2019年11月15日金曜日

寒ブリの漁況の見通し (予報期間:11月~来年3月)


本県の寒ブリ漁は11月後半頃に始まり、12~1月に盛漁期を迎えます。県内主要10港の定置網による寒ブリ(11~3月に漁獲される体重4kg以上のブリ)の水揚量は来遊状況の影響を受けて大きく変動し、昨年漁期には平年(過去10年平均)をやや上回りました。

寒ブリの水揚量は北上期(5~6月)の水揚量と南下期(12月)の水温から予測できます。北上期の水揚量が多い年は南下するブリも多いと考えられます。南下期の富山湾の水温が高く、能登半島北西沖の水温が低いと、ブリが本県沿岸に来遊しやすいため水揚量が多くなる傾向にあります。
今年の北上期の水揚量は384トンと平年を上回りました。海況数値モデルによると、今年12月の富山湾の100m深水温は平年並みで、能登半島北西沖の100m深水温は平年より低めになると予想されています。これらに基づく予測式から、今期の寒ブリ漁の水揚量は854トンと見積もられ、前年(698トン)および平年(614トン)を上回ると予想されます。

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