2015年11月27日金曜日

石川県周辺海域の海面水温 (期間:11月20日~24日)

沿岸の海面水温 11月24日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は16~18℃台であり、過去5年平均との差は-1.5~±0.0℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温 今期の水温は18.2~18.5℃で、11月中旬から約1.5℃低下しました。前年同時期との差は+0.2~+0.5℃、過去3年平均との差は-0.1~+0.9℃でした。
港内の水温 今期の水温は15.7~18.4℃で、前年同時期との差は±0.0~+1.1℃、過去3年平均との差は+0.1~+1.4℃でした。

ズワイガニの水揚状況 (期間:11月6日~20日)

11月6日にズワイガニ漁が解禁されました。橋立港・金沢港・輪島港・蛸島港の解禁後15日間の水揚量は雄ガニ(加能ガニ):68.8トン、雌ガ二(香箱ガニ):103.1トンでした。

水揚量の前年同期比は雄ガニ:96%、雌ガ二:78%であり、雄は前年並み、雌は前年を下回りました。同過去5年平均比は雄ガニ:90%、雌ガ二:90%であり、雌雄ともに過去5年平均をやや下回りました。2013年および2014年には、雄ガニと雌ガ二の水揚量は増加傾向にありましたが、今期は雌雄ともに減少しました。

出漁隻日当たりの水揚量の前年同期比は雄ガニ:95%、雌ガ二:77%、同過去5年平均比は雄ガニ:91%、雌ガ二:87%であり、雌は前年および過去5年平均をやや下回っていますが、雄は前年および過去5年平均並みで推移しています。石川県の底びき網漁業者は、従来から保護区設定などズワイガニの資源管理を継続実施しており、一昨年漁期から雌ガ二の漁期短縮とミズガニの禁漁にも取り組んでいます。これらの取り組みが資源の安定に寄与しているものと考えられます。

石川県主要港の水揚状況 (期間:11月1日~15日)

定置網 カマスは158トン水揚げされました。9月上旬から11月中旬までの累計は323トンで、前年(266トン)および過去5年平均(247トン)を上回りました。アオリイカは42トン水揚げされました。9月上旬から11月中旬までの累計は67トンで、前年(85トン)および過去5年平均(105トン)を下回りました。シイラ・マアジ・フクラギは前年を上回り、サワラ・サゴシは前年を下回りました。
まき網 ガンド・サバは前年を上回り、ブリは前年並み、フクラギは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 アマエビ・ニギスは前年を上回り、アカガレイは前年並みでした。
刺網・釣り・その他 ガンド・ベニズワイガニは前年並みでした。

2015年11月17日火曜日

寒ブリの漁況の見通し (予報期間:11月~来年3月)

本県の寒ブリ漁は11月後半より始まり、12~1月が盛漁期となります。県内主要10港の定置網による寒ブリ(体重4㎏以上、11月~翌年3月)の水揚量は、年による変動が大きいものの、近年は200トン以上の比較的高い水準で推移しています。今年寒ブリとなる2011~2013年生まれの資源水準は総じて高いものの、北上期(5~6月)の水揚量は136トン(過去10年平均の46%)と低調に推移しました。

寒ブリの漁模様は海況(200m深水温)に強く影響されます。佐渡島北沖の水温が比較的高いことに加えて、能登半島北沖に冷水域が強く差し込むと、豊漁になる傾向があります。しかしながら、今年12月の200m深水温の予測によると、能登半島北沖の冷水の差し込みは弱く、広く暖水域に覆われるものと見込まれています。

過去10年間の北上期の水揚量と12月の200m深水温との関係式から、今期の定置網による寒ブリの水揚量は356トンと見積もられました。今後の海況や気象状況によって変動する可能性はあるものの、今期の寒ブリ漁は、昨年と同水準で、過去10年平均(630トン)を下回る低調な漁模様になると予想されます。

ズワイガニの水揚状況 (期間:11月6日~10日)

11月6日にズワイガニ漁が解禁されました。かなざわ総合市場と橋立港の11月10日までの取扱量は雄ガニ(ズワイガニ):16.7トン、雌ガ二(コウバコ):50.2トンでした。雄ガニは前年(36.3トン)および過去5年平均(35.7トン)を下回り、雌ガ二も前年(94.7トン)および過去5年平均(73.3トン)を下回っています。
富山県以西の日本海におけるズワイガニについては、資源水準は中位、動向は横ばいと評価されており、今漁期に漁獲対象となるズワイガニの資源量は前年および過去5年平均並みと見積もられています。本県の底びき網漁業者は、一昨年漁期から雌ガ二の漁期短縮やミズガニの禁漁に取り組んでおり、資源の安定に寄与していると考えられます。

石川県周辺海域の海面水温 (期間:11月8日~12日)

沿岸観測ブイの水温 今期の水温は18.9~19.6℃で、10月下旬から約1.0℃低下しました。過去3年平均との差は-0.8~±0.0℃でした。
港内の水温 今期の水温は17.3~19.4℃で、前年同時期との差は-0.3~+0.8℃、過去3年平均との差は-0.5~+0.7℃でした。
沿岸の海面水温 11月12日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は17~19℃台で、過去5年平均との差は-1.0~-0.5℃程度でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:10月16日~31日)

定置網 シイラは七尾を中心に257トン水揚げされました。8月上旬から10月下旬までの累計は385トンで、前年(69トン)および過去5年平均(227トン)を上回りました。カタクチイワシは前年を上回り、サワラ・サゴシ・フクラギは前年並み、マアジ・カマスは前年を下回りました。
まき網 ブリは前年を上回り、ガンド・サバ・フクラギは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 ハタハタは前年を上回り、アマエビは前年並み、ニギスは前年を下回りました。
刺網・釣り・その他 ベニズワイガニは前年並みの水揚でした。