2017年7月28日金曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:7月21日~25日)

沿岸の海面水温 7月25日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は25~26℃台で、過去5年平均との差は±0.0~+0.5℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は25.2~27.2℃で、7月中旬から約1.3℃上昇しました。前年同時期との差は+0.5~+2.8℃、過去3年平均との差は+0.3~+2.5℃でした。
港内の水温 今期の水温は26.4~28.0℃で、前年同時期との差は+0.9~+1.8℃、過去3年平均との差は+1.7~+2.3℃でした。

日本海スルメイカ長期予報 (予報期間:8月~12月)

来遊状況 スルメイカ漁場一斉調査が6月下旬から7月上旬に行われました。石川県の調査船白山丸の他、北海道から鳥取県の7道県と日本海区水産研究所の調査船が合計54定点でイカ釣り操業を行い、スルメイカの分布や魚体サイズ(外套長)を調べました。全調査点の釣機1台1時間当たりの釣獲尾数(CPUE)の平均値が来遊量の指標になります。今年の平均CPUEは11.9尾であり、前年(11.1尾)並みで、過去5年平均(17.2尾)を下回りました。従って、今年の来遊量は前年並みで、過去5年平均を下回っていると判断されます。
分布状況と魚体サイズ 能登半島沿岸や北海道の沿岸・沖合ではCPUEは比較的高く、外套長19cm未満の小型個体が多く分布していました。一方、日本海中央部では外套長19cm以上の大型個体が多く分布していました。全体では、外套長19cm以上の個体が前年および過去5年平均より少ないことが分かりました。
太平洋側の分布状況 太平洋側に分布するスルメイカは10月以降、宗谷海峡および津軽海峡を経由して日本海に来遊します。このため、太平洋側のスルメイカの分布状況は10月以降の日本海の漁況に影響します。太平洋スルメイカ長期漁況予報によると、8~9月の分布量は常磐~道南海域では前年並み、道東海域では前年を下回ると予想されています。
漁況の見込み 以上より、日本海全体では今期の来遊量(漁獲量)は不漁であった前年並みで、過去5年平均を下回ると予想されます。海域別の来遊量の予想は以下のとおりです。

道北・道央:今期前半は前年および過去5年平均並み。
道南・津軽:前年並みで、過去5年平均を下回る。
本州北部日本海:近年同様、漁場は形成されにくい。
西部日本海:近年同様、漁場は形成されにくい。
沖合域:前年並みで、過去5年平均を下回る。11月まで道西沖、11月以降は大和堆付近が漁場となる。

本予報の詳細については下記URLの資料をご覧ください。

日本海スルメイカ長期漁況予報 : http://abchan.fra.go.jp/gk29/20170720_n.pdf
太平洋スルメイカ長期漁況予報 : http://abchan.fra.go.jp/gk29/20170720_t.pdf

大型クラゲ情報 (期間:6月25日~7月20日)

■ 国立研究開発法人水産研究・教育機構が7月13・18日に、一般社団法人漁業情報サービスセンターが7月20日に発表した大型クラゲに関する情報は次のとおりです。
日本海 7月13日に島根県浜田市の定置網に傘径80cmの大型クラゲ(未同定)1個体、7月19日に山口県の定置網に傘径50cmの大型クラゲ1個体の入網がありました。
東シナ海 水産研究・教育機構の調査船陽光丸が6月25~27日に行った大型クラゲの目視調査では、東シナ海西部における出現量(平均密度)は0.067個体/100m2でした。前年とは調査海域が異なるため比較できませんが、前年より少ない結果でした。
黄海 広島大学が6月28~30日に行った国際フェリーでの目視調査では、黄海全域における出現量(平均密度)は0.0001個体/100m2で、前年同時期(0.33個体/100m2)をかなり下回りました。
対馬海峡 水産研究・教育機構が7月11日に行った国際フェリーでの目視調査では、対馬海峡西水道における平均密度は0.00024個体/100m2で、前年同時期(0.097個体/100m2)をかなり下回りました。
■ 目視調査等による分布状況より、大型クラゲの日本周辺海域への接近は比較的少ないと思われます。ただし、山陰でも定置網への入網が見られることから、石川県でも注意が必要です。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

石川県主要港の水揚状況 (期間:7月1日~15日)

定置網 マアジは86トン水揚げされました。4月前半から7月前半までの累計は679トンで、前年(1,164トン)および過去5年平均(897トン)を下回りました。トビウオは61トン水揚げされました。5月前半から7月前半までの累計は207トンで、前年(267トン)および過去5年平均(258トン)を下回りました。カタクチイワシ・サワラ・サゴシは前年を上回り、フクラギは前年を下回りました。
まき網 マイワシは前年を上回り、マアジ・サバ・ウルメイワシは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 沖合底びき網のアマエビは前年並みでした。
刺し網・釣り・その他 ベニズワイガニ・サザエ・マダコは前年を下回りました。
小型いか釣り 30尾入りが主体で、前年を上回りました。

2017年7月14日金曜日

石川県周辺海域の水温 (期間:7月6日~10日)

沿岸の海面水温 7月10日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は22~24℃台で、過去5年平均との差は-0.5~±0.0℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は22.2~23.4℃で、6月下旬から約2.2℃上昇しました。前年同時期との差は-0.8~+0.1℃、過去3年平均との差は-0.8~+0.9℃でした。
港内の水温 今期の水温は22.5~24.8℃で、前年同時期との差は-0.6~+0.6℃、過去3年平均との差は-0.0~+1.0℃でした。

大型クラゲ情報 (期間:6月25日~7月7日)

■ 国立研究開発法人水産研究・教育機構が7月4日に、一般社団法人漁業情報サービスセンターが7月6・7日に発表した大型クラゲに関する情報は次のとおりです。
日本海 7月5日に対馬の小型定置網に傘径70cmの大型クラゲ1個体、壱岐の小型定置網に傘径50cmの大型クラゲ1個体の入網がありました。
東シナ海 水産研究・教育機構の調査船陽光丸は6月25~29日に東シナ海で目視調査等を行い、東シナ海西部で大型クラゲの分布を確認しました。確認された大型クラゲは傘径5~80cmで、ネット調査では計1個体が入網しました(前年度は計9個体)。なお、前年度までとは調査範囲が異なるため、分布密度の比較はできません。
黄海 広島大学は6月27日~30日に仁川(韓国)・連雲港(中国)間と上海・大阪間の国際フェリーで目視調査を行い、仁川・連雲港間では青島南沖で傘径20~40cmの小規模な集団(最大密度0.015個体/m2)を、上海・大阪間では済州島南沖で傘径20~40cmの小規模な集団(最大密度0.0067個体/m2)を視認しました。前年同時期の仁川・連雲港間における最大密度は13.3個体/100m2であり、今年度は大きく下回りました。
■ 東シナ海および黄海における分布状況より、今年度の日本周辺海域における大型クラゲの大量出現の可能性は低いと考えられます。ただし、既に対馬・壱岐の小型定置網に入網していることから、石川県でも注意が必要です。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

石川県主要港の水揚状況 (期間:6月16日~30日)

定置網 トビウオは70トン水揚げされました。5月前半から6月後半までの累計は146トンで、前年(226トン)および過去5年平均(200トン)を下回りました。ブリ・フクラギ・マダイ・カタクチイワシは前年を上回り、マアジ・サワラ・サゴシは前年を下回りました。
まき網 マアジ・サバは前年を上回り、ウルメイワシは前年並み、マイワシは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 マダラ・ニギスは前年を上回り、アマエビは前年並み、アカガレイ・ハタハタは前年を下回りました。
刺し網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年を上回り、イワガキ・サザエは前年並み、カワハギは前年を下回りました。
小型いか釣り 30尾入りが主体で、前年を上回りました。

2017年7月4日火曜日

急潮情報2017-2-2

■本日06時45分気象庁発表の台風情報によれば、5時現在、長崎市の西南西約160㎞に位置する台風3号は、九州を上陸後、日本列島を東進し本日夜半には太平洋へ抜けるものと予想されています。
■今のところ石川県周辺海域では、15m/sを超える強風は予想されておらず、急潮が発生する可能性は低いと予想されます。
■一方、台風および梅雨前線の影響で、強い雨が降ることが予想されることから土砂等の流出に警戒が必要となります。
今後の気象情報に十分注意するとともに、漁具等の点検・管理に努められるようお願いします。

2017年7月3日月曜日

急潮情報2017-2-1

■本日03時50分気象庁発表の台風情報によれば、3時現在、石垣島の北北西約40㎞に位置する台風3号は、日本海を東進し5日3時には若狭湾沖に達すると予想されています。
■今のところ台風の勢力予想は弱めで、大きな急潮が発生する可能性は低いものの、今後勢力が強まり、日本海沖側のコースを通るようなことがあれば、急潮が発生する可能性が高まります。
■なお、ここ数日、能登北部海域を中心に0.5~0.8ノット程度の強い流れが続くことが見込まれます。
■今後の気象情報・急潮情報等に十分注意するとともに、漁具の点検・管理に努め、適時に迅速な急潮対策が講じられるよう準備をお願いします。