在、久米島の北約90㎞に位置する台風7号は, 対馬海峡から日本海に抜け, 4日午後に能登半島に最接近すると予想されています。

■ 台風は, 日本海上で温帯低気圧に変わる見込みです. 予報通り進んだ場合, 能登半島周辺では4日午後から最大16 m/s程度の南西風が吹き, 沿岸での流速は1ノット弱程度となると予想されます.

■ 一方, 台風7号の予想経路は当初の予報から本州寄りに変更されており, 今後も予報が変わる可能性があります. 今後の気象情報・急潮情報等に十分注意するとともに, 網・漁具の点検・管理に努め, 必要に応じていつでも網抜きができるよう準備をお願いします.