2014年11月28日金曜日

石川県周辺海域の海面水温 (期間:11月21日~25日)

沿岸の海面水温 11月25日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は17~18℃台であり、過去5年平均との差は-1.0~0.0℃程度でした。

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は17.5~18.2℃で、11月中旬から約0.6℃低下しました。前年同時期との差は-0.7~+0.9℃、過去3年平均との差は-0.8~+0.2℃でした。

港内の水温 今期の水温は16.0~17.8℃で、前年同時期との差は-0.9~+0.7℃、過去3年平均との差は-0.8~+0.6℃でした。

ズワイガニの水揚状況 (期間:11月6日~20日)

11月6日にズワイガニ漁が解禁されました。橋立港・金沢港・輪島港・蛸島港の解禁後15日間の水揚量は雄ガニ(加能ガニ):65.2トン、雌ガ二(香箱ガニ):128.7トンでした。

水揚量の前年同期比は雄ガニ:117%、雌ガ二:135%であり、雌雄ともに前年を上回りました。同過去5年平均比は雄ガニ:91%、雌ガ二:120%であり、雄はやや少なく、雌は多い状況となっています。2010年から2012年には、雄ガニと雌ガ二の水揚量は減少傾向にありましたが、昨年から雌雄ともに増加に転じています。

出漁隻日当たりの水揚量の前年同期比は雄ガニ:129%、雌ガ二:149%、同過去5年平均比は雄ガニ:106%、雌ガ二:134%であり、雌雄ともに前年および過去5年平均を上回っています。石川県の底びき網漁業者は、従来から保護区設定などスワイガニの資源管理を継続実施しており、昨年漁期から雌ガ二の漁期短縮とミズガニの禁漁にも取り組んでいます。これらの取り組みが資源の安定や増加に寄与しているものと考えられます。


石川県主要港の水揚状況 (期間:11月1日~15日)

定置網 サワラ・サゴシは119トン水揚げされました。9月上旬から11月中旬の累計は490トンで、前年・過去5年平均を上回っています。サバ・シイラ・アオリイカは前年を上回り、カマス・フクラギは前年を下回りました。

まき網 フクラギ・ブリは前年を上回り、ガンド・サバは前年を下回りました。

底びき網・ごち網 ニギスは10トン水揚げされました。9月上旬から11月中旬の累計は238トンで、前年・過去5年平均並みで推移しています。アカガレイ・マダラなどは前年を上回りました。

刺網・釣り・その他 ガンドは前年を上回り、マダラなどは前年並みでした。

2014年11月14日金曜日

寒ブリの漁況の見通し (予報期間:11月~来年3月)

本県の寒ブリ漁は11月後半から始まり12~1月が盛漁期となります。11月から翌年3月の県内主要10港の定置網による寒ブリ(体重4kg以上)の水揚量は、年々の変動は大きいものの、近年は400トン以上の比較的高い水準で推移しています。今年、寒ブリになる2010~2012年生まれは総じて高い資源水準を維持していますが、北上期(5~6月)の水揚量は92トン(過去10年平均の56%)と低調でした。

寒ブリの水揚量は海況(200m深水温)に強く影響されます。佐渡島北沖の200m深水温が比較的高いことに加えて、能登半島北沖に冷水域が強く差し込むと、豊漁になる傾向があります。今年12月の200m深水温の予測では、能登半島北沖の冷水の差し込みは弱く、暖水域に覆われるものと見込まれています。過去10年間の北上期の水揚量と12月の200m深水温との関係式から、今期の定置網による寒ブリの水揚量は418トンと見積もられました。今後の海況や気象によって変動する可能性はありますが、今期の水揚量は過去10年平均(648トン)を下回ると予想されます。

ズワイガニの水揚状況 (期間:11月6日~10日)

11月6日にズワイガニ漁が解禁されました。かなざわ総合市場と橋立港の11月10日までの取扱量は雄ガニ(ズワイガニ):36.3トン、雌ガ二(コウバコ):94.7トンでした。雄ガニは前年(25.1トン)を上回り、過去5年平均(36.6トン)並み、雌ガ二は前年(66.5トン)および過去5年平均(69.8トン)を上回っています。これまでのところ時化が少なく、水揚げは好調に推移しています。

富山県以西の日本海におけるズワイガニについては、資源水準は中位、動向は減少傾向と評価されており、今漁期に漁獲対象となるズワイガニの資源量は前年および過去5年平均を下回ると見積もられています。本県の底びき網漁業者は、昨年漁期から雌ガ二の漁期短縮やミズガニの禁漁に取り組んでおり、今後の資源増加が期待されます。

石川県周辺海域の海面水温 (期間:11月7日~11日)

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は19.0~19.5℃で、10月下旬から約1.0℃低下しました。過去3年平均との差は-1.3~-0.6℃でした。

港内の水温 今期の水温は18.0~19.2℃で、前年同時期との差は-1.7~-0.9℃、過去3年平均との差は-1.0~-0.7℃でした。

沿岸の海面水温 11月11日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は18~19℃台で、過去5年平均との差は-1.5~-0.5℃程度でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:10月16日~31日)

定置網 マアジ・カマス・カワハギ・アオリイカは前年を上回り、サワラ・サゴシは前年並み、フクラギ・シイラは前年を下回りました。

まき網 フクラギ・サバは前年を上回り、ガンド・マアジは前年を下回りました。

底びき網・ごち網 アマエビは60トン水揚げされました。9月上旬から10月下旬の累計は235トンであり、前年・過去5年平均を上回っています。クチボソガレイは前年を上回り、ニギス・アカガレイ・マダラなどは前年を下回りました。

刺網・釣り・その他 ベニズワイガニ・ガンド・アカラバチメ・ヤナギバチメは前年を上回り、マダイ・サワラ・サゴシは前年並みでした。