2016年11月30日水曜日

ズワイガニの水揚状況 (期間:11月6日~20日)

■ 11月6日にズワイガニ漁が解禁されました。橋立港・金沢港・輪島港・蛸島港の解禁後15日間の水揚量は雄ガニ(加能ガニ):58.5トン、雌ガニ(香箱ガニ):84.3トンでした。
■ 水揚量の前年同期比は雄ガニ:92%、雌ガニ:87%であり、雄は前年並み、雌は前年をやや下回りました。同過去5年平均比は雄ガニ:85%、雌ガニ:79%であり、雄は過去5年平均をやや下回り、雌は過去5年平均を下回りました。2013年・2014年は雄ガニと雌ガニの水揚量は増加傾向でしたが、今期は2015年に引き続き雌雄ともに減少しました。
■ 出漁隻日当たりの水揚量の前年同期比は雄ガニ:110%、雌ガニ:105%、同過去5年平均比は雄ガニ:91%、雌ガニ:82%であり、雌は前年並みで過去5年平均をやや下回っていますが、雄は前年をやや上回り、過去5年平均並みで推移しています。石川県の底びき網漁業者は、従来から保護区設定などズワイガニの資源管理を継続実施しており、2013年漁期から雌ガニの漁期短縮とミズガニの禁漁にも取り組んでいます。これらの取り組みが資源の安定に寄与しているものと考えられます。

大型クラゲ情報 (期間:11月2日~11月22日)

■ 一般社団法人漁業情報サービスセンターが11月22日までに発表した大型クラゲに関する情報、および水産総合センターが確認した情報は次のとおりです。
日本海 秋田県の定置網で11月2日と4日に2個体ずつ、島根県沖の底びき網で18日に1個体の入網が確認されました。県内では加賀海域の底びき網でまれに1~2個体程度の入網がみられるのみとなっています。
■ 10月下旬の対馬周辺の状況から見ても、今後、大型クラゲのまとまった出現の可能性はほとんどないと考えられるので、今年度の「石川県漁海況情報」での大型クラゲ情報の提供は、今回で終了とします。なお、今後突発的な入網等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

石川県周辺海域の海面水温 (期間:11月21日~25日)

沿岸の海面水温 11月25日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は17℃台で、過去5年平均との差は-0.5~±0.0℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は17.3~18.0℃で、11月中旬から約1.5℃低下しました。過去3年平均との差は-0.5~+0.2℃でした。
港内の水温 今期の水温は14.7~17.6℃で、前年同時期との差は-1.2~-0.5℃、過去3年平均との差は-0.7~-0.5℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:11月1日~15日)

定置網 アオリイカは45トン水揚げされました。9月上旬から11月中旬までの累計は94トンで、前年(74トン)を上回り、過去5年平均(82トン)並みでした。ブリは39トン水揚げされました。11月上旬から中旬までの累計は61トンであり、前年(22トン)および過去5年平均(20トン)を上回りました。フクラギ・ソウダガツオ・サバは前年を上回り、サワラ・サゴシは前年並み、マアジ・シイラ・カマスは前年を下回りました。
まき網 ガンド・ブリ・サバは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 マダラは前年を上回り、コウバコ・ズワイガニは前年並みでした。
刺網・釣り・その他 マダラは前年を上回り、ベニズワイガニは前年並みでした。

2016年11月15日火曜日

石川県主要港の水揚状況 (期間:10月16日~31日)


定置網 サバ・フクラギは前年を上回り、サワラ・サゴシ・マアジ・カマスは前年を下回りました。
まき網 ガンド・フクラギは前年並み、ブリ・サバは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ニギス・マダラは前年を上回り、アマエビは前年並みでした。
刺網・釣り・その他 シイラは前年を上回り、ベニズワイガニは前年を下回りました。

石川県周辺海域の海面水温 (期間:11月5日~9日)


沿岸の海面水温 11月9日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は18~19℃台で、過去5年平均との差は-0.5~±0.0℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は18.9~19.3℃で、10月下旬から約1.8℃低下しました。過去3年平均との差は-0.9~-0.3℃でした。
港内の水温 今期の水温は16.4~18.8℃で、前年同時期との差は-2.0~-0.7℃、過去3年平均との差は-1.8~-1.1℃でした。

大型クラゲ情報 (期間:10月25日~11月10日)


■ 一般社団法人漁業情報サービスセンターが11月10日までに発表した大型クラゲに関する情報は次のとおりです。
日本海(石川県以外) 山形県以北の北部日本海中心の分布となっており、定置網や底びき網で一網あたり数個体~16個体程度の入網がありました。九州・山陰では分布が見られなくなりつつあります。
■ 石川県内では、11月に入ってから入網は確認されていませんが、海況によっては今後も入網の可能性がありますので注意してください。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

ズワイガニの水揚状況 (期間:11月6日~13日)


■ 11月6日にズワイガニ漁が解禁されました。かなざわ総合市場と橋立港の11月13日までの取扱量は雄ガニ(ズワイガニ):23.7トン、雌ガ二(コウバコ):53.6トンでした。雄ガニは前年(38.5トン)および過去5年平均(42.3トン)を下回り、雌ガ二も前年(67.2トン)および過去5年平均(80.9トン)を下回っています。時化で出漁が少なかった影響もあり、低調な出足となりました。
■ 富山県以西の日本海におけるズワイガニについては、資源水準は中位、動向は横ばいと評価されており、今漁期に漁獲対象となるズワイガニの資源量は前年および過去5年平均並みと見積もられています。本県の底びき網漁業者は、2013年漁期から雌ガ二の漁期短縮やミズガニの禁漁に取り組んでおり、資源の安定に寄与していると考えられます。

寒ブリの漁況の見通し (予報期間:11月~来年3月)


■ 本県の寒ブリ漁は11月後半より始まり、12~1月が盛漁期となります。県内主要10港の定置網による寒ブリ(体重4㎏以上、11月~翌年3月)の水揚量は、近年、比較的高い水準で推移していましたが、昨年漁期は極めて低調に終わりました。
■ 本県の寒ブリの水揚量は北上期(5~6月)の水揚量に加え、海況(水温)に強く影響されます。富山湾内の100m深水温が高いことに加え、能登北西沖に冷水が強く差し込むと、豊漁になる傾向があります。今年の北上期のブリ漁獲量は平年(過去10年平均)並みであるものの、今年12月における能登半島北西沖の冷水域の差し込みは弱いと予想されています。
■ 過去の北上期水揚量と12月の100m深予測水温(日本海区水産研究所・拡張版日本海海
況予測システムより)との関係式から、今期の定置網による寒ブリ水揚量は473トン程度と推定されました。今後の海況や気象によって変動する可能性はあるものの、今期の寒ブリ漁は、平年(612トン)を下回ると予想されます。