2023年9月29日金曜日

 ■ 沿岸の海面水温 9月20日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は26~27℃台でした。

■ 沿岸観測ブイの水温 今期の水温は27.9~28.6℃で、9月上旬から約0.2℃低下しました。前年同時期との差は+1.1~+2.8℃、過去5年平均との差は+2.0~+2.6℃でした。

■ 港内の水温 今期の水温は28.6~29.8℃で、前年同時期との差は+1.0~+1.9℃、過去5年平均との差は+2.2~+2.8℃でした。


調査船白山丸のスルメイカ調査結果 (期間:9月9日~14日)

 ■ 調査船白山丸は9月9日~14日に日本海中央部でイカ釣り調査を行いました。スルメイカの分布密度の指標であるCPUE(釣機1台1時間当たりの漁獲尾数)は4.9~21.9尾でした。今回調査の平均CPUEは9.9尾であり、前年同時期平均(8.6尾)並みで、過去5年平均(13.6尾)を下回りました。定点調査でないため厳密には比較できませんが、今期の日本海中央部のスルメイカの分布量は前年並みで、過去5年平均を下回っていると考えられます。本調査のスルメイカの外套長(魚体サイズの指標)の平均値は19.2cmであり、前年(21.0cm)および過去5年平均(20.7cm)より小さめでした。



アオリイカの漁況の見通し (予報期間:9月~12月)

 ■ アオリイカは日本海側では青森県以南の沿岸域に分布し、水温の季節変動にあわせて、春に北上し、秋に南下します。石川県では南下期の個体が漁獲対象となっており、9~12月に主に定置網で漁獲されます。

■ 9~12月の定置網による水揚量と9月上旬の能登半島東部沿岸の水温の間には正の相関関係が認められ、水温が高いほど水揚量が多い傾向がみられます。今年の水温は29.1℃であり、この値を水温と水揚量の関係式に当てはめると、今年9~12月の定置網による水揚量は196トンと推定され、前年(103トン)および過去5年平均(107トン)を上回ると予想されます。



2023年9月19日火曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:9月3日~7日)

 ■ 沿岸の海面水温 9月5日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は28℃台で、過去5年平均との差は+1.0~+2.0℃程度でした。

■ 沿岸観測ブイの水温 今期の水温は27.9~29.3℃で、8月中旬から約0.8℃上昇しました。前年同時期との差は+0.6~+2.4℃、過去5年平均との差は+1.0~+2.7℃でした。

■ 港内の水温 今期の水温は29.4~31.0℃で、前年同時期との差は+1.6~+3.4℃、過去5年平均との差は+2.1~+3.3℃でした。




大型クラゲ情報 (期間:8月25日~9月8日)

 ■ 水産研究・教育機構と漁業情報サービスセンターが9月8日までに発表した大型クラゲに関する情報は以下のとおりです。日本海 山口県三島沖で操業する底曳網で、9月1日、2日、5日に1~3個体(傘径:60~100cm)の入網が確認されました。広島大学が9月3日に行ったフェリーによる隠岐海峡(七類・西郷間)の目視調査では、大型クラゲの出現は確認されませんでした。対馬海峡 水産研究教育機構が9月5日に行ったフェリーによる博多・釜山間の目視調査では、大型クラゲの出現は確認されませんでした。

■ 水産研究・教育機構が8月30日に発表した大型クラゲ調査のとりまとめ結果によると、今年の東シナ海における大型クラゲの発生量は昨年より少なく、日本周辺海域への出現は極めて少量にとどまっています。移動予測計算によると、今後、大型クラゲは日本海沖合を北上し、少量が10月中旬に津軽海峡に達するものの、隠岐諸島以東の沿岸域にはほとんど出現しないものと予測されています。

石川県主要港の水揚状況 (期間:8月16日~31日)

■ 定置網 カタクチイワシ・マダイは前年を上回り、シイラ・カマスは前年並み、サバ・フクラギ・コゾクラ・マアジは前年を下回りました。フクラギ・コゾクラは31トン水揚げされました。5月から8月までの累計は336トンであり、前年(531トン)および過去5年平均(605トン)を下回りました。マアジは14トン水揚げされました。5月から8月までの累計は676トンであり、前年(477トン) および過去5年平均(496トン)を上回りました。

■ まき網 ガンド・サバ・マイワシは前年を上回りました。サバは470トン水揚げされました。5月から8月までの累計は3,481トンであり、前年(2,710トン) および過去5年平均(1,619トン)を上回りました。

■ 底びき網・ごち網 アマエビ・ガスエビは前年並みでした。

■ 刺網・釣り・その他 サザエは前年並み、ベニズワイガニは前年を下回りました。