2012年10月22日月曜日

沿岸観測ブイの水温(10月12日~16日の平均)



1 沿岸観測ブイの水温(水深10m)

 10月12日~16日の平均水温は23.5℃~24.6℃で、10月上旬に比べ1.1℃低下しました。過去3年平均に比べ、いずれの観測点も引き続き高めとなっています。能登町小浦沖の水温は、10月に入り過去3年平均に比べ3℃以上高めで推移していましたが、10月16日現在では1.9℃高めとなっています。

2 港内水温(水深1.5m)
 10月12日~16日の平均水温は22.0℃~24.3℃で、10月上旬に比べ1.5℃低下しました。過去3年平均に比べ、橋立港・宇出津港では高め、石崎港では平均並みとなりました。





石川県主要港の水揚げ状況(10月1日~10日)


1 定置網

 サワラ・サゴシは富来港・輪島港主体に前年を上回りました。シイラ・マサバ・カマス・アオリイカは前年を上回り、フクラギ・コゾクラ・マアジ・ケンサキイカ(あかいか)は前年を下回りました。

2 底びき網・ごち網
 ニギスは金沢港主体、ハタハタは蛸島港主体に前年を上回りました。アマエビ・アンコウ・アカガレイは前年並みでした。

フクラギ漁の見通し(対象期間:10月~翌年3月 定置網漁業)


 今年生まれたブリの幼魚(0歳魚)は、本県では7月頃からボウズ(アオコ)やコゾクラ(ツバス)と呼ばれるサイズで定置網に入網し始め、10月にはフクラギと呼ばれるサイズにまで成長します。0歳魚の7~9月累計漁獲量(県内主要10港定置網)は160トン(速報値)で平年(過去10年平均328トン)の約半分と低調に推移しています。
 しかしながら、初漁期(7月)の漁獲量が少ない年は、後半(10-3月)の漁模様が良くなるという傾向が見られます(図1)。両者の関係に本年7月の漁獲量2.9トンを当てはめると、10月以降の漁獲量は563トンと見積もられます。海況条件による変動は大きいものの、フクラギ漁は今後上向き、最終的には平年(485トン)を上回ることが期待されます。
(海洋資源部 辻俊宏)

「平成24年度第3回日本海海況予報」の概要


日本海沿岸の道府県水産研究機関と水産総合研究センター日本海区水産研究所が検討し、とりまとめた日本海海況予報が以下のとおり発表されました。


○今後の見通し(10月~12月)
(1) 能登半島北西の大型の暖水域は、ほぼ停滞して勢力を維持する。男鹿半島南方の暖水域は、北上して男鹿半島北方に分布する。
(2) 佐渡島沖の冷水域の張り出しは、平年並み。山陰・若狭沖、入道崎沖の冷水域の張り出しは、やや弱めで経過。
(3) 対馬暖流域の表面水温は、“やや高め”~“かなり高め”で経過する。
(4) 対馬暖流域の50m深水温は、日本海西部及び北部とも“やや高め”で経過する。