2018年3月29日木曜日

ズワイガニ漁のまとめ (期間:2017年11月~2018年3月)

2017年漁期(昨年11月~今年3月)の底びき網漁船による県内主要港(橋立港・金沢港・富来港・輪島港・蛸島港・鵜飼港)へのズワイガニの水揚状況は以下のとおりでした。

2017年漁期の雄ガニ(加能ガニ)の水揚量は196トンで、前年(210トン)の93%、過去5年平均(241トン)の81%でした。2011年漁期以降、雄ガニの水揚量は減少傾向にあります。2017年漁期の雌ガニ(香箱)の水揚量は108トンで、前年(142トン)の76%、過去5年平均(174トン)の62%でした。今漁期は時化が多かった影響で出漁が少なく、水揚量は低水準となりました。
2017年漁期の雄ガニのキログラム単価は4,755円で、前年(4,905円)並みで過去5年平均(4,049円)をやや上回りました。雌ガニの単価は2,614円で、前年(2,070円)および過去5年平均(1,773円)を上回りました。2015年以降雄ガニおよび雌ガニの単価はともに高水準で推移していますが、今漁期は特に雌ガニの単価が大きく上昇しました。総水揚金額(12.2億円)は前年(13.3億円)および過去5年平均(12.6億円)並みでした。
本県の底びき網漁業者は資源を保護するために雌ガニの漁期短縮やミズガニの禁漁など資源管理に積極的に取り組んでいます。ズワイガニはおおむね7~8歳以降に漁獲対象になるため、資源保護の効果が出るまでには時間がかかりますが、引き続き資源管理への協力をお願いします。

石川県周辺海域の水温 (期間:3月22日~26日)

沿岸の海面水温 3月26日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は9~10℃台で、過去5年平均との差は-1.0~-0.5℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は9.7~10.5℃で、3月中旬から0.1℃低下しました。前年同時期との差は-0.9~-0.7℃、過去3年平均との差は-1.0~-0.5℃でした。
港内の水温 今期の水温は10.1~10.5℃で、前年同時期との差は-1.4~-0.5℃、過去3年平均との差は-1.2~-0.6℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:3月1日~15日)

定置網 スルメイカは前年を上回り、マアジ・マダラは前年を下回りました。マイワシは3,646トン水揚げされました。1月前半から3月前半までの累計は7,594トンで、前年(0トン)および過去5年平均(824トン)を上回りました。
まき網 ブリ主体の水揚げで、前年を下回りました。
底びき網・ごち網 フグ類は前年を上回り、アカガレイ・ニギスは前年並み、ハタハタ・ズワイガニ・マダラは前年を下回りました。
刺網・釣り・その他 アマエビは前年を上回り、ベニズワイガニ・マダラは前年を下回りました。

2018年3月16日金曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:3月8日~12日)

沿岸の海面水温 3月12日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は9~10℃台で、過去5年平均との差は-0.5~±0.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は9.7~10.3℃で、2月下旬から約0.3℃低下しました。前年同時期との差は-1.4~-0.5℃、過去3年平均との差は-1.1~-0.5℃でした。

港内の水温 今期の水温は8.9~10.0℃で、前年同時期との差は-1.5~-0.4℃、過去3年平均との差は-1.1~-0.4℃でした。

サヨリの漁況の見通し (予報期間:3月~5月)

石川県では、季節を代表する水産物を「石川の四季のさかな」とし、春の魚としてサヨリを選定しています。サヨリは主に2隻の船で網を曳く船曳網により漁獲され、主漁期は3~5月です。

県内主要港の3~5月の船曳網等によるサヨリの水揚量は、1998年には163.0トンありましたが、その後減少し、2010年以降は10~30トン程度で推移しています。この長期的な水揚量の減少の主な理由としては、操業隻数の減少があげられます。一方、近年の水揚量の変動と沿岸水温(宇出津港内の水温)との関係を調べたところ、一部例外的な年はあるものの、2月下旬の沿岸水温が低いほど、3~5月の水揚量が少ない傾向がみられました。
今年2月下旬の宇出津港の平均水温は9.7℃でした。この値を水温と水揚量の関係式に当てはめると、今年3~5月の主要港の船曳網等による水揚量は17.9トンと推定され、前年(8.9トン)を上回り、過去5年平均(20.2トン)並みになると予想されます。

石川県主要港の水揚状況 (期間:2月16日~28日)

定置網 スルメイカ・マダラ・マアジは前年を下回りました。マイワシは2,939トン水揚げされました。1月前半から2月後半までの累計は3,816トンで、前年(0トン)および過去5年平均(436トン)を上回りました。
まき網 ブリ主体の水揚げで、前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ニギス・アマエビ・ズワイガニ・ミズウオは前年を上回り、マダラは前年並み、ハタハタは前年を下回りました。アカガレイは113トン水揚げされました。1月前半から2月後半までの累計は186トンで、前年(155トン)を上回り、過去5年平均(174トン)並みでした。
刺網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年を上回り、アマエビは前年並み、ガンド・マダラは前年を下回りました。