2020年10月30日金曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:10月16日~20日)


沿岸の海面水温 10月20日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は21℃台で、過去5年平均との差は±0.0~+0.5℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は21.8~23.2℃で、10月上旬から約2.3℃低下しました。前年同時期との差は+1.0~+3.1℃、過去5年平均との差は+0.8~+1.3℃でした。

港内の水温 今期の水温は20.1~22.7℃で、前年同時期との差は+0.4~+1.0℃、過去5年平均との差は-0.3~+0.9℃でした。




調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:10月13日~20日)

調査船白山丸は10月13日から20日に日本海中央部(大和堆周辺)から渡島半島(北海道)西沖の海域でイカ釣り調査を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は0.0~30.0尾で、秋田県沖および渡島半島西沖ではほとんど漁獲されませんでしたが、日本海中央部では比較的多く漁獲されました。日本海中央部の平均CPUEは18.2尾であり、前年同時期(11.7尾)および過去5年平均(13.9尾)を上回りました。定点調査ではないため厳密に比較できませんが、今年10月の日本海中央部のスルメイカの分布量は前年同時期および過去5年平均を上回っていると考えられます。本調査のスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は22.4cmであり、前年(20.3cm)を上回りましたが、過去5年平均(22.8cm)はやや下回りました。なお、今年度の白山丸によるスルメイカ漁場調査は今航海で終了となります。



大型クラゲ情報(期間:10月12日~21日)


漁業情報サービスセンターが10月21日までに発表した大型クラゲに関する情報によると、日本海側では山口県から北海道、太平洋側では北海道から宮城県の広い範囲で定置網や底びき網に大型クラゲが入網しています。1日当たりの入網個体数は数個体から数十個体程度であり、100個体を超える入網は報告されていません。

本県の今年10月21日までの大型クラゲの入網報告個体数は2,618個体であり、2010年以降で最も多いものの大量出現年であった2005年の58,184個体、2006年の37,460個体、2009年の205,121個体(いずれも10月21日までの合計)に比べるとかなり少ない状況です。今後、大量入網する可能性は低いですが、現状程度の入網はしばらく続くと思われるので、引き続き注意して下さい。

石川県主要港の水揚状況 (期間:10月1日~15日)

定置網 フクラギ・コゾクラは前年を上回り、サワラ・サゴシは前年並みでした。
まき網 サバは前年を上回り、ガンド・フクラギ・コゾクラは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 アマエビ・ヤリイカは前年を上回り、ニギスは前年並みでした。
刺網・釣り・その他 スルメイカ・ベニズワイガニは前年を上回りました。

2020年10月19日月曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:10月1日~5日)

沿岸の海面水温 10月5日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は22~23℃台で、過去5年平均との差は±0.0℃程度でした。 ■ 沿岸観測ブイの水温 今期の水温は23.8~25.3℃で、9月中旬から約2.2℃低下しました。前年同時期との差は+0.2~+1.6℃、過去5年平均との差は+0.7~+1.7℃でした。 ■ 港内の水温 今期の水温は24.2~25.2℃で、前年同時期との差は-0.3~+1.0℃、過去5年平均との差は+0.7~+1.9℃でした。

カマスの漁況の見通し (予報期間:10月~12月)

■ 石川県の定置網では9月に入ってカマス(アカカマス)の水揚げが徐々に増えてきましたが、9月の水揚量は19トン(速報値)であり、前 年(7トン)を上回ったものの過去5年平均(39トン)を下回っています。 ■ 10~12月の定置網による水揚量については、8~9月の宇出津港内の水温および9月の水揚量から予測することができます。水温と水揚量の関係式から、今期の定置網による水揚量は73ト ン程度と見積もられ、前年(61トン)は上回るが、過去5年平均(276トン)は下回ると予想されます。

フクラギの漁況の見通し (予報期間:10月~11月)

■ 今年生まれたブリ幼魚(0歳魚)は、本県では7月頃からボウズやコゾクラと呼ばれるサイズで定置網に入網し始め、10月にはフクラギと呼ばれるサイズに成長します。今年7~9月の主要10港の定置網による水揚量は135トン(速報値)であり、過去5年平均(241トン)を下回っています。 ■ 10~11月の水揚量については、11月1日時点の富山湾の50m深水温が高い年ほど多い傾向がみられており、今年は過去5年平均よりやや高いと予想されています。水温と水揚量の関係式から、10~ 11月の水揚量は268トンと見積もられ、前年(199トン)および過去5年平均(218トン)を上回ると予想されます。

大型クラゲ情報 (期間:9月9日~10月9日)

■ 水産研究教育機構および漁業情報サービスセンターが10月9日までに発表した大型クラゲに関 する情報は以下のとおりです。 日本海 日本海側では長崎県から青森県、太平洋側では北海道から福島県の広い範囲で定置網や 底びき網に大型クラゲが入網しています。1日当たりの入網個体数は、ほとんどの場合、数個体から数 十個体程度ですが、長崎県・島根県・福井県・石川県・新潟県・青森県の定置網では、多い日には 100~700個体(石川県では100~400個体)に達しています。水産研究教育機構が9月8日~24日 に日本海中部の沿岸から沖合で行った調査では、大型クラゲが9個体(傘径約100cm)採集さ れ、73個体が目視されています。 対馬海峡 水産研究教育機構が行った博多・対馬間フェリーによる目視調査では、9月15日~16日 に63個体(傘径40~100cm)、10月6日~7日に3個体(傘径80~90cm)が確認されています。 ■ 今年は定置網で数百個体の入網が確認されていますが、1,000個体を超える入網はなく、大量出 現年であった2009年のような状況にはなっていません。しかし、沖合にも分布しており、今後の流況 変化によっては沿岸に接近する可能性もあることから、引き続き注意して下さい。

石川県主要港の水揚状況 (期間:9月16日~30日)

■ 定置網 サワラ・サゴシ・シイラは前年を上回り、フクラギ・コゾクラは前年並みでした。 ■ まき網 サバは前年を上回り、フクラギ・コゾクラは前年を下回りました。 ■ 底びき網・ごち網 アマエビ・ニギスは前年を下回りました。 ■ 刺網・釣り・その他 スルメイカは前年を上回り、ベニズワイガニは前年を下回りました。