2016年8月29日月曜日

大型クラゲ情報 (期間:8月2日~8月24日)

■ 国立研究開発法人水産研究・教育機構が8月15日に、一般社団法人漁業情報サービスセンターが8月24日までに発表した大型クラゲに関する情報は次のとおりです。

① 日本海(石川県以外) 8月5~22日には、長崎県から福井県までの広範囲にわたって、各地の定置網に大型クラゲの散発的な入網が続いています。いずれも少量ではありますが、傘径100cm程度の大型の個体も入網しています。8月8~19日には兵庫県但馬沖において兵庫県の調査船が、8月17~18日には鳥取県出雲沖・隠岐諸島北西において鳥取県の調査船が大型クラゲの採集調査を行い、それぞれ1日あたり1~30個体程度の入網がありました。また、大和堆付近の底びき網では、8月2~21日に、1~10個体程度の散発的な入網がありました。
② 対馬海峡 水産研究・教育機構は8月9日に博多・釜山間の国際フェリーで目視調査を行い、対馬海峡西水道で大型クラゲ3個体を視認しました。対馬海峡西水道の分布密度は0.00032個体/100m2であり、前回調査(7月26日)の0.049個体/100m2から大幅に減少しました。

対馬海峡から日本海への大型クラゲの流入はここ数年ではかなり早く始まり、当初、対馬海峡西水道における分布密度は平成19年とほぼ同程度で推移していましたが、対馬海峡からの流入量は急激に減少しています。また、黄海・東シナ海の分布密度はすでに低下しており、これまでの事例を踏まえると今後、対馬海峡からの流入は終息に向かうと考えられます。一方、日本海にはすでに相当数の大型クラゲが流入していると考えられ、日本海の沿岸及び大和堆でも出現が確認されています。今後は主に沖合域を北上し、9月上旬に津軽海峡に達すると予測されていますが、石川県周辺海域へ接近する可能性もあります。

■ 石川県内においては、8月22・24日に加賀市の定置網に大型クラゲ1個体の入網、22~24日に志賀町の定置網に1~2個体の入網がありました(水産総合センター調べ)。傘径はいずれも50~80cm程度でした。今後も石川県周辺海域で出現する可能性があることから、引き続き十分な注意が必要です。また、白山丸によるソリネット調査では、23日に橋立沖で3個体、金沢沖で1個体の混獲があり、24日にも金沢沖で2個体の混獲がありました。傘径は80cm程度の個体が主でしたが、100cmを超える大型の個体も1個体混獲されました。9月には沿岸域の底びき網漁が解禁となります。操業にあたっては大型クラゲの入網が予想されますので、十分注意してください。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

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