2012年1月31日火曜日

底びき網漁業の年間水揚げ状況(平成23年のまとめ)





・集計期間:平成23年1月~12月

・漁業種類:石川県内主要港の沖合底びき網漁業と小型底びき網第一種漁業
・集計対象港:橋立港・金沢港・富来港・輪島港・蛸島港・鵜飼港・松波港・宇出津港

1 水揚げ量と金額(図1)
石川県内主要港における平成23年の水揚げ量は5,637トンで、平年(過去10年平均)並みでした(平年比92%、前年比90%)。ズワイガニ(雄)・アカガレイ・ヤナギムシガレイ(めがれい)などが好調でしたが、ハタハタ・アマエビは不調でした。水揚げ金額は37億1千万円で、平年並みでした(平年比94%、前年比100%)。

2 出漁回数(図2)
年間延べ出漁回数は11,255回で、平年の85%、前年の98%でした。出漁回数は引き続き減少傾向にありますが、出漁1回当たりの水揚げ金額はやや上向きで推移しています。

3 産地価格(図3)
県内産地価格(底びき網)の推移について、平成7年を100とした指数でみると、平成23年は75で前年を上回りました(前年比107%)。近年の推移をみると、平成18年以降横ばいで推移しています。

(海洋資源部 木本昭紀)


沿岸観測ブイの水温(1月25日~29日の平均)




・沿岸観測ブイの水温(水深10m) 内浦海域の観測点では、1月中旬は過去3年平均に比べ高めで推移していましたが、1月下旬は低めとなりました。1月25日~29日の平均水温は11.4℃~12.8℃で、1月中旬に比べ約1.1℃低下しました。


・港内水温(水深1.5m) 宇出津港・石崎港では過去3年平均に比べ低めとなりました。1月25日~29日の平均水温は8.1℃~11.7℃で、1月中旬に比べ約1.3℃低下しました。

石川県主要港の水揚げ状況(1月11日~20日)




・定置網
 ブリは前年・過去10年平均を下回りました。11月~1月中旬までの累計は418トンで、過去10年平均の123%でした。フクラギ・スルメイカ・ヤリイカ・メジマグロは前年を上回り、マアジは前年並み、ウマヅラハギ(かわはぎ)は前年を下回りました。

・まき網
 ブリ・ガンド・フクラギは、金沢港・蛸島港主体にいずれも前年を下回りました。
・底びき網・ごち網
 ズワイガニ・アマエビ・ニギス・アカガレイは前年を上回りました。
・その他(刺し網・釣り・採介藻など)
 マダラは、例年であれば1月下旬頃よりまとまった水揚げがみられますが、今漁期は漁期が遅れ、前年・過去5年平均を下回って推移しています。



2012年1月23日月曜日

定置網漁業の年間水揚げ状況(平成23年のまとめ)




・集計期間:平成23年1月~12月

・漁業種類:石川県内主要港の大型定置網漁業と小型定置網漁業
・集計対象港:橋立港・金沢港・富来港・輪島港・蛸島港・鵜飼港・松波港・宇出津港・七尾地区

1 漁獲量(図 1)
石川県内主要港における平成23年の漁獲量は、15,457トンで平年並みでした(平年比111%、前年比103%)。ブリが1月に記録的な豊漁となった他、ガンド・フクラギ・マイワシ・マダラが好調でしたが、マアジ・カタクチイワシ・ソウダガツオ・シイラ・アオリイカが低調でした。

2 水揚金額(図 1)
水揚げ金額は53.5億円で、平年を上回りました(平年比132%、前年比144%)。水揚げ金額に占める割合が最も高いブリの水揚げが好調だったことや、サワラの漁獲サイズが大型主体となり、平均単価が前年を3割ほど上回ったことなどから、平成7年以降では最も高い値となりました。

3 産地価格(図2)
県内産地価格(定置網漁業)の推移について、平成7年を100とした指数でみると、平成23年は73で前年並みでした。近年の推移をみると、平成21年に急激に下落した後、横ばいで推移しています。
(海洋資源部 木本昭紀)


沿岸観測ブイの水温(1月15日~19日の平均)




・沿岸観測ブイの水温(水深10m) 内浦海域の観測点は、1月上旬まで低めで推移していましたが、1月中旬は高めとなりました。1月15日~19日の平均水温は12.7℃~13.4℃で、1月上旬に比べ約0.8℃低下しました。


・港内水温(水深1.5m) 宇出津港では過去3年平均を上回りました。1月15日~19日の平均水温は橋立港が11.0℃、宇出津港が12.8℃で、1月中旬に比べ約0.6℃低下しました。

石川県主要港の水揚げ状況(1月1日~10日)





・定置網
 ブリは豊漁だった前年を下回りました。サイズは4~8kg台が主体でした。11月~1月上旬までの累計は374トンで過去10年平均の139%でした。メジマグロは7~9kg台主体にまとまった水揚げが続き、前年を上回りました。サバ類・ソウダガツオは前年を上回り、マアジは前年並みでした。
・まき網
 ガンドは金沢港・蛸島港主体に前年を上回り、フクラギは前年を下回りました。
・底びき網・ごち網
 アカガレイ・アマエビは前年を上回り、ズワイガニは前年並み、コウバコガニ・ニギスは前年を下回りました。ズワイガニ・コウバコガニの解禁から1月上旬までの累計は、ズワイガニが205トン(前年比92%)、コウバコガニが170トン(前年比77%)で、いずれも前年を下回りました。
・その他(刺し網・釣り・採介藻など)
 マダラ・アカガレイ・スルメイカは前年を上回り、ミズダコ・マダコは前年並みでした。


2012年1月12日木曜日

平成23年の地先水温(1年間のまとめ)


 平成23年に加賀市橋立港・志賀町赤住地先・能登町宇出津港・七尾市石崎港で実施した水温観測結果(月別の平均水温と平年差)は以下のとおりでした。


・冬(1月~3月)   -平年並み-
1・2月の地先水温は平年並みで推移しましたが、3月は気温がかなり低めで推移したこともあり、水温も低めに転じました。

・春(4月~6月) -かなり低め-
外浦海域の地先水温はやや低めで推移しました。内浦海域は期間をとおしてかなり低めで推移し、宇出津港では、6月としては過去30年間で最も低い月平均水温を記録しました。

・夏(7月~9月) -平年並み-
梅雨明けがかなり早かったこともあり、7月の地先水温は外浦海域・内浦海域ともに平年並みに戻りました。8・9月も平年並みからやや高めで推移しました。

・秋(10月~12月) -やや高め-
10月の地先水温は平年並みで推移しましたが、11月はかなり高めとなりました。気温の高い日が続き、石崎港では、11月としては過去30年間で最も高い月平均水温を記録しました。

沿岸観測ブイの水温(1月5日~9日の平均)




・沿岸観測ブイの水温(水深10m) 内浦海域の観測点は、12月下旬まで過去3年平均並みで推移していましたが、1月上旬は低めとなりました。1月5日~9日の平均水温は13.5℃~14.3℃で、12月下旬に比べ約1.3℃低下しました。


・港内水温(水深1.5m) 宇出津港では過去3年平均並みとなりました。1月5日~9日の平均水温は11.2℃~13.8℃で、12月下旬に比べ約1.7℃低下しました。

石川県主要港の水揚げ状況(12月21日~31日)


・定置網
 ブリは宇出津港・七尾地区主体に前年を上回りました。サイズは7~8kg台主体に、5~6kg台もみられました。11月~12月末までの累計は335トンで過去10年平均の160%でした。フクラギ・サバ類・ウマヅラハギ(かわはぎ)は前年並み、マアジ・ウルメイワシ・マイワシ・サワラ(サゴシを含む)は前年を下回りました。


・まき網
 ガンドは金沢港・蛸島港主体に前年を上回り、フクラギは前年を下回りました。

・底びき網・ごち網
 ズワイガニ、コウバコガニ・アカガレイ・アマエビは前年を上回り、ニギス・マダラは前年並みでした。ズワイガニ・コウバコガニの解禁から12月31日までの累計は、ズワイガニが172トン(前年比92%)、コウバコガニが183トン(前年比78%)で、いずれも前年を下回りました。



・その他(刺し網・釣り・採介藻など)
 アンコウ・アカガレイ・マダコは前年を上回り、マダラは前年を下回りました。