2013年2月12日火曜日

調査船白山丸によるホッコクアカエビ(甘えび)分布量調査結果


  調査船白山丸は1月19日に金沢沖の水深400~500mの海域でホッコクアカエビ(アマエビ)の分布量調査を行いました。本調査は2008年から実施しており、縦150㎝×横220㎝のソリ付きの金属枠に長さ10m・網目16節(20.2mm)の袋網を取り付けた漁具を30分間曳網し、稚エビの分布を調べています。

  2011年8月に頭胸甲長10mm付近にみられた2010年生まれの卓越年級群(発生量の多い群れ)は、本調査では同17mm付近に成長していることが分かりました。また、2012年7月に頭胸甲長10mm前後であった2011年生まれ群は同14mm付近に成長していることが確認できました。2010年生まれ群の分布量は2006年以降に生まれた群の中で最も多く、2011年生まれ群の分布量も比較的多いと考えられます。従って、これらの卓越年級群が漁獲サイズに成長する2014年以降、漁獲量は増加すると予想されます。資源をうまく利用して水揚げを増やすには、漁獲サイズ未満の稚エビを保護するとともに価格の安い小型エビの漁獲をひかえることが大切です。漁業者の皆様には、小型エビが多く入網する海域での操業をひかえるなど資源の有効利用に努めていただきますようお願いします。
(海洋資源部 四方崇文)

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