2011年6月28日火曜日

調査船白山丸によるスルメイカ分布量調査



現在、日本海側道県および独立行政法人水産総合研究センターが共同してスルメイカ漁場一斉調査を実施しており、本県の調査船白山丸は6月15日から22日に能登半島沖から大和堆付近でイカ釣り試験操業を行いました。


スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)の平均値は18.1尾であり、過去3ヵ年平均(28.3尾)および昨年(25.1尾)の値を下回りました。CPUEは大和堆の西側で高く、東側で低い傾向にありました。魚体サイズは、外套長20㎝以上の個体の分布割合が過去3年に比べて低く、魚体はやや小さい傾向にありました。これらの結果から、今年はスルメイカの成長、北上が共に遅れているものと考えられます。

他道県調査船を含む漁場一斉調査の総合結果については、7月下旬に独立行政法人水産総合研究センターから公表される予定ですので、本情報でもその概要をお知らせします。
(海洋資源部 四方崇文)

沿岸観測ブイの水温(6月22日~26日の平均)


 

































・沿岸観測ブイの水温(水深10m)は、6月中旬に比べ約1.4℃上昇しました。6月22日~26日の平均水温は18.9℃~21.5℃で、過去3年平均と比較すると、外浦沿岸では高め、内浦沿岸では低めとなりました。外浦沿岸では、低気圧が通過した6月22日から24日にかけて、4℃以上の昇温がみられました。


・港内水温(水深1.5m)は、6月中旬に比べ約0.8℃上昇しました。6月22日~26日の平均水温は19.2℃~22.5℃で、過去3年平均と比較すると橋立港では1.2℃高め、宇出津港では1.2℃低め、石崎港では1.3℃低めでした。

石川県主要港の水揚げ状況(6月11日~20日)

・定置網
 マアジは、蛸島港・宇出津港・七尾地区主体に、前年を上回りました。フクラギ・フグ類は、富来港・輪島港主体に前年をかなり上回りました。フグ類水揚げ量の大部分はゴマフグ(さめふぐ)が占め、5月からの累計は約830トンで平成7年以降では最も多い値となりました。


・底びき網
 ニギスは金沢港主体に前年を上回り、アカガレイ・アマエビは前年を下回りました。

・小型いか釣り
 スルメイカは引き続き低調に推移しており、前年をかなり下回りました。サイズは30入が53%を占め、前年に比べ小型が主体となっています。

・その他
 刺し網・釣り・採貝藻では、イワガキ・サザエ・ウスメバル(やなぎばちめ)主体に水揚げがありました。

2011年6月17日金曜日

大型クラゲ情報(日本海区水産研究所)

 日本海区水産研究所が発表した大型クラゲ関連情報(2011年度)によると、大型クラゲの出現に関する現在までの情報は以下のとおりです。


・(独)水産総合研究センターが5月13日~20日に東シナ海で大型クラゲモニタリング調査を行った結果、出現は確認されませんでした。

・広島大学が6月4日~6月8日に下関―青島、大阪―上海及び神戸―天津の国際フェリーを利用して目視観測を行った結果、上海沖で少数の大型クラゲが目撃されました。

 大型クラゲが大量出現した平成21年の場合、6月に東シナ海で高密度な出現が確認されています。今後も調査結果が公表され次第、情報提供を行います。
(海洋資源部 奥野充一)

沿岸観測ブイの水温(6月11日~15日の平均)



・沿岸観測ブイの水温(水深10m)は、6月上旬に比べ約2.9℃上昇しました。6月11日~15日の平均水温は17.5℃~18.7℃で、いずれの観測点も過去3年平均並みとなりました。1月以降、過去3年平均を下回って推移していましたが、6月に入り急速に昇温しています。


・港内水温(水深1.5m)は、6月上旬に比べ約3.3℃上昇しました。6月11日~15日の平均水温は18.7℃~21.1℃で、過去3年平均と比較すると、橋立港では高め、宇出津港・石崎港では低めでした。

能登半島北西海域の中層水温(6月観測結果)




 調査船白山丸は、6月1日~3日に能登半島北西沖の海域で海洋観測を行いました。

 沿岸から50マイル以内の海域の平均水温は、過去10年平均に比べ表面から100mで低めとなり、特に表面はかなり低めでした。200m・300mではやや高めでした。

 50マイル~100マイルの海域の平均水温も同様の傾向を示し、過去10年平均に比べ表面から100mで低めでした。


石川県主要港の水揚げ状況(6月1日~10日)

・定置網
 マアジは、蛸島港・宇出津港・七尾地区主体に、5月下旬に続き前年をかなり上回りました。フクラギ・サワラは前年を上回り、マダイ・スルメイカは前年を下回りました。

・まき網
 富来港・輪島港・七尾港では、ウルメイワシ・マイワシ・ガンド・マサバ主体に水揚げがありました。
・底びき網
 ニギス・ハタハタは前年を下回り、アカガレイ・ホッケは前年を上回りました。
・小型いか釣り
 スルメイカは、5月下旬以降、徐々に増加し、6月上旬は前年を上回りました。サイズは前年に比べ小型が主体となっており、30尾入れが38%、40尾入れ以上が44%でした。
・その他
 刺し網・釣りでは、フクラギ・サザエ・ウマズラハギ(かわはぎ)主体に水揚げがありました。

2011年6月8日水曜日

沿岸観測ブイの水温(6月2日~6日の平均)


・沿岸観測ブイの水温(水深10m)は、5月下旬に比べ約0.2℃上昇しました。6月2日~6日の平均水温は14.9℃~16.3℃で、過去3年平均と比較すると、いずれの観測点も低めで推移しています。


・港内水温(水深1.5m)は、5月下旬に比べ約0.2℃上昇しました。6月2日~6日の平均水温は15.0℃~18.5℃でした。過去3年平均と比較すると、いずれの観測点も低めで推移していますが、6月3日以降に好天が続き、急激に昇温しています。

石川県周辺海域の表面水温図(6月7日)




表面水温は加賀沖で17℃台、能登沖で16℃台の水域が広がっており、過去5年の平均水温と比較すると、0.5℃~1.0℃低めとなっています。

石川県主要港の水揚げ状況(5月21日~31日)




・定置網
 マアジは、5月中旬まで前年並みに低調で推移しましたが、下旬は宇出津港・七尾地区主体に前年をかなり上回りました。ガンド・フクラギは前年を上回り、サワラ・マダイは前年並みでした。

・まき網
 富来港・輪島港・蛸島港では、マアジ・ウルメイワシ・マサバ主体に水揚げがありました。
・底びき網
 アマエビは金沢港主体、ハタハタは蛸島港主体に、それぞれ前年を下回りました。
・小型いか釣り
 スルメイカは、5月下旬に入り徐々に増加してきましたが、引き続き前年をかなり下回っています。サイズは前年に比べ小型が主体となっており、30尾入れが33%、40尾入れ以上が47%でした。
・その他
 刺し網・釣りでは、ブリ・ガンド・フクラギ主体に前年を上回る水揚げがありました。