2023年5月16日火曜日

石川県周辺海域の海面水温 (期間:5月1日~5日)

■ 沿岸の海面水温 5月5日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は13~15℃台で、過去5年平均との差は-0.5~±0.0℃程度でした。

■ 沿岸観測ブイの水温 今期の水温は13.3~15.4℃で、4月下旬から約1.0℃上昇しました。前年同時期との差は+0.2~+2.1℃、過去5年平均との差は±0.0~+0.8℃でした。

■ 港内の水温 今期の水温は14.1~16.2℃で、前年同時期との差は+0.5~+1.8℃、過去5年平均との差は+0.5~+0.6℃でした。




日本海沿岸のスルメイカ来遊量の見通し (予報期間:5月~7月)

■ 今年4月に漁獲加入前のスルメイカ(外套長2~10cm程度)の分布量を調べるため、本県を含む日本海側各府県と水産資源研究所が一斉に日本海で表層トロール調査を行いました。調査時に外套長5cm以上であったイカが5~7月の漁獲対象になります。外套長5cm以上のイカの調査点当たりの平均採集尾数は1.0尾で、前年(10.0尾)および過去5年平均(6.8尾)を下回りました。また、昨年秋に水産資源研究所が行った孵化幼生調査では、調査点当たりの平均分布密度は0.07尾で、前年(0.34尾)および過去10年平均(0.57尾)を下回りました(漁海況情報518号で報告済)。以上の調査結果に基づき、今期の日本海沿岸への来遊量は前年および過去5年平均を下回ると予想されています。日本海沿岸の漁況予報の詳細(2023年度第1回日本海スルメイカ長期漁況予報)については、水産庁の資源評価等推進委託事業ページ(http://abchan.fra.go.jp/)をご覧ください。なお、本県沿岸における小型イカ釣りの水揚量は、日本海各府県への来遊量だけでなく、能登半島周辺の水温の影響を受けて増減すると考えられます。前回の漁海況情報521号で報告したとおり、水温は過去5年平均並みになると予想されており、水揚量も過去5年平均になると予想しています。











石川県主要港の水揚状況 (期間:4月16日~30日)

■ 定置網 マイワシ・カタクチイワシ・ブリは前年を上回り、サワラ・サゴシ・フグ類は前年を下回りました。

■ 底びき網・ごち網 アカガレイは前年を上回り、マダラ・ホッケは前年並み、ニギス・アマエビ・フグ類は前年を下回りました。アカガレイは34トン水揚げされました。2月から4月の累計は331トンで、前年(204トン)および過去5年平均(266トン)を上回りました。

■ 刺網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年を上回り、フグ類は前年を下回りました。ベニズワイガニの2月から4月の累計は326トンで、前年(215トン)および過去5年平均(239トン)を上回りました。



2023年5月2日火曜日

石川県沿岸のスルメイカ漁況の見通し (予報期間:5月~7月)

■ 石川県沿岸の5~7月の小型イカ釣りによるスルメイカの水揚量は水温の影響をうけて増減していると考えられます。5月中旬の佐渡島沖(A)の50m深水温が低いほど、能登半島沖(B)の50m深水温が高いほど、水揚量が多くなる傾向がみられます。これは、春以降の水温上昇とともに能登半島周辺まで北上したスルメイカが佐渡島沖の水温の低い海域に進路を阻まれて滞留し、その結果として本県沿岸に漁場が長期間形成されるためと考えられます。海況数値モデルでは、今年5月中旬の能登半島沖と佐渡島沖の50m深水温は過去5年平均並みになると予測されており、水温と水揚量の関係式から、今期の小型イカ釣りによる水揚量は2,286トンと見積もられ、過去5年平均(2,292トン)並みになると予想されます。





石川県周辺海域の海面水温 (期間:4月16日~20日)

■ 沿岸の海面水温 4月20日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は12~13℃台で、過去5年平均との差は±0.0~+0.5℃程度でした。

■ 沿岸観測ブイの水温 今期の水温は12.6~14.2℃で、4月上旬から0.7℃上昇しました。前年同時期との差は+0.9~+2.4℃、過去5年平均との差は+0.9~+1.4℃でした。

■ 港内の水温 今期の水温は13.4~14.7℃で、前年同時期との差は-1.7~+1.9℃、過去5年平均との差は+0.6~+1.1℃でした。


石川県主要港の水揚状況 (期間:4月1日~15日)



■ 定置網 ブリ・フグ類・サワラ・サゴシ・ウマヅラハギは前年を上回り、マイワシ・スルメイカ・カタクチイワシは前年を下回りました。マイワシは501トン水揚げされました。マイワシの2月から4月前半の累計は8,705トンで、前年(9,712トン)を下回り、過去5年平均(7,203トン)を上回りました。

■ まき網 マイワシ・サバ主体の水揚げでした。

■ 底びき網・ごち網 アカガレイは前年並み、ニギス・アマエビ・フグ類等は前年を下回

りました。アマエビは16トン水揚げされました。アマエビの2月から4月前半の累計は114トンで、前年(97トン)を上回り、過去5年平均(110トン)並みでした。

■ 刺網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年並み、フグ類・ヤナギバチメは前年を下回りました。