2016年9月30日金曜日

アオリイカの漁況の見通し (予報期間:9月~12月)

アオリイカは日本海側では青森県以南の沿岸域に分布し、水温の季節変動にあわせて、春に北上し、秋に南下します。石川県では南下期の個体が漁獲対象となっており、9~12月に主に定置網によって漁獲されます。

定置網による水揚量は年変動が大きく、これには水温が関係しています。9~12月の水揚量と9月上旬の宇出津港の水温との関係を調べたところ、水温が高い年ほど水揚量が多い傾向がみられます。今年の水温は26.2℃であり、過去5年平均(26.8℃)と同程度でした。この値を水温と水揚量の関係式に当てはめると、今年9~12月の定置網による水揚量は133トン程度と推定され、前年(89トン)を上回り、過去5年平均(154トン)を下回ると予想されます。

フクラギの漁況の見通し (予報期間:10月~来年3月)

今年生まれたブリの幼魚(0歳魚)は、本県では7月頃からボウズ(アオコ)やコゾクラ(ツバス)と呼ばれるサイズで定置網に入網し始め、9~10月にはフクラギと呼ばれるサイズにまで成長します。今年7~8月の主要10港定置網による水揚量は138トン(速報値)であり、平年(過去10年平均:118トン)とほぼ同水準でした。

盛漁期(10~11月)の水揚量は11月の富山湾における50m深水温が高いほど多く、越冬期(12~3月)の水揚量は12月における外浦沿岸から若狭湾沖における50m深水温が低いほど多くなる関係がそれぞれみられます。この関係と今期の水温予測値から、10月~来年3月の水揚量は521トン程度と推定されました。今後の海況状況により変動する可能性はあるものの、10月~来年3月のフクラギ水揚量は前年(193トン)を上回り、平年(過去10年平均:571トン)並みに推移すると予想されます。

調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:9月7日~14日)

調査船白山丸は9月7日から14日に大和堆周辺海域~北海道積丹半島西沖でイカ釣り操業を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は北緯42度以南では10.7~25.4尾、北緯42度以北(積丹半島西沖)では38.9~44.2尾であり、スルメイカは北海道西沖に多く分布していました。本調査で漁獲したスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は22.1cmであり、魚体は過去5年平均(23.2cm)よりやや小さめでした。

大型クラゲ情報 (期間:9月22日~26日)

■ 国立研究開発法人水産研究・教育機構が9月26日に、一般社団法人漁業情報サービスセンターが9月26日までに発表した大型クラゲに関する情報は次の通りです。
① 調査結果 水産研究・教育機構および水産業・漁村活性化推進機構は9月17~26日に、中表層トロール網および目視による大型クラゲの分布調査を行いました。鳥取沖から青森沖では、大型クラゲ計3個体が目視され、計4個体が入網しましたが、まとまった分布は確認されませんでした。また、9月中旬以降の島根・鳥取・兵庫・秋田の各県の調査でも少量の目視・入網がありました。
② 入網状況 山陰から北部日本海の広範囲で、定置網・底びき網・まき網で散発的な入網が続いています。また、9月24日に岩手県の定置網に初入網がありました。
■ 石川県内では、加賀・外浦海域の定置網で1日あたり1~30個体、底びき網で1曳網あたり1~20個体の入網が続いており、傘径100cmを超える大型個体も多く入網しています。内浦海域では現在入網情報はありませんが、十分注意してください。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。