2019年8月9日金曜日

大型クラゲ情報 (期間:7月13日~30日)

国立研究開発法人水産研究・教育機構が7月26日に、一般社団法人漁業情報サービスセンターが7月19~31日に発表した大型クラゲに関する情報は次のとおりです。

日本海 7月14~22日に島根県の定置網で1,000個体(傘径50~80cm)を超える入網がありました。一方、西側の長崎県、山口県等の定置網では100個体を超える入網は少なく、小康状態が続いています。隠岐諸島周辺で操業するまき網では傘径50~80cmの個体の入網が続いています。

東シナ海 7月16・17日に上海・大阪間の国際フェリーによる目視調査では、上海沖、済州島南沖および五島列島北沖で傘径30~80cmの小規模な群が目撃されました。最大密度は上海沖では0.21個体/100m2、済州島南沖および五島列島北沖では0.035個体/100m2でした。東シナ海では大型クラゲの分布量は7月上旬より減少していました。

対馬海峡 7月23日に国際フェリーで行われた目視調査では、対馬海峡東水道で198個体、西水道で514個体が確認され、傘径は30~90cmでした。7月下旬は対馬海峡東水道からの流入量が減少したものの西水道から多く流入しています。

対馬海峡東水道からの流入量が減少したことから、本州沿岸を北上する経路の出現は徐々に収まってくると考えられますが、西水道からの流入量が増大したことより対馬暖流の沖合分枝流によって沖合から日本沿岸に接近してくる可能性があり、石川県でも注意が必要です。水産総合センターでは今後も大型クラゲの出現情報を収集・提供してまいります。大型クラゲの目視・入網情報等がありましたら、水産総合センターまでお知らせください。

石川県周辺海域の水温 (期間:7月28日~8月1日)

沿岸の海面水温 8月1日の本県周辺(海岸線より30海里程度)の海面水温は26~28℃台で、過去5年平均との差は±0.0~+1.0℃程度でした。
沿岸観測ブイの水温  今期の水温は25.2~26.3℃で、7月中旬から約3.1℃上昇しました。前年同時期との差は-2.9~+3.0℃、過去3年平均との差は-1.7~+1.3℃でした。
港内の水温 今期の水温は25.5~27.8℃で、前年同時期との差は-3.1~-0.2℃、過去3年平均との差は-1.7~-0.1℃でした。

石川県主要港の水揚状況 (期間:7月16日~31日)


定置網 シイラ・アカイカは前年を上回り、サワラ・サゴシ・マアジ・マダイは前年並み、カタクチイワシ・サバ・フクラギ・コゾクラ・マイワシは前年を下回りました。クロマグロ(メジを含む)は0.6トン水揚げされました。4~7月の累計は7.5トンで、前年(8.1トン)並みであり、過去5年平均(21.4トン)を下回りました。
まき網 マアジは前年を上回り、サバ・マイワシ・ウルメイワシ・ガンドは前年を下回りました。
底びき網・ごち網 沖合底びき網のアマエビは前年を下回りました。
刺網・釣り・その他 マダコは前年を上回り、サザエは前年並みで、ベニズワイガニ・アカガレイ・アマダイは前年を下回りました。

2019年8月8日木曜日

小型いか釣りの水揚量 (期間:5月1日~7月31日)



小型いか釣り漁船によるスルメイカの水揚げは終わりをむかえています。5~7月の県内水揚量は2,854トンで、前年(1,290トン)および過去5年平均(1,689トン)を上回りました。漁海況情報425号では、5~7月の水揚量は前年および過去5年平均をやや上回ると予想しており、概ね予想どおりの結果になりました。

銘柄別の箱数をみると、20尾入りと25尾入りの割合は35%で、過去5年平均(39%)と同程度でした。魚体サイズは漁期前半には小さかったものの漁期後半の水揚げが多かったこともあり、期間全体では過去5年平均並みになりました。

延べ入港隻数を集計したところ、5~7月の入港隻数は5,935隻であり、前年(3,067隻)および過去5年平均(3,727隻)を上回りました。例年、6月下旬以降、漁場が新潟県以北に移り、本県沿岸で操業する漁船が少なくなりますが、今年は漁場の北上が遅く、7月になっても県沿岸での操業が活発でした。このため、延べ入港隻数が大幅に増え、期間全体の水揚量を押し上げました。